悠久の宴にようこそ

夜櫻 雅織

文字の大きさ
35 / 70
第一章:森の覇者

第35話 魔法的量産工場の確保

しおりを挟む
【前回】新たな傀儡、九尾の商人ギルドマスター、アルフ・カーシュを手に入れた
第35話 魔法的量産工場の確保

――供給源の次は、戦闘力を。

❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖


「主、他に館内にお嬢様の手中に堕ちていない者はおりません。」
「そうか、ご苦労。しかし……悪魔の力というのは便利だな。姿まで魔法で変えられるのか。」
「はい。主もご存知の通り、声も変える事が出来ますのでご所望とあれば、いつ何時でも。」
「あぁ、また必要になればその時は頼む。」

 この国第2の脅威、魔導士ギルドを早速鎮圧した。
 一度は彼らの油断を誘う為にシルアを呼び出そうかとは思ったが……ルイスがシルアに化けてくれた為、そのまま作戦を結構する事となった。
 今日が魔導士ギルド内に掲載されている依頼が更新される日なのもあって沢山の人が集まっていた。それはまるで、私にとって格好の餌場以外何者でもなく、面白いぐらい簡単に制圧した。
 今では大半の魔導士達が地面に這い蹲って私の影に絡められ、夢を介して順調に洗脳が進んでいる。これからは直に私の物になるであろうこの国からの依頼と称し、ここを私用研究機関とする。
 とはいっても大半は量産を目的とする物しかこいつらには依頼しないだろうが、それでも居てくれなければ困る。奴隷らしく、主人の為に全てを尽くしていれば良い。
 だがこのままだと今現在魔導士ギルドに居る者にしか影響力を及ぼす事が出来ない為、物はついでと魔導士ギルドへ登録する為に手を翳すクリスタルに少し細工をしておいた。これにより、この魔導士ギルドは半永続的に私の役に立つ奴隷を量産してくれる事だろう。

「問題はこいつ……だな。」

 念には念をと、ギルドホールで放った数倍の魅了の魔法を掛けた事によって意識が朦朧とし、立つ事もままならず。何ならこのまま眠り込んでしまいそうな勢いの竜種のギルドマスター、アルジュレッド・ゲイラが居る。
 契約は済んでおり、今はこいつを影で拘束するというよりは包み込むように絡め、その記憶と知識を複製して呑み込んでいる所だが……それが進めば進む程にこいつの利用価値が跳ね上がっている。
 正直、こいつはあまりに優秀過ぎて他の何者かに奪われるような事は断じてあってはならないような存在。今は間に合わせで奴隷としているが……奴隷にしておくにはあまりにも惜しい。
 かと言って仲間にする程ではなく、下僕や使い魔にするぐらいが丁度良い人物と言える。
 だが、今はまだそれが出来るだけの魔法がない。もう少し研究しなければならない為、そんな魔法が出来た暁には優先して契約を上書きしなければならない。
 そもそも、こいつに数倍の魅了の魔法をわざわざ掛けたのはこいつが竜種だったから。
 竜種というのは、元々魔法耐性が平均的に強い。勿論竜種といえども弱い奴も居れば、強過ぎて殺すしかない者も居るが警戒し過ぎたばっかりに少し過剰に魔法を掛け過ぎたが変に抵抗される可能性を考えるとこれで良かったのかもしれない。
 そんな竜種の中でもかなりレアなアンディールドラゴン。
 それは死後、アンデッドのドラゴンになって骨が折れてただの置物になったとしても魔力さえあれば死ぬ事のない種族だったりする。
 これだけ、十分利用価値がある。

「……。」
「主、この男がどうかされましたか。」
「種族的にも能力的にもかなり優秀でな。帝国が完成したら人格操作や記憶喪失に刺せて教育のし直し、なんてのも出来るように研究せねばならん。……別にこのまま知識だけ残して子供に戻し、育て直すというのも手ではあるがその手の魔法も今はなくてな……。」
「それでしたら主、1つ面白い物がございます。」
「ほう。」
「シルアが作り出した魔法生物なのですが……〈独蛇の傲慢サーペント・モノイド〉という物がございまして。それを利用すればバイタルや思考、これを飲ませた者を遠隔で操る事も可能だそうです。これを使えばシルアを介して常に管理・監視出来るかと。」
「成程、素晴らしい。では頼めるか。」
「承りました、主。」


❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖❖

――次回「第36話 知識に囚われた下僕」

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。
もし作品を気に入っていただけましたら、ブックマークやスタンプで応援いただけると嬉しいです。
感想なども励みになります。

今後とも『悠久の宴にようこそ』をよろしくお願いいたします。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。 **2026.01.02start~2026.01.17end**

優しい世界のシリウスさん

みなと劉
ファンタジー
ギルドで毎日仕事をコツコツとこなす青年シリウスは 今日も掲示板とにらめっこ。 大抵は薬草採取とか簡単なものをこなしていく。 今日も彼は彼なりに努力し掲示板にある依頼書の仕事をこなしていく

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

女の子がほとんど産まれない国に転生しました。

さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。 100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳 そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。 当面は2日に1話更新予定!

悪役令嬢の騎士

コムラサキ
ファンタジー
帝都の貧しい家庭に育った少年は、ある日を境に前世の記憶を取り戻す。 異世界に転生したが、戦争に巻き込まれて悲惨な最期を迎えてしまうようだ。 少年は前世の知識と、あたえられた特殊能力を使って生き延びようとする。 そのためには、まず〈悪役令嬢〉を救う必要がある。 少年は彼女の騎士になるため、この世界で生きていくことを決意する。

生まれ変わったら飛べない鳥でした。~ドラゴンのはずなのに~

イチイ アキラ
ファンタジー
生まれ変わったら飛べない鳥――ペンギンでした。 ドラゴンとして生まれ変わったらしいのにどうみてもペンギンな、ドラゴン名ジュヌヴィエーヴ。 兄姉たちが巣立っても、自分はまだ巣に残っていた。 (だって飛べないから) そんなある日、気がつけば巣の外にいた。 …人間に攫われました(?)

処理中です...