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第一章
39 迎撃はじめ
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──来る!!
敵艦の発砲を認めた瞬間、カウルの顔からさっと血の気が引き、胸のなかがぎゅんと縮み上がる。
(し、死ぬ……)
自己の悲惨な未来を想像したカウルは恐怖に囚われる。
砲弾が直撃すれば、自分は跡形もなく消し飛ぶのだろうか──自分が次の瞬間にでも死ぬのではないかという恐怖に、ここから走って逃げ出したい衝動に駆られる。
しかし、周囲を海に囲まれたこの艦のどこにも、そのような逃げ場はない。
カウルの視界の先で、敵艦隊の一番前の艦に続き、後続艦からもぽつ、ぽつと黒煙が上がった。
敵艦隊全体が攻撃を開始したのだ。
「迎撃はじめ!!」
号令がかかり、第四分隊の対空迎撃要員とシーナが対装甲狙撃銃を構え、銃口を空に向ける。
敵艦隊の砲撃を視認してから数秒、何も起きない緊張の時間が流れる。
艦砲の速度は、初速で秒速八百メートル程度である。口径が小さい艦砲であれば、それよりもっと速く、大口径であれば砲弾の重量も増すので初速は少し遅くなる。
砲弾の速度は空気抵抗により次第に低下するが、単純計算なら、八千メートルの距離を十秒ほどで飛翔する。
ただ敵艦隊までの距離がどれほどあるかは、それを肉眼で見るカウルにはわからない。
だが仮に敵艦隊までの距離が一万メートル以上あるとしても、砲弾があと十秒ほどでこちらに到達することは間違いなかった。
(どこだ──?!)
カウルの目が、空に向かって見開かれる。しかし、眼前に広がる虚空のなかに、飛来する砲弾を見つけることはできない。
すると、ダン、ダァンと発射音が木霊した。第四分隊の対空迎撃要員が射撃を開始したのだ。
だが、カウルの斜め前に立つシーナは、まだ対装甲狙撃銃を撃たない。狙撃銃の照門に顔を寄せ、鋭い瞳で瞬きすることなく空を睨んでいる。
──た、頼む……!!
なすすべなく焦るカウルがシーナのほうに顔を向けた、その瞬間──
ダァン!!
シーナの対装甲狙撃銃が、その大口径の銃口から火を噴いた。
敵艦の発砲を認めた瞬間、カウルの顔からさっと血の気が引き、胸のなかがぎゅんと縮み上がる。
(し、死ぬ……)
自己の悲惨な未来を想像したカウルは恐怖に囚われる。
砲弾が直撃すれば、自分は跡形もなく消し飛ぶのだろうか──自分が次の瞬間にでも死ぬのではないかという恐怖に、ここから走って逃げ出したい衝動に駆られる。
しかし、周囲を海に囲まれたこの艦のどこにも、そのような逃げ場はない。
カウルの視界の先で、敵艦隊の一番前の艦に続き、後続艦からもぽつ、ぽつと黒煙が上がった。
敵艦隊全体が攻撃を開始したのだ。
「迎撃はじめ!!」
号令がかかり、第四分隊の対空迎撃要員とシーナが対装甲狙撃銃を構え、銃口を空に向ける。
敵艦隊の砲撃を視認してから数秒、何も起きない緊張の時間が流れる。
艦砲の速度は、初速で秒速八百メートル程度である。口径が小さい艦砲であれば、それよりもっと速く、大口径であれば砲弾の重量も増すので初速は少し遅くなる。
砲弾の速度は空気抵抗により次第に低下するが、単純計算なら、八千メートルの距離を十秒ほどで飛翔する。
ただ敵艦隊までの距離がどれほどあるかは、それを肉眼で見るカウルにはわからない。
だが仮に敵艦隊までの距離が一万メートル以上あるとしても、砲弾があと十秒ほどでこちらに到達することは間違いなかった。
(どこだ──?!)
カウルの目が、空に向かって見開かれる。しかし、眼前に広がる虚空のなかに、飛来する砲弾を見つけることはできない。
すると、ダン、ダァンと発射音が木霊した。第四分隊の対空迎撃要員が射撃を開始したのだ。
だが、カウルの斜め前に立つシーナは、まだ対装甲狙撃銃を撃たない。狙撃銃の照門に顔を寄せ、鋭い瞳で瞬きすることなく空を睨んでいる。
──た、頼む……!!
なすすべなく焦るカウルがシーナのほうに顔を向けた、その瞬間──
ダァン!!
シーナの対装甲狙撃銃が、その大口径の銃口から火を噴いた。
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