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58.シルフィ
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「これは……」
私が見つけたのは、掲示板に張られてある秘書の募集貼り紙だった。
――――――――――――――――――――――――――――
秘書募集
新しく貴族となったルディ・バルトの秘書を募集中。
給与は月、銀貨10枚。
文字の読み書きと計算が出来る人ならば、身分、性別を問わず募集する。
試験日は掲載されてから5日後の正午とし、場所はマラアイ村にあるルディ・バルトの家で行う。
試験内容は、簡単な筆記問題と面接。
面接では、貴方が街を治める貴族ならば、街を大きくするためにどうするかということを問う。
――――――――――――――――――――――――――――
私――シルフィは長女として生まれた。
姉弟は6つ下の弟がいる。
私の家系はしがない商人。
だから、小さな頃からお店の手伝いをしていた。
だけど、私は上手に笑うことが出来なかったから、接客には向いていなかった。
そのため、裏方に回ることが多く、仕入れや収支の記録をするようになった。
そもそも、感情を顔に出すことが出来なかった。
嬉しくても、悲しくても、表情に出ない。
心の中では喜んでいるのに、顔には出ない。
親も最初は、私のこの無表情に何も感じていなかったようだが、私が大きくなるにつれ、気味悪がるようになった。
ある時、母と父の話し声を聞いてしまった。
「お前、あいつのことどうにかしろよ。」
「ムリよ。あの子何を考えているか分からないのだもの。あなたこそ、どうにかしてよ。」
「俺はあいつの目で見られただけで、ゾッとするんだ。何か心を読まれてそうで――」
そこで私はその場から立ち去った。
これ以上聞きたくなかった。
悲しかった。
実の母と父にそう思われていたなんて。
なのに、涙は出ない。
私は泣くことも出来ないんだな。
近所の同い年の子達には、その事で虐められていた時もあった。
弟が産まれてからはさらに酷くなり、母と父は私の事をいない者のように扱った。
ご飯を食べる場所も別。
寝るところも別。
そんな母と父の態度を見て、弟さえも私の事を無視していた。
私に居場所などなかった。
ただ、収支を記録するだけの道具であった。
出ていきたいとは思うが、特技があるわけでもない私ではどこにも行く当てはない。
ただ、計算さえ出来れば、女の私でも雇ってくれる場所は何処にでもある。
もちろん、私の家は裕福とは言えないし、私に興味がない親が教育を受けさせてくれる訳も無い。
しかし、長いこと収支の記録をしていたお陰か、独学で足算や引き算というものを最近出来るようになった。
最初は数えて答えをだし、その後どうやればこの答えに行き着くのかを考えに考えた。
例えば12+13。
これを数えると25になる。
ならどうやれば25という答えになるのか。
それは物凄く単純なことだった。
縦に並べれば良かったのだ。
すると全部を数える必要がなく、同じ列を数えていけば25という答えになったのだ。
初めて、足算の仕組みを発見したときは、ものすごく感動したことを今でも覚えている。
これで、出ていくことが出来るようになったが、中々良い職場を見つけられないでいた。
そんな時に見つけたのがこの貼り紙だ。
私は文字の読み書きも出来るし、計算も出来る。
しかも、貴族の秘書なのに身分、性別を問わずに募集すると言っている。
マラアイ村なんて聞いたことがないが、これはチャンスなのではないだろうか。
給与も悪くない。
問題は最後に書かれてあること。
貴方が貴族ならば、街を大きくするためにどうするか。
今まで、そんなこと考えたことなどない。
単純に考えれば、街を大きくするには人を集める必要がある。
人を集めるには店が必要だ。
店を集めるには商人を集めなければならない。
ならどうやって商人を集めるのか。
シルフィは直ぐにここまで考えることが出来ていた。
私の家は商人だ。
私が家を継いだとして、どんな街で店を出したいか……そんなの決まっている。
税金が安いところだ。
私の家が苦労しているのも税金が高いせいだ。
税金が安ければもう少し楽な生活が出来ていただろう。
だから、私が街を多きするならば、商人に対する税金を安くし街に呼び込むことだ。
でも、これでいいのだろうか。
私がこんなに簡単に出せた答えが正解なのだろうか。
この程度なら皆、考え付いているのではないだろうか。
だが、これ以外に今のところなにも思い浮かばない。
マラアイ村に行くのに1日掛かるとして、残り日数は3日。
その間も必死に考えたが、これ以上の答えを導き出すことは出来なかった。
3日後、私は親に何も言わずに街から出た。
そして、夕方にマラアイ村に到着した。
驚いたことに村には城壁があり、内部の至るところに家が建設されていた。
少し前まで何もない場所だったようなので、バルト様は1からここまで造り上げたことになる。
わざわざ、秘書を募集するときにあんな問題を出すなんて、腕の立つ人で自分の代わりを任せられる優秀な人材を探しているのか、それともこれからどうすれば良いのか分からないから、受験者から答えを導きだそうとしているのかどちらかだろう。
私としてはもちろん前者の方がいいのだが。
「すいません、宿屋はありますか?」
家を建設中の大工に訪ねた。
試験は明日なので、何処かに泊まる必要がある。
「おう、そこを曲がって真っ直ぐ行けばあるよ。もしかして、ねーちゃんも試験を受けに来た口かい?」
「はい。」
「そうかい、頑張りな!」
宿屋は、人があまり居ないこの街にしては大きかった。
多分、先を見据えて大きめに作ったのだと思う。
その日は初めての一人旅で疲れていたのか、直ぐに眠ることができた。
翌日、試験当日。
私以外にも21人の受験者がいた。
最初の筆記試験は、基礎的な部分しかでなかったので簡単に合格できた。
次は面接。
正直、面接は怖い。
私の表情の無さに落とされるのではないか。
でも、そんな心配は杞憂だった。
彼は私が思ってたより若く、年下のように見えた。
そんな彼が、私の問いを聞き終えたとき、立ち上がり詰め寄ってきた。
「合格です!俺が求めていた答えそのままです!」
それを聞いたとき、驚きに近いほどの喜びを感じた。
この人は、ちゃんと私の事を評価してくれた。
初めて誰かに認められた気がした。
私は見事試験に合格した。
更に、家まで用意して家賃もタダにしてくれるみたい。
そこまでしてくれるのは、私に期待してくれているからみたいだ。
私はその期待に――初めて寄せられた期待に応えたいと心から思った。
今から帰るのは無理なので、1日宿泊してから帰った。
家に帰ると、家族は何もなかったかのようにいつも通りだった。
私は心のどこかで期待していたのかもしれない。
初めて、2日間娘が消えたのだ。
そのことに対し、心配してくれているのではないかと。
バルト様は、1週間以内に来てくれれば良いと仰ったけど、直ぐに行くことになりそう。
その日の夕食、普段は別々の場所で食べているが、勇気をもって同じ食卓についた。
そんな私の行動にたいしても、何の反応も示さない。
もう、家族とまともな会話など何年もしていない。
だが、一応私をここまで育ててくれたんだから、この家を出ていくことぐらいは伝えなくてはダメだろう。
私は意を決して話しかけた。
「あの、お話があります。」
ピタっと会話が止まった。
でも、目はこちらを見てはいない。
「私はこの家を出て他の街で働けることが決まったので、明日か明後日にはこの家から出ていきます。今まで、ありがとうございました。」
3人からの反応は何もなく、会話がまた再開した。
そう、こんなもんなのだ。
家族との絆はもう回復などしない。
これが現実。
でも、本当は最後ぐらい言葉をかけてほしかった。
そうして私は2日後、誰にも見送られずにこの街から出ていった。
私が見つけたのは、掲示板に張られてある秘書の募集貼り紙だった。
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秘書募集
新しく貴族となったルディ・バルトの秘書を募集中。
給与は月、銀貨10枚。
文字の読み書きと計算が出来る人ならば、身分、性別を問わず募集する。
試験日は掲載されてから5日後の正午とし、場所はマラアイ村にあるルディ・バルトの家で行う。
試験内容は、簡単な筆記問題と面接。
面接では、貴方が街を治める貴族ならば、街を大きくするためにどうするかということを問う。
――――――――――――――――――――――――――――
私――シルフィは長女として生まれた。
姉弟は6つ下の弟がいる。
私の家系はしがない商人。
だから、小さな頃からお店の手伝いをしていた。
だけど、私は上手に笑うことが出来なかったから、接客には向いていなかった。
そのため、裏方に回ることが多く、仕入れや収支の記録をするようになった。
そもそも、感情を顔に出すことが出来なかった。
嬉しくても、悲しくても、表情に出ない。
心の中では喜んでいるのに、顔には出ない。
親も最初は、私のこの無表情に何も感じていなかったようだが、私が大きくなるにつれ、気味悪がるようになった。
ある時、母と父の話し声を聞いてしまった。
「お前、あいつのことどうにかしろよ。」
「ムリよ。あの子何を考えているか分からないのだもの。あなたこそ、どうにかしてよ。」
「俺はあいつの目で見られただけで、ゾッとするんだ。何か心を読まれてそうで――」
そこで私はその場から立ち去った。
これ以上聞きたくなかった。
悲しかった。
実の母と父にそう思われていたなんて。
なのに、涙は出ない。
私は泣くことも出来ないんだな。
近所の同い年の子達には、その事で虐められていた時もあった。
弟が産まれてからはさらに酷くなり、母と父は私の事をいない者のように扱った。
ご飯を食べる場所も別。
寝るところも別。
そんな母と父の態度を見て、弟さえも私の事を無視していた。
私に居場所などなかった。
ただ、収支を記録するだけの道具であった。
出ていきたいとは思うが、特技があるわけでもない私ではどこにも行く当てはない。
ただ、計算さえ出来れば、女の私でも雇ってくれる場所は何処にでもある。
もちろん、私の家は裕福とは言えないし、私に興味がない親が教育を受けさせてくれる訳も無い。
しかし、長いこと収支の記録をしていたお陰か、独学で足算や引き算というものを最近出来るようになった。
最初は数えて答えをだし、その後どうやればこの答えに行き着くのかを考えに考えた。
例えば12+13。
これを数えると25になる。
ならどうやれば25という答えになるのか。
それは物凄く単純なことだった。
縦に並べれば良かったのだ。
すると全部を数える必要がなく、同じ列を数えていけば25という答えになったのだ。
初めて、足算の仕組みを発見したときは、ものすごく感動したことを今でも覚えている。
これで、出ていくことが出来るようになったが、中々良い職場を見つけられないでいた。
そんな時に見つけたのがこの貼り紙だ。
私は文字の読み書きも出来るし、計算も出来る。
しかも、貴族の秘書なのに身分、性別を問わずに募集すると言っている。
マラアイ村なんて聞いたことがないが、これはチャンスなのではないだろうか。
給与も悪くない。
問題は最後に書かれてあること。
貴方が貴族ならば、街を大きくするためにどうするか。
今まで、そんなこと考えたことなどない。
単純に考えれば、街を大きくするには人を集める必要がある。
人を集めるには店が必要だ。
店を集めるには商人を集めなければならない。
ならどうやって商人を集めるのか。
シルフィは直ぐにここまで考えることが出来ていた。
私の家は商人だ。
私が家を継いだとして、どんな街で店を出したいか……そんなの決まっている。
税金が安いところだ。
私の家が苦労しているのも税金が高いせいだ。
税金が安ければもう少し楽な生活が出来ていただろう。
だから、私が街を多きするならば、商人に対する税金を安くし街に呼び込むことだ。
でも、これでいいのだろうか。
私がこんなに簡単に出せた答えが正解なのだろうか。
この程度なら皆、考え付いているのではないだろうか。
だが、これ以外に今のところなにも思い浮かばない。
マラアイ村に行くのに1日掛かるとして、残り日数は3日。
その間も必死に考えたが、これ以上の答えを導き出すことは出来なかった。
3日後、私は親に何も言わずに街から出た。
そして、夕方にマラアイ村に到着した。
驚いたことに村には城壁があり、内部の至るところに家が建設されていた。
少し前まで何もない場所だったようなので、バルト様は1からここまで造り上げたことになる。
わざわざ、秘書を募集するときにあんな問題を出すなんて、腕の立つ人で自分の代わりを任せられる優秀な人材を探しているのか、それともこれからどうすれば良いのか分からないから、受験者から答えを導きだそうとしているのかどちらかだろう。
私としてはもちろん前者の方がいいのだが。
「すいません、宿屋はありますか?」
家を建設中の大工に訪ねた。
試験は明日なので、何処かに泊まる必要がある。
「おう、そこを曲がって真っ直ぐ行けばあるよ。もしかして、ねーちゃんも試験を受けに来た口かい?」
「はい。」
「そうかい、頑張りな!」
宿屋は、人があまり居ないこの街にしては大きかった。
多分、先を見据えて大きめに作ったのだと思う。
その日は初めての一人旅で疲れていたのか、直ぐに眠ることができた。
翌日、試験当日。
私以外にも21人の受験者がいた。
最初の筆記試験は、基礎的な部分しかでなかったので簡単に合格できた。
次は面接。
正直、面接は怖い。
私の表情の無さに落とされるのではないか。
でも、そんな心配は杞憂だった。
彼は私が思ってたより若く、年下のように見えた。
そんな彼が、私の問いを聞き終えたとき、立ち上がり詰め寄ってきた。
「合格です!俺が求めていた答えそのままです!」
それを聞いたとき、驚きに近いほどの喜びを感じた。
この人は、ちゃんと私の事を評価してくれた。
初めて誰かに認められた気がした。
私は見事試験に合格した。
更に、家まで用意して家賃もタダにしてくれるみたい。
そこまでしてくれるのは、私に期待してくれているからみたいだ。
私はその期待に――初めて寄せられた期待に応えたいと心から思った。
今から帰るのは無理なので、1日宿泊してから帰った。
家に帰ると、家族は何もなかったかのようにいつも通りだった。
私は心のどこかで期待していたのかもしれない。
初めて、2日間娘が消えたのだ。
そのことに対し、心配してくれているのではないかと。
バルト様は、1週間以内に来てくれれば良いと仰ったけど、直ぐに行くことになりそう。
その日の夕食、普段は別々の場所で食べているが、勇気をもって同じ食卓についた。
そんな私の行動にたいしても、何の反応も示さない。
もう、家族とまともな会話など何年もしていない。
だが、一応私をここまで育ててくれたんだから、この家を出ていくことぐらいは伝えなくてはダメだろう。
私は意を決して話しかけた。
「あの、お話があります。」
ピタっと会話が止まった。
でも、目はこちらを見てはいない。
「私はこの家を出て他の街で働けることが決まったので、明日か明後日にはこの家から出ていきます。今まで、ありがとうございました。」
3人からの反応は何もなく、会話がまた再開した。
そう、こんなもんなのだ。
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