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第1章
180話 領地開発Ⅰ
さて、アットナイド地方の山賊団は討伐されたのだがその生き残りをどうするかが問題だった。様々な悪しき行為を働いてたのでまともに考えれば重犯罪者として処罰されることになるだろう。
だが、その数があまりにも多すぎる。すべてを裁判にかけている時間もお金も手間も惜しい。
そのため、僕は事前にこの地方の大雑把な調査を行い金になる物がないかを調べたのだ。すると川辺の近くの土地から豊富な宝石の原石が埋まっていることを発見、これを山賊の生き残りを発掘作業に従事させることを考えた。
「ユウキ様、こんな川辺に来て何をされるというのですか?」
ミーティアさんや連れてきた兵隊たちは疑問の声を上げる。彼らには何一つとして説明していないからね。
「ここでお金稼ぎの土台を作る」
「は、はぁ」
全員意味不明状態だ。そりゃこんな川辺に原石が埋まっていることなど常識として認識していないからね。僕の常識では別に不思議でも何でもないのだが。
早速事前に買い揃えた道具を魔法のバッグから取り出す。原石掘りに使う鉄の皿とか鍬や鋤などを。
「労働をしてもらうよ」
『……』
山賊団の生き残りはいまだに敵意を持っていた。それも当然だろうが降伏した以上は罪を労働で贖ってもらう必要がある。
「ほら、さっさと川の傍の土を掘って皿でさらう。それとも、ここで死にたい?」
脅しの言葉を加える。先の戦闘で僕の化け物ぶりは敵味方全員が知っていた、その気になればこの人数でも即座に殺せることが可能だ。
生き残りもさすがに相手が悪いと判断したのだろう。渋々川の傍の土を掘り皿でさらう。するとやや鈍い輝きを持つ石が大量に出てくる。奴らはこれが宝石の原石だということはまるで分らないようだ。
「ユウキ様!これって!!」
出てきた石をみてミーティアさんは驚きの声を上げる。
「通行税を一切取らない理由がこれですか。たしかに、ここでこれが取れるのならば通行税なんて取らない方が良いですね」
「そういうこと」
「早速兵士に命じて応援を」
「ちょっと待って」
慌てて彼女を止める。
「?」
「このことはリサギルド支部長とスフィア夫人にだけ伝えて。さすがにこれを大々的に広めると周囲が五月蠅いから」
この辺り一帯では宝石の原石が取れるという話は全く出ていないことを事前に知っている僕はミーティアらに釘を刺す。
このことが広まるとまず間違いなく周囲の世襲貴族らが欲望を丸出しにするだろう。この領地を守るための兵隊が圧倒的に足りない状況なので当分はこの事実を周囲に隠しておく必要がある。
「す、すみません。配慮が足りなくて」
申し訳ないと謝ってくる。
「当分はこの原石掘りで金を稼いで設備を整えていく方針だから」
「畏まりました」
兵隊が駐屯する建物や商人らが滞在する宿屋や労働者が住む家々など、足りないものはいくらでもある。ここで僕は資金を惜しまず出して大急ぎでそれらを用意していく決定を出す。
また、通貨の交換はここだけしかできないようにもしておく。そうすれば利鞘を取れるからだ。古法の換金率もここでは変更もしておく。
忙しい日々が始まるなぁ。
しばらくすると、
『初めましてユウキ男爵殿。我らはスフィア夫人の紹介で来た者らです。お見知りおきを』
両替商や宝石商などがやってきた。
「早速で悪いけど」
原石の等級審査を行う。
宝石にはその大きさや種類、傷の少なさなどにより等級が定められている。原石のままでも売れるが等級審査を行った方がより保証されるのだ。やや手数料がかかるが。
早速数人の宝石商が原石の審査を行う。
「元が大きく中の傷も少ないものが数多い。これは高値で取引できますぞ!」
どうやら等級は上等なようだ。宝石商が品定めをしている間に両替商と話を進める。
「初めましてユウキ男爵殿。スフィア夫人より派遣された両替商のベッカーと申します」
「よろしく」
「ミーティアから話を聞きましたがここでは通行にあたり税を無料にするとのことですが」
「まぁね。その代わり領地内では通貨の換金をここでしか行えないようにするから」
「分かりました」
「それと、古来の換金率の進法を変える」
「えっ?」
通行税を無料化し換金をここでしか行えないようにするだけでも驚きなのに冒険者ギルドですら変えていない進法すら変えることに言葉がないようだ。
この異世界での金の進法は四進法なのでそれを十進法にする。
「本気でございますか?」
「もちろん。古来の進法のままでは買い叩かれてしまうからね」
「反論したいところですがユウキ様の言うことに素直に従えと命じられておりますので」
「よろしくね」
とりあえず、大雑把にだが法の整備は終わった。あとは、冒険者ギルドの応援を待って開発することにしよう。しばらくは野営テント暮らしだけど。
それからしばらくすると家を建てる大工や木材商などが次々と来るようになる。
「まずはこの川辺の近くに。建設予定地は設計師や建築士に従って建てること」
『畏まりました』
大工らは大急ぎで木材を加工し家を建てる準備を始める。
「ここのところ大工らは仕事がなくて困ってましたから久々に稼げることになります」
「そうなの?まぁ、家建てるには材料とお金が必要だから分かるけど」
「ともかく、この川辺が最初の開発地になりますね」
原石掘りで働く労働者向けの建物を大至急用意する必要がある、労働者が食事をする料理店や宿屋なども数多く必要になるだろう。
「それはそうと」
「はい、なんでしょうか」
「錬金術を修行しているアルシャルク家の娘さんはいつ頃帰ってくるの」
「そのことですか」
もう少ししたら帰ってくるそうだ。錬金術が使えればもっと効率よくお金稼ぎができるようになるからね。そうして、労働者が反乱を起こさないように見張りながら時が進むのを待つことにした。
だが、その数があまりにも多すぎる。すべてを裁判にかけている時間もお金も手間も惜しい。
そのため、僕は事前にこの地方の大雑把な調査を行い金になる物がないかを調べたのだ。すると川辺の近くの土地から豊富な宝石の原石が埋まっていることを発見、これを山賊の生き残りを発掘作業に従事させることを考えた。
「ユウキ様、こんな川辺に来て何をされるというのですか?」
ミーティアさんや連れてきた兵隊たちは疑問の声を上げる。彼らには何一つとして説明していないからね。
「ここでお金稼ぎの土台を作る」
「は、はぁ」
全員意味不明状態だ。そりゃこんな川辺に原石が埋まっていることなど常識として認識していないからね。僕の常識では別に不思議でも何でもないのだが。
早速事前に買い揃えた道具を魔法のバッグから取り出す。原石掘りに使う鉄の皿とか鍬や鋤などを。
「労働をしてもらうよ」
『……』
山賊団の生き残りはいまだに敵意を持っていた。それも当然だろうが降伏した以上は罪を労働で贖ってもらう必要がある。
「ほら、さっさと川の傍の土を掘って皿でさらう。それとも、ここで死にたい?」
脅しの言葉を加える。先の戦闘で僕の化け物ぶりは敵味方全員が知っていた、その気になればこの人数でも即座に殺せることが可能だ。
生き残りもさすがに相手が悪いと判断したのだろう。渋々川の傍の土を掘り皿でさらう。するとやや鈍い輝きを持つ石が大量に出てくる。奴らはこれが宝石の原石だということはまるで分らないようだ。
「ユウキ様!これって!!」
出てきた石をみてミーティアさんは驚きの声を上げる。
「通行税を一切取らない理由がこれですか。たしかに、ここでこれが取れるのならば通行税なんて取らない方が良いですね」
「そういうこと」
「早速兵士に命じて応援を」
「ちょっと待って」
慌てて彼女を止める。
「?」
「このことはリサギルド支部長とスフィア夫人にだけ伝えて。さすがにこれを大々的に広めると周囲が五月蠅いから」
この辺り一帯では宝石の原石が取れるという話は全く出ていないことを事前に知っている僕はミーティアらに釘を刺す。
このことが広まるとまず間違いなく周囲の世襲貴族らが欲望を丸出しにするだろう。この領地を守るための兵隊が圧倒的に足りない状況なので当分はこの事実を周囲に隠しておく必要がある。
「す、すみません。配慮が足りなくて」
申し訳ないと謝ってくる。
「当分はこの原石掘りで金を稼いで設備を整えていく方針だから」
「畏まりました」
兵隊が駐屯する建物や商人らが滞在する宿屋や労働者が住む家々など、足りないものはいくらでもある。ここで僕は資金を惜しまず出して大急ぎでそれらを用意していく決定を出す。
また、通貨の交換はここだけしかできないようにもしておく。そうすれば利鞘を取れるからだ。古法の換金率もここでは変更もしておく。
忙しい日々が始まるなぁ。
しばらくすると、
『初めましてユウキ男爵殿。我らはスフィア夫人の紹介で来た者らです。お見知りおきを』
両替商や宝石商などがやってきた。
「早速で悪いけど」
原石の等級審査を行う。
宝石にはその大きさや種類、傷の少なさなどにより等級が定められている。原石のままでも売れるが等級審査を行った方がより保証されるのだ。やや手数料がかかるが。
早速数人の宝石商が原石の審査を行う。
「元が大きく中の傷も少ないものが数多い。これは高値で取引できますぞ!」
どうやら等級は上等なようだ。宝石商が品定めをしている間に両替商と話を進める。
「初めましてユウキ男爵殿。スフィア夫人より派遣された両替商のベッカーと申します」
「よろしく」
「ミーティアから話を聞きましたがここでは通行にあたり税を無料にするとのことですが」
「まぁね。その代わり領地内では通貨の換金をここでしか行えないようにするから」
「分かりました」
「それと、古来の換金率の進法を変える」
「えっ?」
通行税を無料化し換金をここでしか行えないようにするだけでも驚きなのに冒険者ギルドですら変えていない進法すら変えることに言葉がないようだ。
この異世界での金の進法は四進法なのでそれを十進法にする。
「本気でございますか?」
「もちろん。古来の進法のままでは買い叩かれてしまうからね」
「反論したいところですがユウキ様の言うことに素直に従えと命じられておりますので」
「よろしくね」
とりあえず、大雑把にだが法の整備は終わった。あとは、冒険者ギルドの応援を待って開発することにしよう。しばらくは野営テント暮らしだけど。
それからしばらくすると家を建てる大工や木材商などが次々と来るようになる。
「まずはこの川辺の近くに。建設予定地は設計師や建築士に従って建てること」
『畏まりました』
大工らは大急ぎで木材を加工し家を建てる準備を始める。
「ここのところ大工らは仕事がなくて困ってましたから久々に稼げることになります」
「そうなの?まぁ、家建てるには材料とお金が必要だから分かるけど」
「ともかく、この川辺が最初の開発地になりますね」
原石掘りで働く労働者向けの建物を大至急用意する必要がある、労働者が食事をする料理店や宿屋なども数多く必要になるだろう。
「それはそうと」
「はい、なんでしょうか」
「錬金術を修行しているアルシャルク家の娘さんはいつ頃帰ってくるの」
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