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【王都エンディング】
ギルベルトSIDE
しおりを挟む「魔物の魔力が全て消えたのを確認いたしました!」
「こんなあっさりとスタンピートを切り抜けた?」
ジルが唖然としながら呟いた。
スタンピートを予想して10日。
予想した通り魔物の大群が砦に押し寄せてきた。
過去の記録では、スタンピートでの被害は甚大。
特に前回のスタンピートでは、魔法障壁を破られ、防壁を破壊され、辺境伯を始め多くの騎士や兵の犠牲を出すほど恐ろしい現象だった。
だが今回は、事前に予測できたこともあり、王都より、応援を呼びスタンピートに備えて多くの人員を配置した。
魔導士も多く、魔法障壁をいつもよりも強固に保てた。
事前に待ち伏せをして、魔物を分散して戦えた。
防壁の前にも魔法で土壁などを作り、魔物をあらかじめ戦いやすいように誘導しながら戦った。
その結果……
「予測することができれば、スタンピートとは、これほどあっさりと対処することができるのか……」
重傷者はもちろんのこと、防壁などの損傷も何もなく魔物を倒すことが出来た。
「閣下、すぐに王都に報告を」
ジルに言われてうなずいた。
「ああ、そうだな」
少し前まで報告書を作るだけで一週間はかかっていた。
必要事項を記載するために細かなことを報告する必要がある。
だが……
『ああ、これはですね。どのくらいの予算を用意するべきなのかの判断に使うのです』
『ここ細かいと思いますよね、でも、ここがわかれば、職人への依頼や、今後の対応策も立てられます。大変だし、地味ですが、しっかり調べればそれだけ適正な援助ができるので、後が楽になります』
ライラさんは、書類を作るときになぜ必要なのか、どう使われるのかを詳しく教えてくれた。
自分の作った書類で辺境伯に利益がもたらされるというのなら、しっかりと書く必要がある。
それに何を書かなければならないのか、今は知っているので、意識しながらメモも取っていた。
「あれ? 全然嫌な顔されませんねぇ~~」
ジルが私の顔をのぞきこみながら言った。
だから私は笑いながら答えた。
「今は、嫌なことじゃない」
「へぇ~~人って変わるんですねぇ~~」
ジルに言われて考えた。
確かに変わった自覚がある。
「そうかもしれないな」
「うわ~~すっごい目尻下がってますよ~~絶対ライラちゃんのこと考えていたでしょう?? は~~ごちそうさまです」
そして私は書類をまとめるために執務室に向かった。
(ライラさん、ありがとうございます。おかげでみんな無事でした)
心の中でお礼を言うと、ライラさんが笑った気がして、気が付けば私も小さく笑っていた。
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