2 / 6
第1章 邂逅編
新しい家族
しおりを挟む
『……あ、ヤバ ―― もうこんな時間』
今日の宿題と溜まった洗濯を済ませて、
趣味のお菓子作りをしながら ――
ふと壁の時計を見上げると
お父さんに言われていた時間まであと1時間
ここから駅までと電車の時間を計算すると ――、
……うわっ……
もう準備しないと間に合わなくなる――っ?!
飲んでいた紅茶のカップをシンクに投げ込んで
急いで風呂場へ駆け込んだ。
なんとか予定の電車に乗り込んで ――
父さんと待ち合わせのホテルがある
有楽町に着いたのは
待ち合わせ時間の10分程前だった。
ふぅ~~っ ―― ( ´Д`)=3
ギリギリセーフ……。
「――まぁ、今さら改まって紹介する仲でもないが、
こちらが登紀子さん、そして息子さんの勇人くんだ
――で、この子が、私の自慢の息子・あずさです」
「あずさです、よろしく」
僕がそう言って軽く頭を下げると、
前の席に座った髪金の元ヤンみたいな奴が
人の顔をチラッと見て小さく吹き出した。
「プッ――自慢のムスコ、ねぇ……」
僕は思わずムッとした。
「そうだよ~、あずさはねぇ家事全般何でもこなせて、
おまけに学校での評判もいいんだ。私のような
至らない父親には出来すぎの息子さ」
いつものように息子自慢を全開させる父・手嶌に、
僕の顔はみるみる真っ赤になっていく。
「も、父さんってば止めてよ、恥ずかしいってばぁ」
対する”はやと”と紹介された髪金野朗は
父さんが上機嫌で話しを進め出しても、
母親である登紀子さんの隣でブスッとつまらなそうに、
テーブルの上に肩肘ついて、
1度もこっちを見ようともせず。
ずっと窓外へ視線を泳がせている。
僕は思った―― これからこんな奴と一緒に暮らして
同じ学校に通うのかぁ……あぁ、気が重い。
「――ほ~ら、勇人、
あんたもきちんと挨拶なさいっ」
登紀子さんから強い口調で言われ、
仕方なくといった感じで。
髪金・はやとは父さんと僕を上目遣いに見て、
フッと小馬鹿にしたような笑みを浮かべつつ
「よろしゅう」と言った。
「もうっ、ごめんなさいねぇ。あずちゃん、
ま、こんな無愛想な奴だけどこれからも末永く
仲良くしてやってね」
”はっきり言って、自信ありませんが……”
髪金野朗の態度や服装がどうか? とかは、
この際脇に置いておいて。
うちら一行は当たり障りのない世間話をしながら、
このホテルご自慢のスペシャルディナーを心ゆくまで
堪能し。
”それじゃ後は、
若い人は若い人達同士でってコトで――”
と、何だかお見合いの席での決まり文句みたいな
言葉を残して父さんと登紀子さんはエレベーターホール
の方へ仲睦まじく歩いて行った。
おそらくこのホテルの客室をチャージしていて、
これから2人でまったり……というワケだろう。
今日の宿題と溜まった洗濯を済ませて、
趣味のお菓子作りをしながら ――
ふと壁の時計を見上げると
お父さんに言われていた時間まであと1時間
ここから駅までと電車の時間を計算すると ――、
……うわっ……
もう準備しないと間に合わなくなる――っ?!
飲んでいた紅茶のカップをシンクに投げ込んで
急いで風呂場へ駆け込んだ。
なんとか予定の電車に乗り込んで ――
父さんと待ち合わせのホテルがある
有楽町に着いたのは
待ち合わせ時間の10分程前だった。
ふぅ~~っ ―― ( ´Д`)=3
ギリギリセーフ……。
「――まぁ、今さら改まって紹介する仲でもないが、
こちらが登紀子さん、そして息子さんの勇人くんだ
――で、この子が、私の自慢の息子・あずさです」
「あずさです、よろしく」
僕がそう言って軽く頭を下げると、
前の席に座った髪金の元ヤンみたいな奴が
人の顔をチラッと見て小さく吹き出した。
「プッ――自慢のムスコ、ねぇ……」
僕は思わずムッとした。
「そうだよ~、あずさはねぇ家事全般何でもこなせて、
おまけに学校での評判もいいんだ。私のような
至らない父親には出来すぎの息子さ」
いつものように息子自慢を全開させる父・手嶌に、
僕の顔はみるみる真っ赤になっていく。
「も、父さんってば止めてよ、恥ずかしいってばぁ」
対する”はやと”と紹介された髪金野朗は
父さんが上機嫌で話しを進め出しても、
母親である登紀子さんの隣でブスッとつまらなそうに、
テーブルの上に肩肘ついて、
1度もこっちを見ようともせず。
ずっと窓外へ視線を泳がせている。
僕は思った―― これからこんな奴と一緒に暮らして
同じ学校に通うのかぁ……あぁ、気が重い。
「――ほ~ら、勇人、
あんたもきちんと挨拶なさいっ」
登紀子さんから強い口調で言われ、
仕方なくといった感じで。
髪金・はやとは父さんと僕を上目遣いに見て、
フッと小馬鹿にしたような笑みを浮かべつつ
「よろしゅう」と言った。
「もうっ、ごめんなさいねぇ。あずちゃん、
ま、こんな無愛想な奴だけどこれからも末永く
仲良くしてやってね」
”はっきり言って、自信ありませんが……”
髪金野朗の態度や服装がどうか? とかは、
この際脇に置いておいて。
うちら一行は当たり障りのない世間話をしながら、
このホテルご自慢のスペシャルディナーを心ゆくまで
堪能し。
”それじゃ後は、
若い人は若い人達同士でってコトで――”
と、何だかお見合いの席での決まり文句みたいな
言葉を残して父さんと登紀子さんはエレベーターホール
の方へ仲睦まじく歩いて行った。
おそらくこのホテルの客室をチャージしていて、
これから2人でまったり……というワケだろう。
0
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
期待の名探偵の頭脳は、俺に全振りされている。
さんから
BL
高校生探偵後輩×漫画描き先輩
部活の後輩・後生掛 清志郎は、数々の難事件を解決してきた期待の名探偵だ。……だけど高校に入学してから探偵の活動を控えているらしく、本人いわくその理由は俺・指宿 春都にあると言う。
「俺はイブ先輩だけに頼られたいし、そのために可能な限りあなたの傍にいたいんですっ」
いつもそう言って、しょうもないことばかりに推理力を使う後生掛。頭も見た目も良いコイツがどうして俺に執着してるのかが分からなくて──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる