溺愛! ダーリン

NADIA 川上

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☆ 曖昧な関係に終止符を ④

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「まぁだだよ~……」

「―― あっ」


 入ってくると思った手嶌のモノは、
 綱吉の予想とは違う動きを繰り返す。

 後孔の周りを滑りながら前後に動くそれに、
 綱吉は指で掻き回される刺激とは全く異なる
 感覚にまた乱れた。


「あ……っ、――やっ」


 ぬるぬると滑るそれは、時々、思わせぶりに
 綱吉の秘所を刺激する。

 さっきまでローターで散々刺激された中が、
 熱をもったように何かを求めている。
 自分の体なのに、自分が何を求めてるのかも分からない。

 綱吉は焦れて、無意識に腰を上げた。


「ほんとに、お前は……」


 掠れた手嶌のつぶやきに、
 意識をやろうとした瞬間、それは来た。


「あぁ ―――― っ!」


 滑るように挿入ってきた手嶌のモノは、
 不意を突かれたとはいえ、
 綱吉にはデカすぎた。

 押し開かれる圧迫感に、体をのけぞらせて硬直すると、
 背後で手嶌が息を詰めるのが分かった。


「こらっ、ツナっ」

「く ―― くるし……」

「なら、力を抜け……っ」


 抜けと言われて抜けるものならそうしている。
 綱吉は心の中で罵りながら、シーツをぎゅっと
 掴んだ。

 熱い。
 苦しい。


「ほら、綱吉? こっちに集中してみ」


 手嶌の手が前にまわり、
 衝撃に萎えた綱吉の……を弄ぶ。


「う……あ……」

「そう、上手だぞ……大丈夫、きついのは、
 もう過ぎた」


 宥めるようにささやきながら、
 手嶌はゆっくり腰を進める。

 手嶌の言うとおり、最初の衝撃をやりすごすと、
 痛みは耐えられない程ではなかった。
 ただ、妙な圧迫感と、鳥肌の立つような違和感は、
 消えない。


「あ ―― あ……」


 ナカいっぱいに手嶌のモノを挿入されたまま、
 柔らかく自分の……を、
 引っ掻かれるとぞわぞわと、身を捩りたくなるような感覚が
 下半身から昇ってくる。


「分かるか? お前の中に、全部入ってるのが」


 ゆっくりと、手嶌が抜き差しを始めた。
 ずるっと引き抜かれる感覚に、また、鳥肌が立った。


「ん……っ、あぁ……」

「イク時は一緒な?」

「あっ、あぁ、はぁ……」


 抜き差しに合わせて、短い声が漏れた。

 スピードが上がって、
 それに比例するように中心に熱が溜まる。
 動きに慣れると、しんどさは嘘のように消えた。

 その代わりに、言いようのない気持ち良さが
 中から広がってきて、綱吉は息を詰めた。

 熱い。
 手嶌が動くたび、ねじをまかれるように
 温度が上がっていく。


「あ ――っ だめっ、あ……そこっ……」


 浅く、深く、何かを探すように綱吉の中を
 蹂躙する熱が、そこをかすめた。

 体が跳ねて、背筋を快感が走る。


「ダメじゃ、ないだろっ」


 手嶌のモノが、
 ソコをこすって激しく出入りしていく。
 押されるように、引っかけられるように
 刺激される度、
 一気に達成感が高まるのが分かった。

 ナカが溶けるように熱くなっていく。


「あっ、あ……だって……」

「言ってみ? 気持ちいいって」

「はぁっ、あぅ……」


 手嶌が、激しく奥だけを突き始めた。

 あまりの激しさに腰が砕けそうにになるのを、
 綱吉は両手をついて支える。
 自分の体が、手嶌の動きに合わせて前後に
 揺れている自覚もない。


「綱吉、ちゃんと、言うんだ。言わないと、
 イかせないよ」


 手嶌の手が、綱吉の……を手のひらで
 ぐりぐりと弄った。


「や ―― あ……そんなの……」

「簡単だろー? ホラ、気持ち、いいだ、言ってみろ」


 激しく突き上げながら、手嶌が優しい声で言う。
 そのアンバランスさに気づく余裕もなく、
 綱吉は自分の中を荒れ狂う熱に翻弄された。


「き、もちいっ……いいっ」

「いい子だっ」

「あっ、あっ、んっ ―― い……りゅーじ、りゅーじ……」


 腰が、揺れた。
 もうすでに快楽に押し流されて、何も考えられない。
 痛いほど張りつめたソコは、手嶌の指で、
 ぐちゅぐちゅと音をたてている。


「っ、イき ―― たい……」

「イきたい?」

「イきたっ、あっ、りゅじ、イかせて……」

「よく出来ました」


 ズンっと奥を突かれて、
 目の裏にチカチカと光が走った。


「いい子だね、綱吉……ほら、イっていいよ」

「あぁぁぁっ、あ、ああ……」


 もう一度奥を突かれた瞬間、
 綱吉は背中をのけぞらせながら
 絶頂を迎えた。


「はぁ はぁ はぁ……」


 絶頂を迎えながら、何度も何度も、
 綱吉は嬌声をあげ、
 昇りつめる手嶌の動きにまたさらに、
 追い上げられた。


「ツナっ」


 中で、熱が放出されるのが、はっきりと分かった。
 薄いスキンに遮られた手嶌の熱は、
 確かに綱吉のナカで弾けた。

 気持ち、いい……。

 本当のセック*って、気持ちの通ったセッ*スって
 こんな気持ちいいもんだったんだぁ……。


「―― んっ、あ……」


 ずるりと、手嶌のモノが抜かれる感覚に、
 思わず声が漏れた。

 がっくりと膝をくずして、うつぶせたまま
 ベッドに沈んだ綱吉の背中に、
 手嶌が覆いかぶさってきた。


「シャワーは後でいいな? 俺がちゃんと洗ってやるから」

「……う、うん……」

「おやすみ、綱吉」


 そんな手嶌の囁きを夢うつつで聞きながら、
 綱吉は心地良い眠りに落ちていった。


 手嶌との初エッチは、
 綱吉に新たな世界を見せたと同時に、
 新たな絆も提供した。

 この結果が吉と出るか? 凶と出るか?は
 まだ、だぁれも知らない……。
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