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八月の平日。私はベルトコンベアーの前にいた。
もくもくと作業を続け、自分までも機械になってしまうのではないか、と思うことがある。機械は延々と動き続ける。けれど、こういった作業が好きなのだ。誰とも関わらず、自分だけが存在するような世界で働くのが好きなのだ。私は毎日八時間働く。八時間働いて、帰りは歩き煙草で帰る。
それが私の生活。
働くのは嫌いじゃない。金が入るから。博奕で勝たなくても、安定した収入が入るというのはありがたい。私は自給千二百円のバイトで生計を立て、それを酒、煙草、博奕に使う。
帰っている途中、パチンコ店が見える。私は一円パチンコをやり、適当に三十分をそこで過ごす。
人生に意味が持てない。
パチンコの玉を打ちながら、そんなことを思う。
一円パチンコは結構時間をつぶせる。私は千円でちょっと当たったりするが、当たった球をそのまま突っ込み、結局千円の負けで、踵を返す。別に負けてもいいのだ。博奕は負けて当然だと思った方がいい。勝ちに行くのは、たまたま勝っても、そこでやめられないものだから、千円だったら、千円と決めて帰るのがいい。
私はそれから、スーパーでお惣菜と、酒、そしてコンビニで煙草を二箱買う。そして、アパートについて、まず着替え、冷蔵庫にある冷酒をぐっと飲み、むしゃむしゃと唐揚げを食べ、シャワーを浴びる。
シャワーを浴びた後の自分を鏡に見る。綺麗な唇、と昔の彼女に言われたことを思い出す。
鏡の中の自分は何を思っているのだろう? そんなことを漠然と考える。
高校の頃付き合った彼女は綺麗な子だった。私の顔が好きだと言ってくれた。私はセックスした時のことを何となく覚えている。そんなに楽しくなかった。彼女はその時喘いでいた。どうせ演技だろ、と私は心の中で思っていた。その時の私の陰茎は勃起していたが、心はどこか上の空だった。変な心だと思う。高校の頃初めて馬券を買って、興奮した。買った馬がたまたま当たった。あの時その馬に感謝した。買った金額も覚えている。確か五千円。五千円、貴重な金だった。私は急いで貯金箱にしまい、大切にした。けれど、その勝った金も使ってしまった。
私はきっと天蓋孤独なのだ。それが私の宿命だ。
宿命論を信じる時がある。自分の意思じゃ、世界を変えられない。勝つ人間は勝つ、負ける人間は負ける。人間には二種類いる。勝つ人間と負ける人間。私の思想かもしれない。
負けてもいいと思う。だって負ける宿命だったのだから。
そんなことも考える。
むしゃむしゃと、今度は焼き鳥を食べる。フォアグラ、キャビア、トリュフ、そんなものより、お惣菜の方が好きだな。きっと私は年収一千万稼いでも、お惣菜を食べていると思う。むしゃむしゃ、食べながら、日本酒の一升瓶を取り出し、切子グラスに、どくどくと注ぐ、そして、一合をぐっと飲む。幸せ、これ以上何もいらない。私はラジオをつける。綺麗な声の女性が、話している。どうやら、明日は猛暑だ。私は灰皿を取り出し、ラッキーストライクに火を点ける。すぱー、とやって、ぐっと酒を飲む。そうしているうちに、六合ぐらい飲み、欠伸が出たので、寝る前に、すぱー、とやる。
これが私の生活。
そういえば昔の彼女は結婚したらしい。彼女の腹に子供が宿って、大きくなって、立派な大人になることを想像した。なんか嬉しくなった。
「幸せに」
そう言って私は眠りについた。
翌日の朝、私は早く目が覚めた。朝食はとらない。ストレート珈琲と煙草。
ラジオをつけ、憂愁に苛まれる。
私は今日も仕事に出る。缶詰工場。私は機械になる。
機械になる前に、私は人間になる。そうして、私は私を取り戻す。
そうして、シャワーをじゃーと浴びて、服を着替え、外に出て、陽光を体いっぱいに浴びた。
「なあ武、俺は二度捕まらないね。二度捕まることがあったら、俺の最期だと思ってくれ、なあ、武、俺はお前を裏切ることがあるかもしれないが、お前も俺を裏切れ」
八月の休日のある日のことである。
薙の片手には、盗んだ物品がある。
「なあ、お前はいつになったらやめるんだよ、いい加減にしな」
「女には金がかかるからな。俺には金が必要なんだ」
私たちは競艇にいた。あ、私の船が勝った。
ぶーん、と船は力強く、波を切る。そしてターンをかまし、ゴールへと一直線。
そんな風景を、莫迦面をした私たちが見ている。
「やったぜ、七千円勝ち」
「今日はお前のおごりだな」薙。
「昼飯くらい、ご馳走するよ」
「俺は今日盗んだ品をうっぱらう」
「悪党だな、お前は」
「悪党の宿命は知っているか?」
「何だ?」
「十字架を持たずに死滅することだ」
私はこの言葉を聞いたとき、妙な胸騒ぎを覚えた。
しかし、薙は隣で、こうやって、競艇を楽しんでいる。死相なんか一つもない。けれど、どこかおかしい。何かこの絶対的な風景が崩壊しそうな、そんな予感。
私の博奕でつちかわれた勘は結構当たる。あ、今日は四という数字が目にちらつくから、四番だろ、と言って、それを買うと、当たったりする。
何か博奕の神様みたいなのがいる、そんな気もする。
「大丈夫か? 薙」私が心配する。
「何がだ?」
「いや、お前ちょっとおかしいぞ」
「昔からだ」
私は笑った。
私たちは、競艇を後にして、チェーン店の牛丼屋さんに入った。
彼に牛丼を奢った。店内はまばらで、静かに食べられた。薙は静かに食べる。まるで能を見ているかのような感慨だった。
私たちは黙って食べた。それから、私が勘定を済ませ、彼は盗んだ品物を中古屋に売りに行った。
「この金で一杯ひっかけようぜ」
私たちはふらふらと東京を歩いた。まるで亡霊のように。
適当に店に入り、冷を飲む。二人で乾杯し、透明なグラスは、外の陽光に反射して、繊細に光った。時折薙が、
「あの女色っぺーな」
と冗語を飛ばす。
「あんな女がいいのか? 薙」
「ああ、俺はあんな女がいいな」
私たちは小声で話し、くすくすと笑った。
今度はパチンコに行って、四円パチンコを打ち、二人は熱中した。
私は一万円負けて、薙は八千円負けた。
ふー、と彼は静かに赤マルを飲む。
「いやー、収支、マイナスだわ。またなんか盗むか」
「はは、さすが悪党」
「わりいな、こんな生き方しか出来ねえんだ」
夜まで時間をつぶし、居酒屋で、駄弁する。どうでもいいこと。何でも。人生から、金、女、酒、薙はアホみたいに日本酒に詳しい。旅をする時は必ず地酒を飲む。
彼が好む酒は、「酔鯨」だ。高知の酒である。
「なあ、武」
「何だ?」
「マカオはいいぞ。カジノが充実している。煌びやかなところでな。俺はルーレットをちびちび賭けて、三万儲かったな。日本円で。武、お前の思想は何だ?」
「急にどうした?」
「聞きたいんだ」
「神がいないということ」
「俺の思想は神がいるから、全てが許されず、逆に、神がいるから、俺は侵犯をする、ということだ」
「何故神がいると思うのに、恐れないのだ?」
「俺は神に叛逆するから」
私は薙という存在に違和感を覚えた。付き合っていて楽しいのだが、付き合っていていいのだろうか、という不安。いや、私みたいな人生の負け組に、犯罪者の彼。十分釣り合っている。
しかし、生きていて思うのは、金さえあれば、何とかなる、という確信。そして、金がないから、何ともならない、という現実。金欲しさに犯罪を働く友人。
つまるところ、人生とは暇つぶしじゃないか。だらだらと博奕に勤しんで、適当に暮らして、安月給で汗水たらして、それでいいじゃないか。別段、悪はあってもいいじゃないか。悪がなければ人間は生きていけない。それが弱者の言い分だろうか。
金持ちから見たら、私たちは虫みたいなものかもしれない。そうだ、これは弱者の告白だ。これが私の思いだ。どうしても金が欲しければ、薙みたいになるしかないのかもしれない。金は正義だ。それは黙らせる。
こういった思いを告白して、マスターベーションみたいにすっきりして、結局のところ、私が欲しているものが分からない。痛覚に無頓着になった病人みたいに、色あせているのかもしれない。それはつまるところ、反骨精神だろうか。なんだろうな。
上等な趣味も何もなければ、ただ死滅していく細胞に過ぎない。それが私という物体だ。そう、人間とは死滅する生き物だ。どうしても死から逃れられない。こればっかりはどうしようもない。
私の細胞という細胞が認識を欲しているわけでもない。ただうつつを抜かして、怠惰に生きたいだけ。怠け者。どうしようもない人間。もし私の認識が終われば、ぐーすかぐーすか寝ているだけの猫みたいな人間になるだろう。
しかし、生きていて思うのが、どうしようもないもので世界は満ち溢れているということ。そう、しょうもないものだらけだ。そこにはドラマも感動もない、ただの宙づりになった世界だけがある。そして眠りの中でただ何かを見る。それだけのライフ。
つまらない日常。そして終わりの見えない何か。違和感。何も意味を為さない環境で、自己実現欲求も何もない。そんな中で何を見いだせる。いや、何も見いだせない。最後には自死が残るだけだ。
そう自死だけが、我々の救いじゃないか……。
もくもくと作業を続け、自分までも機械になってしまうのではないか、と思うことがある。機械は延々と動き続ける。けれど、こういった作業が好きなのだ。誰とも関わらず、自分だけが存在するような世界で働くのが好きなのだ。私は毎日八時間働く。八時間働いて、帰りは歩き煙草で帰る。
それが私の生活。
働くのは嫌いじゃない。金が入るから。博奕で勝たなくても、安定した収入が入るというのはありがたい。私は自給千二百円のバイトで生計を立て、それを酒、煙草、博奕に使う。
帰っている途中、パチンコ店が見える。私は一円パチンコをやり、適当に三十分をそこで過ごす。
人生に意味が持てない。
パチンコの玉を打ちながら、そんなことを思う。
一円パチンコは結構時間をつぶせる。私は千円でちょっと当たったりするが、当たった球をそのまま突っ込み、結局千円の負けで、踵を返す。別に負けてもいいのだ。博奕は負けて当然だと思った方がいい。勝ちに行くのは、たまたま勝っても、そこでやめられないものだから、千円だったら、千円と決めて帰るのがいい。
私はそれから、スーパーでお惣菜と、酒、そしてコンビニで煙草を二箱買う。そして、アパートについて、まず着替え、冷蔵庫にある冷酒をぐっと飲み、むしゃむしゃと唐揚げを食べ、シャワーを浴びる。
シャワーを浴びた後の自分を鏡に見る。綺麗な唇、と昔の彼女に言われたことを思い出す。
鏡の中の自分は何を思っているのだろう? そんなことを漠然と考える。
高校の頃付き合った彼女は綺麗な子だった。私の顔が好きだと言ってくれた。私はセックスした時のことを何となく覚えている。そんなに楽しくなかった。彼女はその時喘いでいた。どうせ演技だろ、と私は心の中で思っていた。その時の私の陰茎は勃起していたが、心はどこか上の空だった。変な心だと思う。高校の頃初めて馬券を買って、興奮した。買った馬がたまたま当たった。あの時その馬に感謝した。買った金額も覚えている。確か五千円。五千円、貴重な金だった。私は急いで貯金箱にしまい、大切にした。けれど、その勝った金も使ってしまった。
私はきっと天蓋孤独なのだ。それが私の宿命だ。
宿命論を信じる時がある。自分の意思じゃ、世界を変えられない。勝つ人間は勝つ、負ける人間は負ける。人間には二種類いる。勝つ人間と負ける人間。私の思想かもしれない。
負けてもいいと思う。だって負ける宿命だったのだから。
そんなことも考える。
むしゃむしゃと、今度は焼き鳥を食べる。フォアグラ、キャビア、トリュフ、そんなものより、お惣菜の方が好きだな。きっと私は年収一千万稼いでも、お惣菜を食べていると思う。むしゃむしゃ、食べながら、日本酒の一升瓶を取り出し、切子グラスに、どくどくと注ぐ、そして、一合をぐっと飲む。幸せ、これ以上何もいらない。私はラジオをつける。綺麗な声の女性が、話している。どうやら、明日は猛暑だ。私は灰皿を取り出し、ラッキーストライクに火を点ける。すぱー、とやって、ぐっと酒を飲む。そうしているうちに、六合ぐらい飲み、欠伸が出たので、寝る前に、すぱー、とやる。
これが私の生活。
そういえば昔の彼女は結婚したらしい。彼女の腹に子供が宿って、大きくなって、立派な大人になることを想像した。なんか嬉しくなった。
「幸せに」
そう言って私は眠りについた。
翌日の朝、私は早く目が覚めた。朝食はとらない。ストレート珈琲と煙草。
ラジオをつけ、憂愁に苛まれる。
私は今日も仕事に出る。缶詰工場。私は機械になる。
機械になる前に、私は人間になる。そうして、私は私を取り戻す。
そうして、シャワーをじゃーと浴びて、服を着替え、外に出て、陽光を体いっぱいに浴びた。
「なあ武、俺は二度捕まらないね。二度捕まることがあったら、俺の最期だと思ってくれ、なあ、武、俺はお前を裏切ることがあるかもしれないが、お前も俺を裏切れ」
八月の休日のある日のことである。
薙の片手には、盗んだ物品がある。
「なあ、お前はいつになったらやめるんだよ、いい加減にしな」
「女には金がかかるからな。俺には金が必要なんだ」
私たちは競艇にいた。あ、私の船が勝った。
ぶーん、と船は力強く、波を切る。そしてターンをかまし、ゴールへと一直線。
そんな風景を、莫迦面をした私たちが見ている。
「やったぜ、七千円勝ち」
「今日はお前のおごりだな」薙。
「昼飯くらい、ご馳走するよ」
「俺は今日盗んだ品をうっぱらう」
「悪党だな、お前は」
「悪党の宿命は知っているか?」
「何だ?」
「十字架を持たずに死滅することだ」
私はこの言葉を聞いたとき、妙な胸騒ぎを覚えた。
しかし、薙は隣で、こうやって、競艇を楽しんでいる。死相なんか一つもない。けれど、どこかおかしい。何かこの絶対的な風景が崩壊しそうな、そんな予感。
私の博奕でつちかわれた勘は結構当たる。あ、今日は四という数字が目にちらつくから、四番だろ、と言って、それを買うと、当たったりする。
何か博奕の神様みたいなのがいる、そんな気もする。
「大丈夫か? 薙」私が心配する。
「何がだ?」
「いや、お前ちょっとおかしいぞ」
「昔からだ」
私は笑った。
私たちは、競艇を後にして、チェーン店の牛丼屋さんに入った。
彼に牛丼を奢った。店内はまばらで、静かに食べられた。薙は静かに食べる。まるで能を見ているかのような感慨だった。
私たちは黙って食べた。それから、私が勘定を済ませ、彼は盗んだ品物を中古屋に売りに行った。
「この金で一杯ひっかけようぜ」
私たちはふらふらと東京を歩いた。まるで亡霊のように。
適当に店に入り、冷を飲む。二人で乾杯し、透明なグラスは、外の陽光に反射して、繊細に光った。時折薙が、
「あの女色っぺーな」
と冗語を飛ばす。
「あんな女がいいのか? 薙」
「ああ、俺はあんな女がいいな」
私たちは小声で話し、くすくすと笑った。
今度はパチンコに行って、四円パチンコを打ち、二人は熱中した。
私は一万円負けて、薙は八千円負けた。
ふー、と彼は静かに赤マルを飲む。
「いやー、収支、マイナスだわ。またなんか盗むか」
「はは、さすが悪党」
「わりいな、こんな生き方しか出来ねえんだ」
夜まで時間をつぶし、居酒屋で、駄弁する。どうでもいいこと。何でも。人生から、金、女、酒、薙はアホみたいに日本酒に詳しい。旅をする時は必ず地酒を飲む。
彼が好む酒は、「酔鯨」だ。高知の酒である。
「なあ、武」
「何だ?」
「マカオはいいぞ。カジノが充実している。煌びやかなところでな。俺はルーレットをちびちび賭けて、三万儲かったな。日本円で。武、お前の思想は何だ?」
「急にどうした?」
「聞きたいんだ」
「神がいないということ」
「俺の思想は神がいるから、全てが許されず、逆に、神がいるから、俺は侵犯をする、ということだ」
「何故神がいると思うのに、恐れないのだ?」
「俺は神に叛逆するから」
私は薙という存在に違和感を覚えた。付き合っていて楽しいのだが、付き合っていていいのだろうか、という不安。いや、私みたいな人生の負け組に、犯罪者の彼。十分釣り合っている。
しかし、生きていて思うのは、金さえあれば、何とかなる、という確信。そして、金がないから、何ともならない、という現実。金欲しさに犯罪を働く友人。
つまるところ、人生とは暇つぶしじゃないか。だらだらと博奕に勤しんで、適当に暮らして、安月給で汗水たらして、それでいいじゃないか。別段、悪はあってもいいじゃないか。悪がなければ人間は生きていけない。それが弱者の言い分だろうか。
金持ちから見たら、私たちは虫みたいなものかもしれない。そうだ、これは弱者の告白だ。これが私の思いだ。どうしても金が欲しければ、薙みたいになるしかないのかもしれない。金は正義だ。それは黙らせる。
こういった思いを告白して、マスターベーションみたいにすっきりして、結局のところ、私が欲しているものが分からない。痛覚に無頓着になった病人みたいに、色あせているのかもしれない。それはつまるところ、反骨精神だろうか。なんだろうな。
上等な趣味も何もなければ、ただ死滅していく細胞に過ぎない。それが私という物体だ。そう、人間とは死滅する生き物だ。どうしても死から逃れられない。こればっかりはどうしようもない。
私の細胞という細胞が認識を欲しているわけでもない。ただうつつを抜かして、怠惰に生きたいだけ。怠け者。どうしようもない人間。もし私の認識が終われば、ぐーすかぐーすか寝ているだけの猫みたいな人間になるだろう。
しかし、生きていて思うのが、どうしようもないもので世界は満ち溢れているということ。そう、しょうもないものだらけだ。そこにはドラマも感動もない、ただの宙づりになった世界だけがある。そして眠りの中でただ何かを見る。それだけのライフ。
つまらない日常。そして終わりの見えない何か。違和感。何も意味を為さない環境で、自己実現欲求も何もない。そんな中で何を見いだせる。いや、何も見いだせない。最後には自死が残るだけだ。
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