残酷喜劇 短編集

神様はもう疲れたのです

　神様は映画を見ている。
「うん、感動的だ。次」
　神様はリアルな映画を見ています。実際に人が死ぬまでのストーリー。昔はいろいろ助けました、人間を。けれど、もう疲れたのです。
「はい、次、次、次」
　それから、神様は透明な壺を眺めました。そこには人間界があります。
「わたしはもう眺めることにした。疲れた」
　それから執事は、透明な壺に、いろいろ入れます。そう、彼らにとって小さな虫、人間にとって大きな怪物。何とか人類は戦います。けれど、怪物に食われました。
「また暇なとき、人間をつくろう。今回は失敗作だった。