Spirit

紫崎

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わからん

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 冬森白音はとても急いでいる。

「あっ。ごめんなさい。」

 急いでいるあまり、人にぶつかってしまった。

(……!なに、この子?この子自身じゃない……?)

「予定変更!データを送るからこの子を追いかけてっ!」

 白音は耳にある無線で長野唯望に話しかける。

「え、予定変更って……!こっちはどうするの!?」

「そっちは絶対手遅れになる。でも、こっちの方が強いの!」

「う……。了解!でも、白音より遠いから遅くなっても許してね?」

「分かった。じゃ。」

「うん。」

 白音はぶつかった子を追いかけるため、急いだ。

10分後ー。

(追いついた。あの建物から感じる。)

「そこには入らないで!!」

 ぶつかった子は白音の方に振り返る。

「え……。」

 彼女は、白音の声に驚いている様子だ。

「はあはあ……。間に、合った……?」
「唯望。間に合ったといえば、間に合ってる。」
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