不思議の国の夢

トバリ

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アリス

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 皆さんは不思議の国のアリスを知っているでしょうか?
…大抵の人は知っているでしょうね。今日これからお話するのはその『不思議の国のアリス』のあるかもしれない物語。




ーアリスが消えた後、不思議の国は崩壊を始めました。不思議の国の住人はそれに気づきません。
 だって、物語の住人はただ繰り返し、繰り返し、繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返しくりかえしくりかえしくりかえしくりかえしくりかえしくりかえしクリカエシクリカエシクリカエシクリカエシ…同じ事を…決められた事を話す、動く人形ガラクタでしかありません。
人形ガラクタには意志がありません。脳も心もありません。必要ないからです。
 しかし、この国を造り出した『夢』だけは意思も心も持っていました。そして、ある時『夢』は仮初めの脳を創ったのです。
「どうしたらこの夢は終わらないですむのだろう?」
崩れ行く不思議の国を見つめながら『夢』は仮初めの脳を使い必死に考えました。
『夢』の事など見えていないように不思議の国の住人はいつも通りの生活を送ります。そう、アリスがいないのにアリスがいるかのように動くのです。
 矛盾。それがこの不思議の国を壊す原因となっていました。それに『夢』はやっと気づきました。
「だったら、僕が『アリス』になればいいんだ」
 『夢』は、心を意思を仮初めの脳をグチャグチャに掻き回して壊してしまいました。こうして『夢』は『アリス』という人形ガラクタになってしまいました。

ずっと同じ事を繰り返す世界。

アリスがいなくなってしまったばかりに狂った世界。

 しかし、崩壊は止めることができました。
意思を持たない人形ガラクタ達が住んでいる世界は本となり、絵本となり世界中で読まれています。
どうしてその本が、絵本が、物語ができたのかも知らずに…

 ほら、あなたも一度は読んだことあるでしょ?
あなたが…あなた達がその物語を読むたびに始まる世界。
この物語が世界中から読まれなくなることはないでしょ?
≪不思議の国のアリス≫
この物語が忘れ去られるまでこの世界はオワラナイ

『夢』の願いは叶えられたのでした。
しかし、意思を無くしたアリスガラクタとなった『夢』は何もわからず、考えられずに繰り返し、繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返し繰り返しくりかえしくりかえしくりかえしくりかえしくりかえしクリカエシクリカエシクリカエシクリカエシ…同じ動き生活をするのでした。
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