32 / 45
第四章
05
しおりを挟む
碧空くんに抱きついて顔を隠した。
その抱きついていることが恥ずかしいとかそんなことは考えられなくなってる。沸騰するんじゃないかと思うほど顔が熱い。
「可愛い…姫…俺にも顔、見せてくれないのか?」
「後で…」
「でも、それじゃ何も食べられないよ?食べさせてあげようか?」
「今日はいらない」
「でも、俺が食べられないよ?」
「……それは…」
「じゃあさ…後で姫をいっぱい食べさせてくれる?いっぱいキスして、いっぱい啼かせたい。身体中にキスさせて?」
耳元で囁く声は僕にだけしか聞こえてないとは思うけどそんな返事は恥ずかしくて出来ない。
「碧、好きだよ」
「!……僕も…」
「我慢できない…今から俺の部屋行こう」
「ダ、ダメだよ」
「どうして?」
「せっかく、来たのに…」
そうだよ。恥ずかしさを我慢してここまで来たのに。それに今は昼休み。寮には行けない。
「じゃあ、生徒会室行こう」
あの日、美都瑠と智親くんは僕が泣き止んだ時にはそこにはいなかった。心配かけたけどその時は美都瑠や自分の部屋へ行くために、寮内を歩き回ることができそうになかった。
今更ウイッグを付けるのも変だし、かと言ってコンタクトをしないでみんなの前に出るのも勇気が必要だった。犯人がどうなったのかは知らないけれど、もしばったり会ってしまったらと思うと碧空くんの部屋から一歩も出られなかった。
土曜日の夜に制服や学校で必要なものを僕の部屋から取ってきてもらった。もう見られて困るものは置いてない。
日曜日は一日中二人で過ごした。一緒に勉強したり、碧空くんに食材の買い出しに行ってもらい一緒に料理した。碧空くんはたまに料理するみたいで、調味料は揃っていたから問題なかった。
それから、いっぱい話した。
離れ離れになっていた五年半をどのように過ごしたかをお互いが知りたかった。二人で同じベッドで寝るのはどうかと思ったけど、お願いされれば嫌とは言えない。それに……僕も一緒が良かった。
碧空くんの胸に顔を寄せ碧空くんの匂いのするベッドで幸せに包まれて眠った。
「何二人でヒソヒソ喋ってんの?みんなの注目の的なんだけど!」
「そうだよ!僕も碧とお昼食べたい」
智親くんと美都瑠が同じテーブルに座る。
「お前らあっち行けよ。空気読めない奴らだな」
「空気読めないのは碧空だ」
「そうだよ!碧、こっちおいで~」
美都瑠が僕に手を伸ばすけど、碧空くんはその手を払いのけた。顔を上げて美都瑠を見ると頷いてくれる。
「本当に綺麗なブルーだね」
「本当?嬉しい」
こんなふうにストレートに目の色を、碧空くん以外から褒められたことはなかった。以前の学校の同級生はちょっと距離があって、なかなか親しく話しかけられたことはなかったから。
それから智親くんと美都瑠が料理を取ってきてくれたから、四人で食べた。僕たちが食べ始めるとみんなも席について、食べ始めたから食堂の人たちに迷惑だったかもしれない。
高倉さんと尾崎さんは食堂にいたみたいだけど、話しかけてくることはなかった。犯人がどうなったのかは知らない。自宅謹慎か停学になったのか昼休みの食堂では見なかった
その抱きついていることが恥ずかしいとかそんなことは考えられなくなってる。沸騰するんじゃないかと思うほど顔が熱い。
「可愛い…姫…俺にも顔、見せてくれないのか?」
「後で…」
「でも、それじゃ何も食べられないよ?食べさせてあげようか?」
「今日はいらない」
「でも、俺が食べられないよ?」
「……それは…」
「じゃあさ…後で姫をいっぱい食べさせてくれる?いっぱいキスして、いっぱい啼かせたい。身体中にキスさせて?」
耳元で囁く声は僕にだけしか聞こえてないとは思うけどそんな返事は恥ずかしくて出来ない。
「碧、好きだよ」
「!……僕も…」
「我慢できない…今から俺の部屋行こう」
「ダ、ダメだよ」
「どうして?」
「せっかく、来たのに…」
そうだよ。恥ずかしさを我慢してここまで来たのに。それに今は昼休み。寮には行けない。
「じゃあ、生徒会室行こう」
あの日、美都瑠と智親くんは僕が泣き止んだ時にはそこにはいなかった。心配かけたけどその時は美都瑠や自分の部屋へ行くために、寮内を歩き回ることができそうになかった。
今更ウイッグを付けるのも変だし、かと言ってコンタクトをしないでみんなの前に出るのも勇気が必要だった。犯人がどうなったのかは知らないけれど、もしばったり会ってしまったらと思うと碧空くんの部屋から一歩も出られなかった。
土曜日の夜に制服や学校で必要なものを僕の部屋から取ってきてもらった。もう見られて困るものは置いてない。
日曜日は一日中二人で過ごした。一緒に勉強したり、碧空くんに食材の買い出しに行ってもらい一緒に料理した。碧空くんはたまに料理するみたいで、調味料は揃っていたから問題なかった。
それから、いっぱい話した。
離れ離れになっていた五年半をどのように過ごしたかをお互いが知りたかった。二人で同じベッドで寝るのはどうかと思ったけど、お願いされれば嫌とは言えない。それに……僕も一緒が良かった。
碧空くんの胸に顔を寄せ碧空くんの匂いのするベッドで幸せに包まれて眠った。
「何二人でヒソヒソ喋ってんの?みんなの注目の的なんだけど!」
「そうだよ!僕も碧とお昼食べたい」
智親くんと美都瑠が同じテーブルに座る。
「お前らあっち行けよ。空気読めない奴らだな」
「空気読めないのは碧空だ」
「そうだよ!碧、こっちおいで~」
美都瑠が僕に手を伸ばすけど、碧空くんはその手を払いのけた。顔を上げて美都瑠を見ると頷いてくれる。
「本当に綺麗なブルーだね」
「本当?嬉しい」
こんなふうにストレートに目の色を、碧空くん以外から褒められたことはなかった。以前の学校の同級生はちょっと距離があって、なかなか親しく話しかけられたことはなかったから。
それから智親くんと美都瑠が料理を取ってきてくれたから、四人で食べた。僕たちが食べ始めるとみんなも席について、食べ始めたから食堂の人たちに迷惑だったかもしれない。
高倉さんと尾崎さんは食堂にいたみたいだけど、話しかけてくることはなかった。犯人がどうなったのかは知らない。自宅謹慎か停学になったのか昼休みの食堂では見なかった
198
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
俺の体に無数の噛み跡。何度も言うが俺はαだからな?!いくら噛んでも、番にはなれないんだぜ?!
汀
BL
背も小さくて、オメガのようにフェロモンを振りまいてしまうアルファの睟。そんな特異体質のせいで、馬鹿なアルファに体を噛まれまくるある日、クラス委員の落合が………!!
【BL】無償の愛と愛を知らない僕。
ありま氷炎
BL
何かしないと、人は僕を愛してくれない。
それが嫌で、僕は家を飛び出した。
僕を拾ってくれた人は、何も言わず家に置いてくれた。
両親が迎えにきて、仕方なく家に帰った。
それから十数年後、僕は彼と再会した。
君の恋人
risashy
BL
朝賀千尋(あさか ちひろ)は一番の親友である茅野怜(かやの れい)に片思いをしていた。
伝えるつもりもなかった気持ちを思い余って告げてしまった朝賀。
もう終わりだ、友達でさえいられない、と思っていたのに、茅野は「付き合おう」と答えてくれて——。
不器用な二人がすれ違いながら心を通わせていくお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる