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21-意地悪お兄さん衝撃走る!アレができちゃった!?親ぎつねとラブラブコンコンこづくり!!
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その日、目覚めたときから何やらおかしな体の按配に意地悪お兄さんは首を傾げました。
「熱でも出たかな……しっかしこんな体になっても風邪なんか引くのかよ、狐耳生えてきたり灰色髪になったり、しまいにゃあ狐になったり、デメリットばっかでメリットが一個もねぇ、人間やめたんだからせめて病気とは無縁の体にしてくれよな……ちぇっ」
目覚めるなり愚痴の連発です、おまけに舌打ちです、相も変わらずな意地悪お兄さんです。
「……本当に変だな……」
それはまるで、何と言いますか、えっちなローション風呂にでも浸かっているような。
何とも形容し難いヤラシイ心地に意地悪お兄さんは戸惑います。
「……この感じ、覚えがあんぞ……」
脳裏に蘇ったのは、以前、からくり宿でいただいた「桃花源の湯」でした。
世にも甘ったるい匂いを放つ、並みのあやかしならば直ちに骨抜きになるという恐るべし媚湯(びとう)。
入浴後に尋常ならない火照りを宿した、あの狂おしかったひと時がぶり返したような……?
「……いや、でもちょっと違うか……?」
あのときよりも、もっとこう、ねっとりじっとりしてるっつぅか……もどかしいトロ火でじっくり炙られてるっつぅか……。
ぬ……濡れる……みてぇな……?
「こ……九の奴、なんか盛ったんじゃねぇだろうな……それか助平成分でも抽入しやがったか、助平狐め……ほんっとう何仕出かすかわかったもんじゃねぇからな、ウチの傲慢狐は……」
あったかい布団の中で意地悪お兄さんが言い慣れた悪態をブツクサついていましたらば。
「朝一から随分な言われようだね」
隣で横になっていた、妖しげ綺麗な美丈夫姿の狐夫に後ろから抱きすくめられました。
「メリットが一個もない体にしてごめんね? でも、こんなに可愛いお耳、僕にはメリットの塊でしかないけれど」
朝一から意地悪嫁を褒めちぎる九、愛しの灰色狐耳に頬擦り、頬擦り、します。
「それにしても助平成分とか聞こえたけれど、今、そういう気分なの? それなら喜んで夜伽の続きをしてあげるけれど……?」
コンコン笑って意地悪お兄さんをさらに強く抱いた九ですが。
ノーリアクション、無言でいる意地悪お兄さんにキョトンとします。
ただ腕の中でじっとしている半妖半狐の半人間を覗き込んでみれば。
「………………」
意地悪お兄さん、まっかっか。
まるで生娘のようにおぼこい様子で、口をへの字に曲げ、あやかし伴侶の抱擁にプルプル震えているではあーりませんか。
これまでの過激スキンシップがその体からリセットされたみたいにプルプルしている意地悪お兄さんを繁々と見つめて。
朱色にほんのり縁取られた切れ長な目をおもむろに見張らせた九は。
「っ……!」
ぐるんと相手の向きを変え、正面同士にし、布団の中で改めて意地悪お兄さんをまじまじと見つめました。
見つめられた意地悪お兄さんは。
何故だか徐々に内股に。
……何なんだよ、これは。
……九の視線にすら感じちまう。
……体の奥が疼いて仕方ねぇ。
……今すぐ九に抱かれたい……。
「ひょっとして」
顔に顔を寄せてきたかと思えば、クンクン、クンクン、輪郭に沿って念入りに匂いを嗅いできた九に意地悪お兄さんの両目はうるるんします。
「やっぱり」
ハンドモデル並みにきめ細やかな手がまっかっかな顔をそっと包み込みました。
「とうとう、このときが来たんだね」
「……?」
「ふふ。やっと入り口が開いた」
「???」
ワケがわからずに意地悪お兄さんがうるるんキョトンしていますと、九は、蕩けるように美しい微笑を浮かべて言いました。
「君、みほとができたんだよ」
蕩けるように美しい微笑にあまりにもそぐわないトンチンカンな台詞。
意地悪お兄さんはポカンとします。
「なんてお目出度い日。お赤飯を炊かないとね」
「こ、九、お前どうしたんだ、いきなり頭沸かしてんじゃねぇよ」
「善哉(よきかな)善哉(よきかな)」
「大丈夫かよ……おい……」
「それはそれは思い出に残る孕期(みごもき)にしてあげる」
「み……身籠(みごも)……る……?」
上機嫌な九に意地悪お兄さんはヒクリと口元を引き攣らせます。
「んな馬鹿な……俺に、みほ……いきなり女のアレができるなんて、んな与太話あるか、笑えねぇよ、九よぉ……」
そう言いながらも。
狐夫のウキウキルンルンっぷりがガチ中のガチで、ぬるぬるローション風呂心地は現在も継続中で。
「だってよ、昨晩はそんなモンどこにもついて……」
布団の中で素っ裸だった意地悪お兄さんは歪んだ笑顔を精一杯浮かべて自分の股座へ手をーー。
「!!???!!!????!!」
「熱でも出たかな……しっかしこんな体になっても風邪なんか引くのかよ、狐耳生えてきたり灰色髪になったり、しまいにゃあ狐になったり、デメリットばっかでメリットが一個もねぇ、人間やめたんだからせめて病気とは無縁の体にしてくれよな……ちぇっ」
目覚めるなり愚痴の連発です、おまけに舌打ちです、相も変わらずな意地悪お兄さんです。
「……本当に変だな……」
それはまるで、何と言いますか、えっちなローション風呂にでも浸かっているような。
何とも形容し難いヤラシイ心地に意地悪お兄さんは戸惑います。
「……この感じ、覚えがあんぞ……」
脳裏に蘇ったのは、以前、からくり宿でいただいた「桃花源の湯」でした。
世にも甘ったるい匂いを放つ、並みのあやかしならば直ちに骨抜きになるという恐るべし媚湯(びとう)。
入浴後に尋常ならない火照りを宿した、あの狂おしかったひと時がぶり返したような……?
「……いや、でもちょっと違うか……?」
あのときよりも、もっとこう、ねっとりじっとりしてるっつぅか……もどかしいトロ火でじっくり炙られてるっつぅか……。
ぬ……濡れる……みてぇな……?
「こ……九の奴、なんか盛ったんじゃねぇだろうな……それか助平成分でも抽入しやがったか、助平狐め……ほんっとう何仕出かすかわかったもんじゃねぇからな、ウチの傲慢狐は……」
あったかい布団の中で意地悪お兄さんが言い慣れた悪態をブツクサついていましたらば。
「朝一から随分な言われようだね」
隣で横になっていた、妖しげ綺麗な美丈夫姿の狐夫に後ろから抱きすくめられました。
「メリットが一個もない体にしてごめんね? でも、こんなに可愛いお耳、僕にはメリットの塊でしかないけれど」
朝一から意地悪嫁を褒めちぎる九、愛しの灰色狐耳に頬擦り、頬擦り、します。
「それにしても助平成分とか聞こえたけれど、今、そういう気分なの? それなら喜んで夜伽の続きをしてあげるけれど……?」
コンコン笑って意地悪お兄さんをさらに強く抱いた九ですが。
ノーリアクション、無言でいる意地悪お兄さんにキョトンとします。
ただ腕の中でじっとしている半妖半狐の半人間を覗き込んでみれば。
「………………」
意地悪お兄さん、まっかっか。
まるで生娘のようにおぼこい様子で、口をへの字に曲げ、あやかし伴侶の抱擁にプルプル震えているではあーりませんか。
これまでの過激スキンシップがその体からリセットされたみたいにプルプルしている意地悪お兄さんを繁々と見つめて。
朱色にほんのり縁取られた切れ長な目をおもむろに見張らせた九は。
「っ……!」
ぐるんと相手の向きを変え、正面同士にし、布団の中で改めて意地悪お兄さんをまじまじと見つめました。
見つめられた意地悪お兄さんは。
何故だか徐々に内股に。
……何なんだよ、これは。
……九の視線にすら感じちまう。
……体の奥が疼いて仕方ねぇ。
……今すぐ九に抱かれたい……。
「ひょっとして」
顔に顔を寄せてきたかと思えば、クンクン、クンクン、輪郭に沿って念入りに匂いを嗅いできた九に意地悪お兄さんの両目はうるるんします。
「やっぱり」
ハンドモデル並みにきめ細やかな手がまっかっかな顔をそっと包み込みました。
「とうとう、このときが来たんだね」
「……?」
「ふふ。やっと入り口が開いた」
「???」
ワケがわからずに意地悪お兄さんがうるるんキョトンしていますと、九は、蕩けるように美しい微笑を浮かべて言いました。
「君、みほとができたんだよ」
蕩けるように美しい微笑にあまりにもそぐわないトンチンカンな台詞。
意地悪お兄さんはポカンとします。
「なんてお目出度い日。お赤飯を炊かないとね」
「こ、九、お前どうしたんだ、いきなり頭沸かしてんじゃねぇよ」
「善哉(よきかな)善哉(よきかな)」
「大丈夫かよ……おい……」
「それはそれは思い出に残る孕期(みごもき)にしてあげる」
「み……身籠(みごも)……る……?」
上機嫌な九に意地悪お兄さんはヒクリと口元を引き攣らせます。
「んな馬鹿な……俺に、みほ……いきなり女のアレができるなんて、んな与太話あるか、笑えねぇよ、九よぉ……」
そう言いながらも。
狐夫のウキウキルンルンっぷりがガチ中のガチで、ぬるぬるローション風呂心地は現在も継続中で。
「だってよ、昨晩はそんなモンどこにもついて……」
布団の中で素っ裸だった意地悪お兄さんは歪んだ笑顔を精一杯浮かべて自分の股座へ手をーー。
「!!???!!!????!!」
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