比良くんと柚木ー別格アルファとありきたりなオメガー

石月煤子

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「嫌がってる割にペニスはかたいままだぞ」
「んンっ……先っぽ、吸うな、ぁ……」
「此処も。コリコリしてきたな……」
「ぁっぁっ……つねっちゃだめ……っ」


未知なる領域への不安に駆られて嫌がるものの、悲しいかな、余念のない二人の性的スキンシップに柚木の体は従順に反応してしまう……。


「ぇっ、ぁっ、ぇぇぇっ……うそでしょ、そこは……さすがに……だめ、なの、では……っ……っ」


兄に聖域を独占されている弟は柚木の秘部にキスを繰り返す。

純潔ペニスの次は双球下に位置するクリトリスまで。
さらに過激な口づけを仕掛けてきた。

すでに密やかに湿り渡っていた肉芽をより一層淫らに濡らされ、巧みな舌遣いで舐(ねぶ)られ、柚木は声も出せずに天井を仰ぐ。

真後ろにいる比良は頻りに揺らめく肢体を落ち着かせようと今一度抱きしめた。

と、見せかけて。

眞栖人の唇から解放されたばかりの熱源まで掌に抱いて、しみじみと感心した。


「本当だ、かたい……柚木もこんな風になるんだな……」


先端から根元までぬるつくオメガのペニスを優しく丁寧に罪深げに慰める。


「でも、やっぱり可愛らしいというか……俺の手にすっぽりおさまる」
「待っ……今、触られたら……また……」
「柚木……ずっといい匂いがしてる……」


いつか捧げられるとわかっていても手を出したくなる魅力滴る聖域。

聞き分けの悪い駄々っ子並みに懲りない比良はキスマークをつける。

火照るうなじを舐め、食み、味わい、欲望のままにきつく吸いついた。


「あんっ……ぁっぁっぁっ……ゃ、ぁっ……き……きちゃぅ……」


自分達の間で涙ながらに甘い嬌声を零し、来たる深い絶頂に怖気づいているオメガに比良と眞栖人はどうしようもなく煽られる。


「柚木、いいよ、いってごらん」
「何回だって最高によくしてやる」


(……二人とも、ここまでどすけべなんて聞いてない……)


聖域なるうなじに猛烈に構われながらペニスをたんまりしごかれ、多感極まりないクリトリスをたっぷり堪能されて。

二人の間で柚木は達した。

射精を伴わないオーガズムに頭の天辺までどぷりと浸かった。




夜の九時を過ぎた。
ちらついていた雪はやんだようだ。





「抑制剤打ってるのに……二人、どすけべじゃんかぁ……効いてないじゃんかぁ……」


ベッドに横向きに寝そべった柚木は別格のアルファ双子を力なく非難する。


「ラットとこれはまた違うんだ」
「お前は別だ」


へっぽこオメガはまだ二人の間に据えられていた。


「さっき伝えただろう? 俺は柚木にだけ欲望を抱く……君にだけ欲情する」


柚木の秘部に深々と顔を埋めた比良は、柔らかく解れてきた蜜穴の入り口をより蕩けさせようと、淫靡な口づけにのめり込んでいた。


「どちらかと言えば、今までは自分が愉しむよりも相手をどれだけ愉しませられるか、ミッション感覚でクリアに重きを置いてた、な」


眞栖人は柚木の背中にぴたりと密着し、耳たぶに浅く歯を立て、屹立した胸の突起を優しく丹念に蹂躙していた。


「でもお前が相手だと俺も滾る」
「ふぁ……っ……っ……眞栖人く……」
「歯止めなんかかけないで、頭どろどろにして、愉しみたくなる……」
「ぁっ、ぁっ……ん……っ……っ」
「柚木……どんどん溢れてくる……」
「ぇっ、ぁっ……あん……っ……ひら、くん……」
「それだけ感じてくれてる……そうだな……?」


位置を変わった二人に再度挟み込まれ、もっと過激に尽くされて。

完全に逃げ場を失った柚木は何回も達するしかなった。


「あ、柚木、また……」
「今、いったろ、ブルブルしやがって、可愛い奴」


達する度、わざわざ逐一喜んで、さらなる愛情溢れるご奉仕に励んでくる双子にだらしなく途方もなく熟れていくオメガの秘部。


(……何もかも、ぜんぶ、初めてすぎる……)


こんなずっと色々されたら……。
何も考えられなくな……。


「……きもちいい……」


「怖い」を連発して嫌がっていたはずの柚木はぽろりと呟いた。

体格も能力も何もかも違うアルファの間で逡巡も忘れ、掠れ気味なため息を連ね、上気した肢体を陶然と弛緩させた。


「頭も体もふわふわ……蝶々になったみたい……」


キス以外はすべてが初めて、その上、連続絶頂を強いられて身も心も溶けかかっている柚木に眞栖人は小さく笑う。


「蝶々の気分とか、やっぱり幼稚園児レベルだな」


純潔なオメガのうわ言があんまりにも愛しくて、よしよしと頭を撫でそうになった双子の弟。

一方、双子の兄はと言うと。

済し崩しに溶けかけていく柚木に限界近くまで煽られていた彼は、ふにゃふにゃした蝶々発言にとうとう限界を超えた。


「もう待てない」


恍惚の海を彷徨う柚木は上体を起こした比良をぼんやり目にする。


「……ふにゃ……」
「柚木、俺を受け入れて……?」
「ぅぅ……?」


夢と現(うつつ)の間をどんぶらこしていたへっぽこオメガの意識は、ソレを一目見た瞬間、情け容赦なく現側へと引き戻された。


「……あわわわわわ……」


ルームウェアがボクサーパンツと共にずり下ろされて出現したソレに……恐れ戦いた。


(きょ……凶器……!!!!)


「そ、そんな危ないもの仕舞って、今すぐ縮めて、比良くん……」


オメガのものとは比べ物にならない、完全形態にほぼ近いアルファのペニスに混乱している柚木に比良は冷静に答える。


「無理だ」


別格のアルファである比良でも初めてだった。

柚木以外の人間に興奮したことがなく、双子の弟と違ってクリーンな性歴、つまり彼も純潔の身にあったわけで。


「柚木に俺の純潔を捧げたい、今」


底知れない熱を孕んだ双眸で、心臓を射貫く勢いで、番の片割れを見つめる。

的を外さない比良の圧倒的目力にへっぽこオメガは甘い戦慄に忽(たちま)ち蝕まれた。


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