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結局、二人一緒の入浴を無理強いされた。
「嫌だって言ったのに……しかも、こんな……」
しかも湯を溜めた真っ白なバスタブで。
「お風呂で、こんなこと……」
「家の風呂だと狭い。これぞラブホの醍醐味だろ」
「……嫌だって、何回も言った、それなのに」
濡れた髪を掻き上げた、見慣れないオールバックの隹が何だか目に毒で式はそっぽを向く。
「乗り気のくせに」
カチンときた式は隹の裸の肩にわざと爪を立てた。
硬く張り詰める彼の熱源に抉じ開けられた後孔。
仮膣内で脈打っているのが嫌でもわかる。
自身の胎底が過剰にざわついているのも……。
「強がるなよ、式」
バスタブの中で隹に跨り、頑なに静止していた式は口を尖らせる。
「挿入れられただけで、ここ、こんなにさせて」
互いの狭間でわかりやすく反応していた熱源をやんわり握られると背筋が粟立った。
「いつもより感度が増してる」
「そんなこと、ない……」
「へぇ。俺の気のせいか」
薄明かりの中、隹に口づけられる。
平らな胸の突端でしっとり濡れていた突起を、より濡らすように被さってきた唇。
唾液を塗りつけられ、緩々と食まれ、丁寧なキスに従順に多感になったところで思いきり吸い立てられた。
「んっ……」
「こっちはどうだ」
「んっ、ぁ……ん……っ」
「ン……同じくらい、よさそうだけどな」
どちらの乳首も念入りに愛でられながら熱源を愛撫されて式はもどかしそうに身を捩らせる。
「ぁ」
動くとナカでえもいわれぬ摩擦が起こり、反らした背中をビクビクと痙攣させた。
「若気の至りだ」
天井を仰いでいた式は、一体、何のことかと疑問を抱く。
「場所は違うが。ヒガンバナが狂ったみたいに咲くところだった」
「ッ……貴方みたいな人間が、よく、教師になれましたよね……」
「本当だな、自分でも不思議でならない」
「俺も、何か……言わなきゃいけないんですか……ろくでもない過去の一つ、二つ……」
「別に。言う必要はない」
感じながらも呆れていたら、満遍なく濡れそぼつ乳首の片方を甘噛みされて式は声を詰まらせた。
「隠し事の一つや二つ、あった方が深みが出る」
「ッ……ッ……隠し味じゃ……あるまいし」
「十九になったばかりのあんたの隠し味か。いいな。そそられる」
甘噛みされたばかりの突起が器用な指先に捏ね繰られる。
先走りが滴り出した熱源の天辺を親指でゆっくりなぞられた。
「まぁ、ヤキモチの要因にはなるが」
式は耳を疑った。
聞き返そうか、どうしようか、ほんの数秒迷っていたら不意討ちで突き上げられてタイミングを失った。
「あ……隹……」
ナカをじっくり突かれながら熱源をしごかれる。
静寂を乱す水音。
式は本気で隹に爪を立てた。
いつ対等になれるのだろうかと、絶大なる差を感じていた男のヤキモチ発言に脳内が痺れているような。
「もういきたいか、式……?」
やや掠れた声が鼓膜に触れると体の奥底まで猛烈に疼いた。
「ま……まだ……」
「まだ? 先延ばしにするのか? もうこんなに硬くしてるのに?」
「んん……っ……まだ……」
「お前のペニス、射精したそうに泣いてるのに……?」
式はこどもみたいに何回も頷いた。
後孔内で自分と同じく昂ぶっている隹のペニスを痛感しつつ、猛禽類じみた鋭い双眸を薄目がちに見つめた。
「……隹と一緒にいきたい……」
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