俺達はそんな君に一目惚れした

石月煤子

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俺達はそんな君に一目惚れした

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間の悪いことに田中汰一(たなかたいち)は図書室の片隅で校内一有名なカップルがキスしているところにばったり遭遇してしまった。



「す……っすすすすみません!!」



適当に手にしていた本をばさりと床に落として汰一は回れ右をし、図書委員の友達と一緒に帰ろうとやってきていたはずがカウンターをダッシュで通過し、気難しい司書に「こら!」と注意されながらも図書室を慌ただしく後にした。




翌日、教室にて。




「あー、いた、みっけ」



校内一有名な上級生カップルがやってきてクラスメートがどよめく中、汰一は、眼球が飛び出そうなくらい他の誰よりも目を見開かせた……。





「田中クン、甘いの好き? チョコマフィンあげよっか?」



三Cクラス在籍、眼鏡男子の京乃(きょうの)は大人びたダークブラウンに染められたサラサラ髪を木漏れ日に艶めかせ、隣に座る汰一に優しく話しかける。



「塩唐揚げ、食べるか」



三Dクラス在籍、ちょっと目つきの据わった九月(くげつ)はやたら長い指で肉片を摘まみ、隣に座る汰一に差し出す。



一Dクラス在籍、どこからどう見ても平凡男子の汰一は裏庭のベンチ上、二人の間で縮こまる。



昨日、勝手にキスを目撃しやがって、あの後輩、みたいな感じでちょっとからかいにきたんだろうな……。



しかしそれからというもの汰一の学校生活に京乃と九月はやたら割り込んでくるようになった。



「田中クン、かわいいよね」



トイレからの帰り、階段を駆け足で下りてくる京乃と鉢合わせ、掲示板の前で仕方なく足を止めていたら。

同じフロアに着地するなり京乃は汰一にちゅっとキスをした。



「あ、やっぱりかわいい」



呆気にとられるのと同時に赤面した汰一に京乃はふふっと笑いかける。



「京乃が?」



その日の昼休み、美化委員会の会議で京乃がいないとき、汰一はキスされたことを何となく九月に裏庭で打ち明けた。

本人は軽いノリなのかもしれないが、付き合っている九月からああいう真似はやめてもらうよう言ってほしいと、それとなく頼んでみた。



「俺と京乃は付き合ってない」



確かに図書室で二人のキスを目撃していた汰一は「は?」と思い、隣に座る九月へ反射的に目をやる。


九月の顔はやたら至近距離にあった。



「俺とあいつは趣味が合うだけ」



好きになる相手もかぶるくらい。


そう言って九月も汰一にキスをした。






は? なにそれ?
からかってるんですよね?

どっこにでもいそうな平凡な下級生捕まえて、ちゅーして、面白いですか?

きっと暇潰しのゲーム感覚なんですよね。

振り回される身にもなってくださいよ、二人とも。





「最近、二人のこと考えると睡眠不足で……ひっく……どうしようって妙に不安になって……」






放課後、誰もいない教室で汰一は二人に本音を告げた。

告げている最中、何故か涙が出て、鼻水も出て、変な声も出た。



「暇潰しとかゲームとか、そんなこと、一度も思ったことないよ?」

「最初、お前を見たとき」

「顔真っ赤にしてすぐ逃げちゃったけど、ずっと目に焼きついて」

「泣かせるつもりなんてなかった、悪い」

「ごめんね?」



まるで「僕達、私達、卒業します」という締め括りに行き着きそうな二人交互の告白に汰一はこれまでにおいて一番の赤面に至った。



上級生二人はそんな下級生に告げた。



「不安なんてなくなるくらい」

「身をもって教えてやるから」



俺達のこの気持ち。







息ができなくなる、と汰一は思った。



「んんんん…………!!」



初めて訪れたラブホ。

まぁるいベッド上に寝そべり、昼休みと同じように京乃と九月に挟まれて、特に変わった趣向もない天井を最初はひたすら凝視していた。

正確だった川の字はいつしか乱れて。

外側の線は真ん中の線に寄りがちに。



要するに京乃と九月がかわりばんこに汰一にキスしてきたわけだ。



「ふぁ……ぁ……っ」



京乃は耳たぶを解すように指の腹でコリコリしながら細めた舌先で緩やかに汰一の口内をくすぐった。



「んむぅ……っ」



九月はぴったりと唇で唇を覆うと呼吸一つ逃がさないかのように舌尖で微熱を執拗に掻き回した。



それぞれ違う癖のある舌遣いに童貞汰一は成す術がない。

かつてない恥ずかしさに双眸に涙をじわじわ溜め込みつつも二人の間で否応なしに発熱していく。



「え……っあ、待っ……待って、うそ!」



チェックのネクタイをしゅるりと外されてシャツのボタンを京乃に外される。

ベルトをかちゃかちゃ外されてスラックス前を九月に開放される。

恥ずかしさがさらに度合いを増し、汰一は、反射的に横向きに丸まって防備の体勢をとろうとした。



もちろん二人がそれを許すはずがない。



「こーら、田中クン?」

「ちゃんと受け止めろ」



京乃に優しくキスされながら、背後から九月に胸や股間を荒っぽい手つきでぐいぐい揉まれる。

乳輪ごと乳首をむにゅっと捕らわれ、いじくられ、パンツ越しに掌で多感な恥部をずりずり擦り上げられる。



「は……っぷはぁ……っ……んむむむ……!」



やっと京乃が離れたかと思えば、背後に顔の向きを変えられ、きつい姿勢で九月に口内を好き放題荒らされた。


九月にいじくられてぷっくり勃起した汰一の乳首を、京乃は、労わるように丁寧に舐めた。

パンツの中に滑り込ませた手で直接ペニスに触れてくる。



「んんんっ……はぅぅ……やっ……ちんちんさわっちゃだめぇ……」

「ふふ、かわいい、田中クン」

「たまんね……」



自分達の狭間で頻りに身を揺らして喘いじゃう涙目汰一に京乃と九月の興奮は高まる。

乱れていた後輩の制服を完全に脱がせるとパンツをずり下ろしてしまう。

自分たちはネクタイを緩め第一ボタンを外した程度の格好で、汰一の乳首を分け合って舐め、勃起しかけの童貞ペニスを一緒にしごき始めた。



「ちょ……! やっ、ちょっ、むりむりむり……! 同時むりですってばぁ……、っっっ、あぁぁぁあ…………!!」



二人の同時攻めに汰一は二回いってしまった。


二人は汰一が放った童貞みるくを用いて彼のお尻をぬちゅぬちゅくちゅくちゅ解す。


相変わらず上下の唇の狭間にうっすらピンク色した初心乳首を捕らえ、しこたま可愛がりながら、それぞれ中指でお尻の処女領域を好き勝手にいぢくり倒した。



「ひゃぁぁ……っお尻らめぇっ……指いれちゃ……っずぽずぽしちゃ、やーーーー……!!」



ばらばらにお尻の内側をいぢくる二人の不埒な中指に汰一は三度目の射精を予感してぶるぅっと震えた。


が、三度目に至る前に二人は指を引き抜いて顔を見合わせた。



「どうしよっか」

「まだ先にとっとく」

「あーわかる」



大好きなおかずはお楽しみとして最後にとっておく性格の二人。

いきなり初日に処女剥奪も酷かと思い、初夜は先延ばしにすることにして。




擬似セックスに及ぶことにした。







「な……っなにこれ……あっっ……あっっ……」

「ふふ、田中クンの太腿すっごく気持ちいいよ」



四つん這いにした汰一の尻たぶをむにぃぃっと掴み、それなりの場数をこなした自分のペニスが一目惚れした下級生の太腿逆三角形ゾーンをずぼずぼ行き来する様に京乃はうっとり見惚れる。



「田中クンの太腿奥までずぼずぼ挿入っちゃってるね⋯⋯?」
「んぁぁ……っ……っ、あ……っ」



バック素股で自分のペニスも擦り上げられる。

サイズがまるで違う上級生ペニスが小振りの下級生ペニスに纏わりつく様は何とも卑猥だった。

時に一纏めにされてしごかれたり。

とろとろ洩れ出す透明なカウパー。

危うい摩擦感が一段と強まって下腹部がこれでもかと発熱した。


「んああっ⋯⋯おっきぃのとぬるぬる擦れて⋯⋯変っ⋯⋯変になっひゃ⋯⋯ん~~~~⋯⋯っ」


呻吟していた汰一はいきなり目の前に勃起ペニスがぬっと現れてどきっとした。


九月がスラックス前を寛げて枕元に膝を突いていた。



「く……くげつさ……っ」

「舐めて」



挿入時とそう変わらないやり方で、ぱんぱんぱんぱん尻を打ち鳴らされて涙を滲ませる汰一を見下ろし、九月は笑いかけた。


色もかたちもご立派な剥け剥けペニスで汰一の濡れた頬をなぞる。



「は……っぁぁんっ……」



なにこれ、なにこれ。

ちんこほっぺたに押しつけられて、なんで、こんなコーフンしちゃうんだ。



「……は……ふ……っ」



京乃のピストンに合わせて忠実に体を揺らし、汰一は、九月の浅黒いカリ高ペニスをおっかなびっくり舐めた。

くっきりはっきり刻まれたエラの舌触りは何だかいやらしくて。

自分のものとはまるで違うブツを、前にこっそり見たエッチな動画の女の子のように舐めていることに、ただでさえ激しく脈打っていた心臓がバクバクし出して。



「もっと舐めて」



ああ、おれ、どうにかなりそう。



「んん……っんむ……んっんっんっ……はふ……っんんんんっっんぅぅぅ……っ」



汰一が一生懸命カリ高ペニスをくわえ込み、へたっぴなご奉仕に励む様に、九月は笑みを深めた。

自らも浅く腰を揺らして舌粘膜との摩擦を愉しむ。

止め処なく滴るカウパーで口内をもっとしとどに濡らす。



「吸ってみろ」



九月に言われた通り、汰一は、滾ってやまない熱源を恐る恐る吸い上げた。

唇の奥で上級生のカリ高ペニスが刻む怒張をより生々しく感じる。

溜め込んだ精液をぶっ放そうと、どっくんどっくん脈動して、ぱんっぱんに膨張している。



やばい、これ、変になる。



「んん……っ」



汰一はへたっぴに吸いながらも切羽詰った顔で上目遣いに九月を見上げた。

その構図はぐっとクル角度十選に間違いなく入るレベルで。

九月は汰一の口内からカリ高ペニスを引き抜いた。

唾液とカウパーで濡れそぼつ膨脹亀頭を三、四回利き手でしごいた途端。



「あ…………!!」



びしゃぁっと汰一にぶちまけられた濃厚こってり白濁。

慌てて閉じた左目の瞼、頬から首筋、髪にまでねっとりぬるぬる上級生汁が飛び散った。






「う、うそ……が、がんしゃされ……あっえっ……京乃さんっ? 待っ、待って、待って待って待って、そんな……っんむむむむ……っ」







次は正常位素股で。

汰一は九月のカリ高ペニスをちんぐり返しに近い体勢で太腿間に擦りつけられていた。


その間、また、口内には上級生ペニスが。



「田中クン、おくちもきもちいいね」



顔の向きを横に固定され、京乃の剥けペニスが舌粘膜にずりずり擦りつけられていた。



「もっと先っぽ、いっぱい、舐めてくれる?」



眼鏡越しにふんわり笑いかけてくる京乃。

甘えた口調とは裏腹に口の中のペニスはびきびき青筋を走らせ、湧き出る唾液を大雑把に攪拌する。



「んむぅぅ……っふ……ぅんん……っ」



割れ目に位置するしょっぱい尿道を精一杯ぺろぺろ、ぺろぺろ、ぺろぺろ。



「ん……一生懸命でお利口だね、今度学校でもしてね……?」



京乃の言葉に、学校のトイレかどこかでこの剥けペニスにご奉仕しているところをつい想像した汰一、ぼふっと真っ赤になった。

馬鹿げたエロ妄想に及んでしまって湧いた恥ずかしさを紛らわせるようにがむしゃらに京乃にむしゃぶりついた。



「……本当、初めて? 俺、出そう……かも」



気だるそうな笑みを口元に刻んだ京乃。

「ん」と小さく声を洩らし、汰一に、口内射精。



「ん……っ!? んーーーーー……!!」



喉奥にびゅるびゅる降り注ぐ上級生汁に汰一は噎せそうになりながらも、何だかその場のノリで、ごくごく飲み干してしまった……。









その後、目覚めてしまった汰一。


「ねぇ、田中クン、そろそろ処女ほしいな?」

「ん……っ……おれ、こっちがいい……っ京乃さんと九月さんの……いれられるより……ずっとこうしてたいです……んっんっんむむむっ」

「……ある意味焦らしだな」



授業中、屋上でご奉仕に夢中になる汰一に上級生二人は顔を見合わせる。

日に日に確実にテクニックを磨いていく汰一のお口に正直脱帽するものの、一目惚れした下級生の開花したスケベな一面にときめかないこともなく。



せっせと動く汰一の頭をそれぞれ撫でてやりながら戯れにキスする二人なのだった。





■■■




夏休みが始まってからというものの田中汰一の母親は上機嫌だった。





「こんにちは、おかあさん」

「水羊羹、よかったらどうぞ」



汰一の先輩友達という京乃と九月が後輩の勉強を見にちょくちょく自宅訪問するようになったからだ。


ダークブラウンのサラサラ髪をさらりと靡かせて眼鏡男子の京乃は涼しげな微笑と共に卒がなく一礼する。


ちょっと鋭い眼差しの目つきワル男子ながらも礼儀正しい九月はブレない態度で気持ちいいくらい背筋をすっと伸ばしている。



どこからどう見ても平凡男子の汰一、辟易、はらはら、気恥ずかしいやら何やら。



『もっと先っぽ、いっぱい、舐めてくれる?』



お母さん、この京乃さんはおれに……ざ……ざ……ザー飲させるのが堪んないって感じちゃうような先輩なんだよ?



『吸ってみろ』



こっちの九月さんはすっごいカリ高で、おれに、がんしゃ……しちゃうような先輩なんだよ?



そしておれはそんな先輩たちのせいでご奉仕に目覚めちゃって。

そんなおれはそんな先輩二人と約束……しちゃった。



『今度の花火大会の日に』

『お前の処女がほしい』



七月の終業式、汰一は先輩二人からの直球欲求にコクンと頷いてみせた。


それまでお口ご奉仕はお預け。


花火大会が行われる八月最初の土曜日は明後日、解禁日はもうすぐだ、でも、そんな残り僅かな日数でも汰一にとってはむず痒い、長い、途方もなく遠く感じられた。


「これ、数式自体が間違ってるよ、田中クン?」

「道理で全問不正解なわけだな」



母親が買い物に出ている間、冷房の効いたリビングで本当に自分の勉強を見てくれる京乃と九月に汰一はむずむず、どきどき。


京乃からはイイ匂いがするし、九月の真っ直ぐな視線は胸をちりちり焦がすようで。


勉強に集中しなければと思いながらも汰一の目はどうしても二人の下半身を行き来する。


し、したい、すごくご奉仕したい。


「こーら、田中クン?」

「どこ見てんだ」


午前中は学校の夏期講習に出、ネクタイを緩めた制服姿の京乃と九月に不純欲求をまんまと見透かされ、汰一は耳までまっかになる。


「そんなにしゃぶりたいの?」

「土曜日には好きなだけ咥えさせてやる」


あからさまにそんなセリフを口にされると欲求が却って高まってしまう。

京乃に頭をなでなでされ、九月に耳たぶを軽く抓られると、汰一はまっかっかに。


「だ、だめ、触られたら、もっとご奉仕したくなっちゃいます」

「うーん、そんなにガマンできないなら、ね?」

「仕方ないな、明後日まで禁欲させとくつもりだったけど」

「えっ」


やった、やったぁぁ、京乃さんと九月さんの、ご、ご、ご奉仕でき…………!!


先輩二人が不埒な手つきでそれぞれ制服ズボンのファスナーに手をかけようとした矢先に玄関で響いた、帰宅した母親の「夕食はみんなで焼き肉よ」宣言。


汰一は心底がっっっかり、京乃は苦笑し、九月はやたら長い指先にボールペンを持ち直した。


「やっぱりガマンね、田中クン?」

「ちゃんと勉強に集中しろ」



ガマンいやです、勉強集中できないです、二人の下半身にしか集中できないです。










「遅くなってごめんなさい!」

「ううん、平気……あれ、もしかして」

「お前、シャワー浴びてきたのか」


街中の待ち合わせ場所にて、制服ではなく見慣れない私服姿で待っていた先輩二人に思わずときめいた汰一だが。


あれ、なんかマズかったかな?

シャワー浴びてくるなんて、あんまりにも、あんまりだったかな?


「ううん、違うよ、むしろ反対」

「ちょっと感動しただけだ、じゃあ行くぞ」


浴衣を着た女の子たちや騒々しい若者グループ、家族連れやカップルなどで賑わう雑踏を京乃と九月にエスコートされて。

人生二度目となるラブホにまっしぐら。

やはり慣れずに挙動不審がちな汰一に先輩二人は普段と変わらないテンションで声をかける。


「俺と九月、シャワー浴びてくるね」

「ちょっと待ってろ」


時々キスする仲でもある上級生二人、挙動不審下級生を残してバスルームへ。


過激なドラマやえっちな動画で見るようなスケスケバスルームじゃなくてよかったと変なところで安心した汰一、ぎこちなく一息つくと巨大ベッドに腰掛けた。


ちなみにこのラブホ、なかなかお高いところで、それでも花火大会当日ということもあって満室だった。


しっかり者上級生二人は前々からちゃんと予約してこのルームを確保していたのだ。


「……あ!」


シャワーをざっと済ませた京乃と九月はボクサーパンツ一丁で汰一の元に戻ってきた。


これまで局部以外ろくに制服下の素肌を見たことがなかった汰一、慌てて俯いたものの、やはりその視線は下半身に寄せられがち。


どきどきどきどき


服を着たまま縮こまる汰一の両脇に平然と腰かけた京乃と九月。


少し濡れた、火照った肌が直に腕に触れ、汰一のどきどきは否応なしに増す。


まだ子供じみた自分の体と比べて成熟された大人に等しい体つきの二人に挟まれ、緊張と興奮でがちがちに硬直してしまう。


「田中クン、緊張してるの?」


汰一は正直にコックリ頷いた。


「大丈夫……優しくしてあげる」


顎を掬われて上向かされ、レンズ奥にある京乃とバッチリ目が合い、汰一は震えた。


そっとキスされると子供みたいに目を瞑って息まで止めてしまう。


「……田中クン、口、開けて?」


京乃は自ら抉じ開けるのではなく、敢えて汰一自身にそうするよう囁きかけた。

恐る恐る汰一が言われた通りにすれば、ぬるっと、舌先を。


「んっ」


京乃の舌先によって口内がやらしく音立ち、汰一の頭は上昇する熱でぼぅっとなる。


そこへ背後から絡まってきた九月の両腕。


胸元をじんわり圧迫し、うなじには小刻みな口づけ、そして耳たぶをかじられる。


「んむっ!?」


京乃とキスしている汰一に九月はキスしてきた。


上級生二人からの同時キス。


三人の唾液がねっとり絡まり合い、物欲しげな舌先は強張りがちな舌を常に求め、執拗に器用に動き回る。


あ……だめ……京乃さんと九月さんの舌、やっぱりすごい。

なんか生き物みたいに器用にヤラシク動くの、やばい。

ちゅぷちゅぷ鳴る音も変にえろくて。

こんなキスされたら……もぉ、おれ……限界……です。



「しゃ……っしゃぶりたい……っ先輩たちにご奉仕したぃぃぃい……っ」








「ん……っん……っ……んっんっんっんっんっ……!」



汰一、おあずけを食らわされていた念願のお口ご奉仕に没頭中。


二人に服を脱がされて素っ裸の下級生は上級生の股間に恥ずかしげもなく交互に顔を埋めきっては、成熟された上級生ペニスに夢中になっていた。



やっと、やっと、やっと⋯⋯!

二人にご奉仕できて嬉し過ぎて昇天しそう⋯⋯!



「ん、ん、ん、ん、ん、ん、ん、ん、む……ぅ……はふ……ぁ、っん……!」


シックスナインの体位で自分に逆向きに跨っていた汰一のペニスに真下から舌を這わせてきた、京乃。


思わず剥けペニスを口内から吐き出した汰一、潤んだまなこではぁはぁ息をしながら内腿を引き攣らせた。


「ぁ……京乃さん、俺のちんちん……なめて……?」

「うん、ご奉仕上手な田中クンには劣るけど、ね」


遠慮がちに起立していたペニスの根元を握って向きを調整し、京乃は汰一の先っちょを頬張った。

淡い色合いの天辺を尖らせた舌先で満遍なく丹念に舐め回す。

雫の滲む割れ目をさらに割るようにしつこくねぶった。


「んんんんっっ……そこぉ⋯⋯」

「田中クンが俺達によくしてくれるやつ」

「あっ⋯⋯は⋯⋯先っちょ、ムズムズするぅ⋯⋯おれもっ⋯⋯いっぱいご奉仕……っ」


京乃とのシックスナインに蕩けがちな汰一、忙しなく揺れる体、特に腰周辺がびくびく痙攣していた。


同じベッドの上で豪快に寝そべっていた九月はおもむろに上体を起こした。

京乃に舐めしゃぶられて痙攣しっぱなしの汰一の腰を撫でる。

そのまま小さいお尻の狭間へ……。


「んむぅっ……?」

「俺のも舐めてくれるか」


反らした中指を第二関節まで処女アナルに捻じ込んだ九月、浅く出し入れして肉孔を拡げつつ、汰一に言う。


すっかり火照った汰一はコクンと頷き、次は九月のカリ高ペニスに熱心にお口ご奉仕を。


あ、すごい、九月さんの、こんなビクビクして……おれの口の中で強く強く脈打ってる、しょっぱくて太くて、ムンムンしてて、えろ過ぎる……。


真下にある京乃の剥けペニスをしごきながら顔前に翳された九月のカリ高ペニスを、手を使わずに、頬張る。


「んぶっ、んぶっ⋯⋯ん、む、う⋯⋯っ」


アナルを抉じ開ける指が二本になっても、ぬぷぬぷされても、汰一は大好きなお口ご奉仕を中断しない、喉奥で「んーんー」呻吟しつつもペニスをしゃぶってしゃぶってしゃぶり続けていたのだが。


「あ、だめだな、いっちゃいそう……でも今日はおくちじゃなくて……こっちでいかせてね?」

「あっっ」


ごろんと体の向きを変えられた汰一、お口ご奉仕をやむなく中断することに。

両足を左右にかぱりと押し開かれて、そういえば今日は処女を奪われる日だったと、はたと思い出した……。







「ひゃぁぁぁぁぁ……っん……ほんとに……挿入ってるぅぅぅ……」

「うん、田中クンの……汰一クンのこんな奥まで挿入ってるよ?」



京乃の剥けペニスが汰一の処女アナルを貪るように突き上げる。

指で念入りに拡げられていた肉孔は、それでも最初は痛みにズキズキと疼いていたが、ピストンが繰り返されるにつれて次第に解れ、快感を覚えるようになっていった。


「汰一クンの処女お尻……俺のペニス、おいしいおいしいって食べてるよ⋯⋯?」


京乃に頬や額、首筋に小刻みに口づけられて、汰一は。


「ぁ……っぁ……っほし……っほしぃ……っちんちんほしぃ……!」

「……今、あげてるでしょ?」

「やぁぁ……しゃぶりたぃぃ……っく、九月さぁん……っ!」


さすがに挿入中にフェラに至らせるのは鬼畜かと控えていた九月、まさかの汰一の「おしゃぶりしたい」発言にちょっとばっかし目を見張らせた。


「きつくないのか」

「んっほしぃ……おれのおくちで……っはぅぅっ……っ、九月さんのちんちん……っ、ゃぁっ……いっぱいいっぱいご奉仕したぃ……っ」


京乃に揺さぶられて喘ぎながら自分を求めてくる汰一の痴態に九月は正直なところ限界に等しかった。


本日まだ一度も達していないカリ高ペニスを汰一の顔前へ再び翳す。


ぱくんっっ!!


まるで餌をもらえずに飢えていた動物みたいに、汰一は、九月のペニスに激しくご奉仕した。

京乃のペニスが肉奥までグチュグチュ打ちつけられるのと同時に、九月のペニスを唇奥で手厚くもてなししまくった。



「痴態にも程があるよね⋯⋯」


自分に突かれながら九月のペニスに夢中になっている汰一に機嫌を損ねるどころか、眼鏡をかけ直した京乃は満足そうに舌舐めずりした。


「よくできたえっちな後輩には先輩からご褒美あげる……ッ⋯⋯受け取ってね、汰一クン……ッ」

「……くっ」


上下のスケベなお口に上級生汁を同時に注ぎ込まれた汰一。


その童貞ペニスはぴっくんぴっくん脈動し、腹にまで反り返るほど屹立して派手に弾けた上級生ペニスと違って、びゅるっと控えめに吐精した。


「……汰一、次、いいな」


即座に復活した九月からは騎乗位で正に奥まで深く突き上げられた。


「あんっ……あっ……あんっ……やんっ⋯⋯あんっ⋯⋯! らめぇ⋯⋯! すごぃぃい……っ……!」

「ッ……そんな喘いで、俺に突かれてそんなに気持ちいいのかよ、汰一」

「しゅごいれすっっ……これしゅごぃぃっっ……あっ、あっ、あっ……おにゃかぁ……ずんずんくりゅ……っっっ」


当然、京乃とはまた質感の違うカリ高ペニス。

みっちみちな最奥まで真下からずんずん突き掘り上げられる。


「お尻しゅごぉ⋯⋯! ちんちんしゅンごぉぉ⋯⋯!」


真上に乗っけられた汰一は立て続くガチ挿入ピストンにふにゃふにゃ喘ぎながらも、やっぱり、求めてしまう。


「きょ、うの、さぁぁあぁん……っお願ぃっ……っ」

「君ってこんなにもえっちな後輩だったんだね、汰一クン……?」

「ふむぅっ、ぅぅっ、んぅぅぅっっ……っ」


九月にお尻をがっしり掴まれてずんずん肉孔奥を貫かれ、ぐらぐら激しく揺れる汰一の頭を支えた京乃、再勃起した剥けペニスを居心地のよい唇奥に滑り込ませた。

汰一は無心で吸い上げる。

まるで射精を強請るみたいにぢゅるぢゅる、ちゅっぱちゅっぱ、ぢゅるぢゅる、たんまりむしゃぶりついた。


「ン⋯⋯ほんと、汰一クンって⋯⋯手離せないかも」

「思う存分、まだまだ開発してやりたい⋯⋯ッ」


これなに、どうしよ、本番がきもちいいの? それともご奉仕がきもちいいの?


ああもう、ずっとずっとずぅぅぅっと二人にご奉仕してたいよぉ。


「はむ……ぅっぅむぅ……っぷはっ……んぶぶぶぶ……っおいひぃ……っこのご奉仕おいしぃ……んーーーーー……っっっ」


打ち上げ花火などそっちのけで京乃と九月をその上下お口で貪り続ける汰一なのだった。










「ねぇ、汰一クン、ぶっちゃけるとさ」

「俺と京乃、どっちが好みだ」

「え……っあ、あの、えっと、京乃さんは、その、色が綺麗で剥け感が最高で、どっちかって言うと長さがあって喉奥に当たるカンジが好きだし、九月さんは、やっぱりカリ高が一番の魅力で、そして太くって、口いっぱいを埋め尽くすカンジがよくって、どうしよう、おれ、選べないです」

「「いや、ソッチの話じゃないです」」


end



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