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本当の気持ち
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「はぁっ!?」
「ちゃっ!?」
驚いて思わずジャックと顔を見合わせたが、すぐにさっと顔を逸らされてしまった。
自分の顔が熱くなっている自覚はあるが、ジャックの耳元も若干赤く染まっている気がする。
なんで、みんな同じような事ばかり聞いてくるんだろう。
昨日のリカとのやり取りを思い出しながら、ヨハンの好奇心に満ちた顔を複雑な気持ちで眺めた。
「いやぁ、だって。君たち、いわゆる僕達の先輩ってわけだからさぁ」
ヨハンがなにやらモジモジしながら隣に座るマックスを見る。そのマックスは頭を掻きながら頬を赤く染めていた。
なんだろう。この底はかとなくピンク色の空気は。
「そのぉ、おかげ様で。実は僕達、付き合う事になったんだよ」
「お互い誤解してたところがあったみたいで……。ヨハンも素直になってくれて、本当は両想いだったことに気付いたんだ。君たちのおかげだよ」
照れ笑いするマックスに、ヨハンが好きで仕方ないという感じで腕を組んだ。肩を寄せ合う二人はとても幸せそうに見える。
ルディは心から喜んだ。
「良かったっちゃね!」
「んふふ♡ ありがと! あんたにも迷惑かけたね。嫌味なこと言って悪かったよ」
軽い感じで謝られた。
物凄い勢いで睨まれていた昨日のことを考えると、信じられないくらいの変わりようだ。
だが、その自由な感じもヨハンの魅力なのかもしれない。
「お前らが脳内お花畑なのは分かったし、お礼のクッキーはありがたく頂いておく。あとはどうぞ家でやってくれ」
ジャックが迷惑そうに眉を顰めて帰りを促す。マックスは慌てて話を続けた。
「いや、今日はその。お礼もそうなんだけど。君たちに聞きたいことがあって来たんだ。性交する時に痛くならないようにする魔法を教えてほしい」
「っゲホッゲホッ!」
ジャックが紅茶を思い切り咽せる。マックスは大丈夫かい?と背中を叩いたが、ヨハンが更に畳み掛けた。
「僕は大きい魔法は得意だけど、そういう小技みたいな魔法はジャックが得意なんじゃないかと思って。マックスは初めから僕が痛くないようにしたいらしいんだけど、スライムでお尻を慣らそうとしたら、スライムに嫉妬しそうだからやめてくれって」
頬を染めながらヨハンがそう言うと、マックスが勢いよくジャックに同意を求めた。
「そりゃ嫌だよね。愛する人の初めてがスライムなんてさ」
「愛する人って……」
「もちろん、君さ。世界で一番愛してるよ」
二人は手と手を繋ぎ合い、完全に世界を作ってしまっている。ジャックは呆れて、ルディはポカンとその様子を見ていると、マックスがこちらの世界に帰ってきて言った。
「それで、ジャックならその類の魔法を知っているんじゃないかって、ヨハンが」
「なんで俺が知ってんだよ」
「だって、二人はとっくにそういうことしてるだろ?」
「してないっ」
ジャックの言葉に二人が驚愕の声を上げた。
「えっ、嘘っ⁉ なんでっ⁉」
「だって、二人は恋人──」
「違う」
ジャックが憮然と答える。
「ええっ、だってルディが舞踏会で盛大にノロケてたアレは……」
「ノロケ?」
ジャックが前のめりになったが、ルディは慌ててヨハンの口を塞いだ。
「あわわ。それは、一番仲良し、かなぁ、みたいな、意味で。ね?」
頼むからそれ以上は言わないで欲しい。無言の圧が聞いたのか、何か言いたそうにしていたヨハンだったが、それ以上は口をつぐんだ。
その後、皆でヨハンが持ってきたクッキーを堪能していると、暫くしてマックスがジャックに声を掛けた。
「ジャック、ちょっといいか」
「なんだ?」
マックスが立ち上がり、親指で扉を指す。どうやら二人きりで話がしたいらしい。ジャックも立ち上がると「何かあったらすぐ呼べ」と言って、マックスと二人で出ていってしまった。
二人きりになるとヨハンは矢継ぎ早にルディに質問をしてきた。
「ねぇねぇっ! どういうことだよっ。なんでまだ二人は付き合ってないわけ?あんたジャックのこと好きなんでしょっ! えっちなことしたいって思わないのっ⁉」
「そ、そんな、そんなこと……」
「そんなこと考えないの⁉ 嘘だっ。好きなら考えるでしょっ! 絶対。毎晩そんなことしか考えないはずだよっ」
ヨハンは毎晩そういうことを考えているということだろうか。
ルディは困って本当のところを打ち明けた。
「その、考えたことない。というよりは、考えないようにしてるっちゃ。オレがそういう事を考えるのは、駄目な気がして……」
「ええっ⁉ なんでさっ⁉」
死ぬかもしれないから。
とは流石に言えない。
大体どう説明してもいいかもわからない。
何も言えないルディを、ヨハンは難しい顔で見つめる。
「うーん。よく分からないな。ジャックは絶対あんたの事、そういう意味で好きだと思うけど」
「それも。ちょっと、違うかもしれない。って思うっちゃ」
ジャックはルディの事を一番仲良しだと言ってくれるし、死ぬのを不安になるほど大切に思ってくれているのは分かっている。
だが、ルディのことを性的対象として見ているかは疑問に思う。だって、ジャックは──。
「なんでそう思うか分からないけどさぁ。それならそれで、なんであんたがジャックの事をどう思ってるか考えるのは駄目なんだよ? 百歩譲って、その気持を言葉にしないでいてもさ。あんたがジャックの事をどう思ってるかは自由でいいじゃん」
「でも……」
「また、でも? でもなによ?」
「思ってしまったら、口に出してしまいそうだっちゃ……」
「はぁ⁉」
ヨハンがルディの顔を穴が空くほどマジマジと見た。
「ちょ、ちょっと~! 何この可愛い生き物はっ。あんたのことなら僕抱けそうだよっ。あっ、今の嘘。僕が抱くとしたらマックスだけだよ」
さらっと爆弾発言をしたヨハンにルディは複雑な気持ちになる。マックスは今頃くしゃみでもしているのではないだろうか。
「いいじゃんっ。口に出しちゃいなよっ。何が駄目なのさっ」
「それは……ジャックは優しいから。きっと苦しめてしまう」
ルディが死んでしまったら、その言葉を伝えてしまうことで余計にジャックは苦しむだろう。
ヨハンは納得してないように腕を組んだ。
「そんならさぁ。もし苦しんでたら僕がジャックの記憶消してあげるよ」
「え?」
「そんなの魔法で簡単に出来る。だから、ルディは自分の気持ちと、まずは向き合いな。そんな事思ってる時点で答えは出てるようなものだけど。僕的には口に出せないなら余計、自分の心ぐらい素直でいた方がいいと思うよ。これは僕の経験ね」
ヨハンはそう言うと、ルディの心臓あたりを人差し指で差した。
トクンと、鼓動が跳ねる。
自分の心に素直になれば、ジャックは困ってしまう。そう思っていた。
でも、ヨハンが言う通り。自分の心にくらい、素直でいるとするなら。
思うくらいは、自分の心に許してあげるとすれば?
紫色の優しい眼差しを瞼に浮かべる。
心臓がもう一度、大きく跳ねた。
「ちゃっ!?」
驚いて思わずジャックと顔を見合わせたが、すぐにさっと顔を逸らされてしまった。
自分の顔が熱くなっている自覚はあるが、ジャックの耳元も若干赤く染まっている気がする。
なんで、みんな同じような事ばかり聞いてくるんだろう。
昨日のリカとのやり取りを思い出しながら、ヨハンの好奇心に満ちた顔を複雑な気持ちで眺めた。
「いやぁ、だって。君たち、いわゆる僕達の先輩ってわけだからさぁ」
ヨハンがなにやらモジモジしながら隣に座るマックスを見る。そのマックスは頭を掻きながら頬を赤く染めていた。
なんだろう。この底はかとなくピンク色の空気は。
「そのぉ、おかげ様で。実は僕達、付き合う事になったんだよ」
「お互い誤解してたところがあったみたいで……。ヨハンも素直になってくれて、本当は両想いだったことに気付いたんだ。君たちのおかげだよ」
照れ笑いするマックスに、ヨハンが好きで仕方ないという感じで腕を組んだ。肩を寄せ合う二人はとても幸せそうに見える。
ルディは心から喜んだ。
「良かったっちゃね!」
「んふふ♡ ありがと! あんたにも迷惑かけたね。嫌味なこと言って悪かったよ」
軽い感じで謝られた。
物凄い勢いで睨まれていた昨日のことを考えると、信じられないくらいの変わりようだ。
だが、その自由な感じもヨハンの魅力なのかもしれない。
「お前らが脳内お花畑なのは分かったし、お礼のクッキーはありがたく頂いておく。あとはどうぞ家でやってくれ」
ジャックが迷惑そうに眉を顰めて帰りを促す。マックスは慌てて話を続けた。
「いや、今日はその。お礼もそうなんだけど。君たちに聞きたいことがあって来たんだ。性交する時に痛くならないようにする魔法を教えてほしい」
「っゲホッゲホッ!」
ジャックが紅茶を思い切り咽せる。マックスは大丈夫かい?と背中を叩いたが、ヨハンが更に畳み掛けた。
「僕は大きい魔法は得意だけど、そういう小技みたいな魔法はジャックが得意なんじゃないかと思って。マックスは初めから僕が痛くないようにしたいらしいんだけど、スライムでお尻を慣らそうとしたら、スライムに嫉妬しそうだからやめてくれって」
頬を染めながらヨハンがそう言うと、マックスが勢いよくジャックに同意を求めた。
「そりゃ嫌だよね。愛する人の初めてがスライムなんてさ」
「愛する人って……」
「もちろん、君さ。世界で一番愛してるよ」
二人は手と手を繋ぎ合い、完全に世界を作ってしまっている。ジャックは呆れて、ルディはポカンとその様子を見ていると、マックスがこちらの世界に帰ってきて言った。
「それで、ジャックならその類の魔法を知っているんじゃないかって、ヨハンが」
「なんで俺が知ってんだよ」
「だって、二人はとっくにそういうことしてるだろ?」
「してないっ」
ジャックの言葉に二人が驚愕の声を上げた。
「えっ、嘘っ⁉ なんでっ⁉」
「だって、二人は恋人──」
「違う」
ジャックが憮然と答える。
「ええっ、だってルディが舞踏会で盛大にノロケてたアレは……」
「ノロケ?」
ジャックが前のめりになったが、ルディは慌ててヨハンの口を塞いだ。
「あわわ。それは、一番仲良し、かなぁ、みたいな、意味で。ね?」
頼むからそれ以上は言わないで欲しい。無言の圧が聞いたのか、何か言いたそうにしていたヨハンだったが、それ以上は口をつぐんだ。
その後、皆でヨハンが持ってきたクッキーを堪能していると、暫くしてマックスがジャックに声を掛けた。
「ジャック、ちょっといいか」
「なんだ?」
マックスが立ち上がり、親指で扉を指す。どうやら二人きりで話がしたいらしい。ジャックも立ち上がると「何かあったらすぐ呼べ」と言って、マックスと二人で出ていってしまった。
二人きりになるとヨハンは矢継ぎ早にルディに質問をしてきた。
「ねぇねぇっ! どういうことだよっ。なんでまだ二人は付き合ってないわけ?あんたジャックのこと好きなんでしょっ! えっちなことしたいって思わないのっ⁉」
「そ、そんな、そんなこと……」
「そんなこと考えないの⁉ 嘘だっ。好きなら考えるでしょっ! 絶対。毎晩そんなことしか考えないはずだよっ」
ヨハンは毎晩そういうことを考えているということだろうか。
ルディは困って本当のところを打ち明けた。
「その、考えたことない。というよりは、考えないようにしてるっちゃ。オレがそういう事を考えるのは、駄目な気がして……」
「ええっ⁉ なんでさっ⁉」
死ぬかもしれないから。
とは流石に言えない。
大体どう説明してもいいかもわからない。
何も言えないルディを、ヨハンは難しい顔で見つめる。
「うーん。よく分からないな。ジャックは絶対あんたの事、そういう意味で好きだと思うけど」
「それも。ちょっと、違うかもしれない。って思うっちゃ」
ジャックはルディの事を一番仲良しだと言ってくれるし、死ぬのを不安になるほど大切に思ってくれているのは分かっている。
だが、ルディのことを性的対象として見ているかは疑問に思う。だって、ジャックは──。
「なんでそう思うか分からないけどさぁ。それならそれで、なんであんたがジャックの事をどう思ってるか考えるのは駄目なんだよ? 百歩譲って、その気持を言葉にしないでいてもさ。あんたがジャックの事をどう思ってるかは自由でいいじゃん」
「でも……」
「また、でも? でもなによ?」
「思ってしまったら、口に出してしまいそうだっちゃ……」
「はぁ⁉」
ヨハンがルディの顔を穴が空くほどマジマジと見た。
「ちょ、ちょっと~! 何この可愛い生き物はっ。あんたのことなら僕抱けそうだよっ。あっ、今の嘘。僕が抱くとしたらマックスだけだよ」
さらっと爆弾発言をしたヨハンにルディは複雑な気持ちになる。マックスは今頃くしゃみでもしているのではないだろうか。
「いいじゃんっ。口に出しちゃいなよっ。何が駄目なのさっ」
「それは……ジャックは優しいから。きっと苦しめてしまう」
ルディが死んでしまったら、その言葉を伝えてしまうことで余計にジャックは苦しむだろう。
ヨハンは納得してないように腕を組んだ。
「そんならさぁ。もし苦しんでたら僕がジャックの記憶消してあげるよ」
「え?」
「そんなの魔法で簡単に出来る。だから、ルディは自分の気持ちと、まずは向き合いな。そんな事思ってる時点で答えは出てるようなものだけど。僕的には口に出せないなら余計、自分の心ぐらい素直でいた方がいいと思うよ。これは僕の経験ね」
ヨハンはそう言うと、ルディの心臓あたりを人差し指で差した。
トクンと、鼓動が跳ねる。
自分の心に素直になれば、ジャックは困ってしまう。そう思っていた。
でも、ヨハンが言う通り。自分の心にくらい、素直でいるとするなら。
思うくらいは、自分の心に許してあげるとすれば?
紫色の優しい眼差しを瞼に浮かべる。
心臓がもう一度、大きく跳ねた。
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