リアルゲーム～残酷な島でのlive or die～

ようこそlive or dieの世界へ

welcome

 ――なんだか意識が朦朧としている。
 確か俺は、友達と恋人三人と変な人からもらったゲームで遊んで……
｢ハクション！｣
 寒い。と思ったらはだかじゃないか！
 ……いや、少し待て、おかしい。体に違和感が……
｢ギャアーー！｣
 いや、ここは『キャー』というべきだろうか。
 全裸の俺、いや私？
 俺の愛する大胸筋の変わりに、豊満なバスト。俺の愛するシックスパックの変わりに美しき括れ。
 まずい、目の前にいや、目の下？ 全裸の女性の裸体……これは俺の息子が黙っている訳がない。
 ん？ いつものズボンをパンパンにする感覚がない。
｢ギャアーー！｣
 な、なんということだ。
 俺のかわいい息子が姿を消している。
 待て、冷静になれ。俺はいったい何をした？
 まさか、切除でもしたのか？
 うろたえていると、遠くからエンジン音が聞こえてくる。
 変なおじさんがバイクに乗ってやって来た。
｢ようこそ！ 現実と空想の世界の間live or dieの世界へ！ 君のコードネームは知っているストロンゲスト ウーマンだね？ 本当の名前を教えてくれ！｣
｢あの、おじさん出口どこ？｣
 早く帰りたいし、あいつらのことも気になる。
｢君の名前を教えてくれ！｣
 は？ こいつは言葉が通じないのだろうか？
｢出口は、どこですか？｣
 今度は少し大きな声で聞いてみる。
｢君の名前を教えてくれ！｣
 なんだこいつは？
 とりあえず、本当の名前を言ってみよう。
｢俺の本当の名前は、山田 拓史｣
｢オーケー、偉大なるセクシー美女ストロンゲスト ウーマン、山田 拓史ちゃん、話はあとだ！ とりあえずバイクにのれ！｣
 いや、服はくれないの？ ていうかこれスクーターだし……え？ 拓史ちゃん？