遥かなる物語

うなぎ太郎

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第1章

森での一時

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森の小道を進むと、木々の間から光が差し込み、地面には柔らかな苔が敷き詰められていた。ジャンが前を歩き、フローランと共に僕は後ろからついていく。

「ジャン、この森には何が待っているんだろう?」と僕が尋ねると、ジャンは笑顔で答えた。「この辺りには古代の遺跡や伝説の生物が住んでいると聞いています。僕たちが探検してみましょう!」

森の中は静寂に包まれていた。時折、小鳥のさえずりが聞こえ、風が木々を揺らしていた。フローランが急に立ち止まり、足元を覗き込むと、何かを見つけたような表情をした。

「シャルル様、これを見てください!」彼は地面にしゃがみ、手で何かを拾い上げた。それは小さなきらめく宝石のようなものだった。
「これは何だろう?」僕は興味津々で近寄り、その宝石を見つめた。ジャンもフローランの手に近づき、宝石を観察した。

「これはキラスティルという鉱物です。この地域では稀少なものですが、幸運にも見つけたようですね!」ジャンが喜びを込めて言った。

そんなやり取りをしているうちに、僕たちは森の奥深くへと進んでいった。すると、突然、小さな水音が聞こえてきた。

「あれは川の音だ!」フローランが指差す先に、小川が流れる光景が広がっていた。水面には太陽の光が反射し、まるで銀色に輝いていた。

「ここで一休みしよう。水も冷たそうだし、少し休憩してからまた探検しよう」僕が提案すると、ジャンとフローランも頷いた。

小川のほとりに座り、森の静寂を楽しみながら、冷たい水を飲みながら話をした。

「この川、キュイーネ川の支流かもしれませんね」ジャンが言った。
「そうかもしれない。この辺りには水が豊富だから、魚もたくさんいるかもしれませんね」フローランが興味深そうに答えた。

再び森の小道を歩いていくと、突然視界が開けてきた。そこには、階段状になった、石造りの巨大な建物があった。
「ド=ルーのピラミッドだ!」ジャンが叫んだ。
「3000年前の伝説の王、ド=ルーの墓と言われているんです。まさか実在したとは…」フローランが言った。

巨大な石造りの建物、ド=ルーのピラミッドの前に立つと、僕たちは驚きと興奮で胸が膨らんだ。そのピラミッドは階段状になっており、頂上には謎めいた象形文字が刻まれていた。

「本当にド=ルーの墓だとしたら、中にはどんな秘密が隠されているのだろう?」ジャンが興味津々で言った。
「うわー、本当に古代の遺跡ですね!これは探検しないわけにはいきません!」フローランがワクワクしながら話した。
「でも、危険かもしれないから、気をつけないとね」僕が皆に忠告すると、彼らも頷いた。

階段を上り始めると、古代の建築物の荘厳さがますます感じられた。石の質感や彫刻された模様は、まるで別世界に迷い込んだかのようだった。

「ここまで来たら、もう後には引けませんね。さあ、中に入ってみましょう!」ジャンが階段を登りながら言った。
ピラミッドの入口には、巨大な石で作られた扉があった。何世紀もの時を超えても、その造りは非常に堅固で、不思議な力を感じさせた。

「扉が開かないようだけど…」フローランが扉を押してみるが、何の反応もなかった。
「待って、ここに何かあるはずだ」僕が言いながら、見渡すと、扉の横に隠されたレバーを見つけた。
「これだ!」僕はそのレバーを引いて、驚くべきことに、扉がゆっくりと開いていくのが見えた。

「さあ、中に入りましょう!」ジャンが歓声を上げて言った。

ピラミッドの中は暗く、薄暗い光が差し込んでいた。壁面には複雑な彫刻が施され、その中には小さな宝石が輝いているのが見えた。
「これは…本当に古代の財宝なのかもしれませんね」フローランが小声で言った。

進むと、中央には巨大な石棺が置かれていた。その上には複数の装飾品や象徴的な文物が並べられていた。
「これが…ド=ルー王の墓なのか?」僕が驚きながら言った。
「おお、すごいな…。さあ、中を調べましょう!」ジャンがさっそく近づいていき、周りを探り始めた。

その時、壁面から微かな音が聞こえてきた。何かが近づいているような気がした。

「気をつけて!何かが来る!」僕が急いで言うと、突然、ピラミッドの中に不思議な光が差し込んできた。
「これは…なんだ?」フローランが口を開いた。

次の瞬間、ピラミッドの中で何かが動き出し、壁面から現れた不思議な光が宝石や彫刻に反射して、全体が輝き始めた。
「これは…ド=ルーの守護神の力か?」僕が興奮しながら言った。

その光景に包まれながら、僕たちはピラミッドの中を探検し始めた。壁面にはさらに複雑な彫刻が刻まれており、古代の文明が何世紀もの昔に築いた知恵と技術を感じた。

「ここには何が隠されているのでしょうか?」フローランが不思議そうに言いました。
僕たちは石棺の周りに集まり、その中身を調べ始めた。布にくるまれた大きな物は、おそらくド=ルーの遺体だろう。装飾品や文物が並べられている中で、特に目を引くものはないかと探していると、一つの小さな箱を見つけた。

「これは…なんだろう?」僕が箱を手に取り、中身を開けると、そこには古代の巻物が収められていた。文字がやや風化しているものの、何とか解読できる状態だった。

「これは、おそらくド=ルー王の手によるものでしょう」とジャンが言った。「中には現代に近い言語で書かれた古文書があるかもしれないね」と僕は答えた。

私たちは巻物を丁寧に広げ、その中身を読み始めた。そこには、なんとさっきピラミッドの頂上で見た象形文字と、現代のにほぼ近いスラーレン語が併記されていた。
「どの文も字数は完全に一致しています。恐らく同じ言葉を、別々の文字で記したのでしょう。さあ解読しましょう!」フローランが言った。

そこには、王の生涯やその治世に関する記録が綴られていた。彼の功績や戦いの記録、また彼が愛した女性のことなど、多くの情報が詰まっていた。

「これは…まさに貴重な史料ですね!」フローランが感嘆しながら言った。

「ちょっと待て。これで古代ボルフォーヌ文字が解読できたと言うことだ。」僕たちはピラミッドの外に出て、頂上の象形文字をもう一度見た。
そこにはこう書いてあった。

𓃀  𓄿 𓋴

「これで、ド、ル、ウじゃないか?」僕が言った。
「これは…まさに歴史的な発見だ!」ジャンが興奮して言った。

「このピラミッドは、単なる墓ではなく、彼の王国全体の象徴だったのかもしれないね」と僕が考えを述べた。

フローランは巻物をじっくりと読み進めていく。
「ここには、王が実際に運営していた制度や、彼が行った改革についての詳細も書かれています。これらは当時の文明における進歩の証と言えるでしょう」フローランが感心しながら語った。

「さあ、これから先にもっと発見が待っているかもしれません。次はどこに行きましょうか?」ジャンが期待に満ちた声で尋ねた。
「この森には、ドラゴンは住んでいると言われている。ドラゴンを探してみたいな」僕が言った。

すると、ジャンとフローランは目を輝かせながら僕を見た。
「ドラゴンですか?本当にその伝説の生物を探しに行くんですか?」ジャンが興奮気味に尋ねた。
「そうだよ。この森には古代の遺跡だけでなく、伝説の生物たちも住んでいると聞いてるよね?」僕は期待に胸を膨らませながら言った。

フローランは少し考え込んだ表情を浮かべた後、軽く笑って言った。「それは確かに魅力的な冒険ですね。でも、ドラゴンというのは…あまり友好的な存在ではないかもしれませんよ。」
「でも、もし本当に見つけたら、それは素晴らしい発見になるでしょう!」ジャンが熱心に言った。

「冒険を続けるのも良いですが、ドラゴンというのは危険も伴う。慎重に進む必要があるね」僕が皆に注意を促すと、彼らも理解を示した。

僕たちは小川沿いの小さな集落に向かい、地元の住民にドラゴンの伝説について尋ねた。すると、年老いた住民の一人が私たちに親切に話を聞いてくれた。

「ドラゴンの話ですか?確かに、この森には昔から伝わるその存在があります。ただし、彼らは人間にとって友好的な存在ではありません。彼らは強力で知恵もあるが故に、尊敬の念も抱かれています」と老人は言った。

「どうやって接触できるのか?」僕は尋ねた。

「通常は、ドラゴンはあまり現れないので、安全な距離を保ちながらも、彼らの存在を確認し、可能であれば彼らと対話することができるのです。しかし、彼らは非常に警戒心が強い生物ですから、接触を試みる場合は非常に慎重でなければなりません」と彼は言った。

僕たちはその地域での探検を続け、ドラゴンの存在を探した。すると、森の奥深くに位置する小さな洞窟を見つけた。その洞窟からは微かな光が漏れており、内部に何かが存在しているようだった。

「あれがドラゴンの巣でしょうか?」ジャンが興奮気味に尋ねた。
「もしかしたら、そうかもしれないね。でも、慎重に接近しないと危険だよ」僕が皆に忠告した。

フローランは深呼吸をしてから言った。「でも、もし本当にドラゴンに会えたら、それは本当に素晴らしい冒険の一部になるでしょうね。」

決意を固めた僕たちは、洞窟に近づいていった。洞窟の入り口では、岩肌が不規則に削られており、何か大きな生物が出入りしている跡があった。

「ここには確かに何かが住んでいるようだ。でも、どれだけ接近しても大丈夫な距離を守ろう」僕は剣を抜き、さらに洞窟の内部に進むと、光が薄暗くなった。天井からは鍾乳石が垂れ下がっており、地面は湿った岩肌が続いていた。

「ここで待機して、ドラゴンの動きを見張ろう」僕が提案した。

しばらくの間、僕たちは静かに待った。すると、洞窟の奥深くから何かが音を立てて動き出した。地面がわずかに震え、ドラゴンの姿が見えるかと思いきや、そのかわりに巨大な影が洞窟の壁に映し出された。

「あれは…ドラゴンの影だ!」ジャンが興奮気味にささやいた。
「驚くことに、実在するドラゴンに出会えたなんて!」フローランが目を輝かせた。

私たちはその場に息をのんで見ていた。ドラゴンの影が洞窟の内部を行き来している様子が見て取れたが、直接的な接触は避けなければならない。ドラゴンはその領域を守護しており、僕の存在に気付いてもいないようだった。

「これ以上は近づかないほうがいいね。彼らは自分たちの領域を尊重する生き物だから」僕が言った。
「そうですね。でも、これだけで十分すごい冒険ですよ!」ジャンが言った。
フローランはドラゴンの影をじっと見つめながら言った。「この体験は一生の思い出になるでしょうね。」

屋敷に戻り、父上と母上にこのことを話すと、大変喜んでくれた。後日、役人や学者達がピラミッドの詳しい調査を行うことになった。

その夜、僕はベッドの中で、古代の遺跡や伝説の生物にロマンを感じながら、ゆっくりと眠りについた。

続く
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