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アフター
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原口と合流すると、どちらからともなく西武新宿の終電へと急いだ。
間一髪で間に合ったが、既に座席は埋まっていたので二人で吊革に捕まりながら電車に揺られた。
「阿部ちゃん今日楽しかった?」
「うん、最初の奴は最悪だったけど、交代で入った子とは盛り上がって楽しかったよ。」
「最初の女がどうしたの?」
「そいつがさー、大して喋ってもないのに勝手にドンペリ頼んでがぶ飲みしやがってさ。あと、終始揶揄ってくるのよ。大分イライラしたわ。それに、朝会ったピンクハンカチの女にそっくりで余計苛ついた。」
「うわー、ウザイな。ウザイ奴って見た目も似てくるのかな?」
「さあね。でも不可解だったのは、連絡先のメモを渡してきたこと。二番目に入ってきた女の子に託してた。」
「なんだそれ。良く分からないな。気に入ったのかな?それとも、朝のピンクハンカチ女がそいつだったりして?」
「アハハ。まさかな。そうだとしても意味不明だもん。連絡した方が良いかな?」
「連絡くらいは良いんじゃない?少なくとも気に入られたような気がするし、仮にとんでもないことが起きたとしてもそれはそれでネタになるじゃん。」
「お前、楽しんじゃってるじゃん。まあ、ちょっと興味あるから今連絡してみようか。」
僕は書かれている電話番号を入力し、出てきたユーザーに軽く今日のお礼のメッセージを送信した。名前はあおいだった。
そこから暫く返信を待ったが、既読にもならなかった。
「まあとりあえずなんか動きがあったら報告するわ。」
「よろしく!あっ俺次だわ。じゃあまた月曜日。」
原口は最寄りの下井草で下車し、僕の姿が見えなくなるまで手を振ってきた。僕は苦笑いしながら見送った。
程なくして電車は上石神井に到着した。今日一日を噛み締めるようにゆっくりと帰宅すると、朝と同様に直ぐに眠ってしまった。
何時間経っただろうか。急にパチっと目が覚めた。
時間を確認すると五時半だった。変な時間に起きてしまった。ベッドの中でウトウトしながら携帯に手を伸ばした。すると、LINEの受信があった。えーと、送り主はっと…原口だった。
「阿部ちゃんお疲れ!ピンクハンカチ女から返信は来た?」
めちゃくちゃ気にしてんな、面白がりやがって。
「お疲れ、まだ来てないよ」
適当に返信すると、他に数件ある受信に返信した。更に下に行くと、見慣れない受信があった。クソ女だ。
「今日?はありがとうごさいましたー!最後までご一緒したかったんですが生憎指名が入ってしまいました…またいらして下さった際は指名して下さいね!」
なんだ、営業メールか、仕事熱心だな。軽く感心していると続けてメッセージが打たれていた。
「間違っていたら申し訳ないですが、お住まいは上石神井ですか?今日の朝お見かけしたような気がしたので。間違えてたらごめんなさい!」
あのクソ女はまさかの本当に朝のピンクハンカチ女だった。これは面白くなってきたぞ。
「はい、上石神井に住んでます。間違えていたら申し訳ないですが、あなたはピンクのハンカチをお持ちですか?」
送信して一分も経たないうちに返信が来た。
「え?はい、持っていますよ。…もしかして今日ハンカチを渡してくれたのって…」
「はい、私です。私も見覚えありました。なんて失礼な方だと思いましてね。」
「ごめんなさい、一瞬ナンパかと思って失礼な態度をとってしまいました。」
「そうですか、もう良いんですけど、何故私に連絡先をお渡しくださったんですか?」
「新規のお客様にはお渡ししているんです。あと、お客様は紳士な方でしたので安心しまして…」
胡散臭いな。この期に及んでまた営業かましてきてるな。僕は早くやり取りを終えたかったので今から寝るとだけ返信して再び眠りに就いた。
次に目が覚めたのは九時だった。いやーよく寝た。若干の満足感をエネルギーに体を起こし、コップ一杯の水を流し込んだ。
トーストとコーヒーで軽く朝食を済ませると、再び携帯に手を伸ばした。そうだ、原口に朝のことを返信しないとな。僕は原口とのトーク画面を開いて朝の一部始終を報告した。
五分経っても既読にならなかったので、一旦携帯をベッドに放り投げ、テレビを点けた。
予定も特にないのでダラダラとテレビを見て過ごしていると、あっという間に昼になった。
僕はお昼を買うために家を出て、近所の弁当屋でスタミナ弁当を購入すると、家で掻き込むように平らげた。
大いに満足した僕は、チェアに寝そべりながら携帯に手を伸ばした。またLINEに受信が入っていた。送り主は原口だった。
「お!面白いことになってきたな!何か進展あったら教えて!俺は今からデートです」
嫌味な奴だな。こちらも嫌味の一つ送ってやろうかなと考えたが、受信自体二時間前だったこともあって見送った。
画面を一つ戻ると、もう一件受信が入っていた。クソ女からだった。
「おやすみなさい!またお食事でも行きたいです!」
むむっ。これは営業メールに見えないが…いや、やはり営業メールだろ。どうせ店に誘導して金蔓にしようとしているに違いない。騙されないぞ。こちらに返信したら負けだ。と言うことで、返信せずにブロックをした。
間一髪で間に合ったが、既に座席は埋まっていたので二人で吊革に捕まりながら電車に揺られた。
「阿部ちゃん今日楽しかった?」
「うん、最初の奴は最悪だったけど、交代で入った子とは盛り上がって楽しかったよ。」
「最初の女がどうしたの?」
「そいつがさー、大して喋ってもないのに勝手にドンペリ頼んでがぶ飲みしやがってさ。あと、終始揶揄ってくるのよ。大分イライラしたわ。それに、朝会ったピンクハンカチの女にそっくりで余計苛ついた。」
「うわー、ウザイな。ウザイ奴って見た目も似てくるのかな?」
「さあね。でも不可解だったのは、連絡先のメモを渡してきたこと。二番目に入ってきた女の子に託してた。」
「なんだそれ。良く分からないな。気に入ったのかな?それとも、朝のピンクハンカチ女がそいつだったりして?」
「アハハ。まさかな。そうだとしても意味不明だもん。連絡した方が良いかな?」
「連絡くらいは良いんじゃない?少なくとも気に入られたような気がするし、仮にとんでもないことが起きたとしてもそれはそれでネタになるじゃん。」
「お前、楽しんじゃってるじゃん。まあ、ちょっと興味あるから今連絡してみようか。」
僕は書かれている電話番号を入力し、出てきたユーザーに軽く今日のお礼のメッセージを送信した。名前はあおいだった。
そこから暫く返信を待ったが、既読にもならなかった。
「まあとりあえずなんか動きがあったら報告するわ。」
「よろしく!あっ俺次だわ。じゃあまた月曜日。」
原口は最寄りの下井草で下車し、僕の姿が見えなくなるまで手を振ってきた。僕は苦笑いしながら見送った。
程なくして電車は上石神井に到着した。今日一日を噛み締めるようにゆっくりと帰宅すると、朝と同様に直ぐに眠ってしまった。
何時間経っただろうか。急にパチっと目が覚めた。
時間を確認すると五時半だった。変な時間に起きてしまった。ベッドの中でウトウトしながら携帯に手を伸ばした。すると、LINEの受信があった。えーと、送り主はっと…原口だった。
「阿部ちゃんお疲れ!ピンクハンカチ女から返信は来た?」
めちゃくちゃ気にしてんな、面白がりやがって。
「お疲れ、まだ来てないよ」
適当に返信すると、他に数件ある受信に返信した。更に下に行くと、見慣れない受信があった。クソ女だ。
「今日?はありがとうごさいましたー!最後までご一緒したかったんですが生憎指名が入ってしまいました…またいらして下さった際は指名して下さいね!」
なんだ、営業メールか、仕事熱心だな。軽く感心していると続けてメッセージが打たれていた。
「間違っていたら申し訳ないですが、お住まいは上石神井ですか?今日の朝お見かけしたような気がしたので。間違えてたらごめんなさい!」
あのクソ女はまさかの本当に朝のピンクハンカチ女だった。これは面白くなってきたぞ。
「はい、上石神井に住んでます。間違えていたら申し訳ないですが、あなたはピンクのハンカチをお持ちですか?」
送信して一分も経たないうちに返信が来た。
「え?はい、持っていますよ。…もしかして今日ハンカチを渡してくれたのって…」
「はい、私です。私も見覚えありました。なんて失礼な方だと思いましてね。」
「ごめんなさい、一瞬ナンパかと思って失礼な態度をとってしまいました。」
「そうですか、もう良いんですけど、何故私に連絡先をお渡しくださったんですか?」
「新規のお客様にはお渡ししているんです。あと、お客様は紳士な方でしたので安心しまして…」
胡散臭いな。この期に及んでまた営業かましてきてるな。僕は早くやり取りを終えたかったので今から寝るとだけ返信して再び眠りに就いた。
次に目が覚めたのは九時だった。いやーよく寝た。若干の満足感をエネルギーに体を起こし、コップ一杯の水を流し込んだ。
トーストとコーヒーで軽く朝食を済ませると、再び携帯に手を伸ばした。そうだ、原口に朝のことを返信しないとな。僕は原口とのトーク画面を開いて朝の一部始終を報告した。
五分経っても既読にならなかったので、一旦携帯をベッドに放り投げ、テレビを点けた。
予定も特にないのでダラダラとテレビを見て過ごしていると、あっという間に昼になった。
僕はお昼を買うために家を出て、近所の弁当屋でスタミナ弁当を購入すると、家で掻き込むように平らげた。
大いに満足した僕は、チェアに寝そべりながら携帯に手を伸ばした。またLINEに受信が入っていた。送り主は原口だった。
「お!面白いことになってきたな!何か進展あったら教えて!俺は今からデートです」
嫌味な奴だな。こちらも嫌味の一つ送ってやろうかなと考えたが、受信自体二時間前だったこともあって見送った。
画面を一つ戻ると、もう一件受信が入っていた。クソ女からだった。
「おやすみなさい!またお食事でも行きたいです!」
むむっ。これは営業メールに見えないが…いや、やはり営業メールだろ。どうせ店に誘導して金蔓にしようとしているに違いない。騙されないぞ。こちらに返信したら負けだ。と言うことで、返信せずにブロックをした。
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