私の愛した召喚獣

Azanasi

文字の大きさ
上 下
16 / 116
第一章 召喚

【眷属候補2】

しおりを挟む
【眷属候補2】

 「さぁ、次だ・・さぁ、靴をもってきて・・」
 奈津はぼーつとしながらもふらふらと足取りも怪しく靴を持ってきた。
 「さぁ、靴を履いて…そう、じゃ、手を握っててね。」
 俺は転移した。
 「えっ、ここはどこ?、路地裏?」
 「表に出てみようか?」
 「奈津の手を引いて表通りに出てきた。」
 「もう、わかるだろう、九州の博多だよ、ラーメンでも食ってく?、でも、まだ、おなかすいてないよね。」
 「じゃ、さっきの路地裏から部屋へ帰ろうか?」
 
 同様の方法で部屋に戻て来た…
 「久志、私混乱してるよ。」
 「だろうね、今日はここまでにしておこうか?」
 
 「久志は魔法使いなの?」
 「そうだね、そうとも言えるけど、何でも出来る訳じゃないよ、出来る事、出来ないことあるし、昨日までが出来なかったことが今日は出来るてこともあるよ、僕も最初からここまで出来たわけじゃないし」
 
 「凄い,凄いわ、最初はびっくりしたけど、今は感動してる」
 な、何この子、目をキラキラさせてる。もしかしてそっち系だったのか?、隠れキャラがあったのか?
 
 「私、ずいぶん大きくなるまで魔法少女にあこがれてたんですよ~あっでも、それとお仕事とどうつながるんですか?国は?」
 
 「うん、まだ今の時点では信じられないと思うけど…一応話して置くと、こことは別の世界なんだ、次元の違う世界で中世のヨーロッパに似た感じで現代と比べると文明が遅れてる、その分、100均のグラスが数十万で売れたりする世界だよ、もちろん買えるのは貴族と言った一部の人たちだけなんだけどね、僕はそこで商売を始めて資金を作り、その世界を変えて行きたいんだ…」
 
 「うん、信じるよ、私も連れて行って?」
 「その世界に行くには少しだけ条件があるんだ」
 「お試しで行く場合は滞在は72時間以内で一度っきりしか行けない、もし、継続して行き来したりしたい場合は僕の眷属になるしか方法はない。」
 「うん、私眷属になる、だから連れて行って」
 「眷属ってわかってるの?」
 「あら、それくらい常識だわ、夫婦同然の関係が継続している事でしょ。話によっては眷属化すると不老不死になるとも言われてるわね」
 おーーぃ、奈津ちゃん、俺も知らなかったことを何で知ってるんですか?
 
 「うん、そうだね。僕はすでに半神で不老不死らしい、眷属化すると不老不死になるみたいだね。そうそう、眷属化すると俺に対立することは出来なくなるよ」
 
 「わーっ、楽しみだなぁ。。早く行きたいよ~いつ連れて行ってくれるの?」
 「うーん、向こうでの受け入れの準備もあるし、来週からおれ約1か月間、護衛で王都に行くからその後になるかなぁ…」
 「えーっそんなに先なの?、あっでも会社辞めたりするのはそれくらいかかるかも?」
 「ちょっと待った、とりあえず72時間のお試しがあるからそれで決めればいいよ」
 「大丈夫だよ、久志はそことこちらとで行き来して暮らすんでしょ。久志がそう決めたところなら私が嫌なわけないでしょ。」
 「まだ、話さなきゃいけないこといっぱいあるんだけどな、例えば眷属化は3人までとか制限があるとか?」
 
 「ふーーん、3人もいるんだ…どんな人?」
 「どんな人っていうか、奈津はそれでも平気なのか?、うーん、大丈夫、32年も待ったんだもん、今更独占できなくてもいいよ、それより私の事はどう思ってるの?」
 
 「うん、嫌いじゃない、好きなのは確かだけど、元嫁の元親友だからいきなり恋愛感情を持てるか?、って言われれると正直わかんない」
 「私はそれで十分だよ。今から愛されていけばいいし、好きって気持ちがあるのならそれだけで今は十分に幸せだよ」
 
 「で、その3人はどんな子なの?」
 「いや、それはまだ、奈津が第一号、候補であとは未定です。」
 「そうなんだ、嬉しいなぁー」
 「だって眷属化は3人で候補選びは7人までって言われたのは昨日だし」
 「誰に言われたの?」
 「女神様」
 「ぷっ、本当?」
 「おい、そこで疑うのかよ、ちょっと疑うとこずれてないか?」
  こいつ変なとこで疑うんだなぁ、女神の存在は信じてる人は結構いるでしょう?、やっぱり奈津は不思議ちゃんだ…
  
 「わかった、来てくれるかどうかは自信ないけど読んでみるよ」
 「「女神さま、女神様、お話があります。」」
 
 「ゲッ、外れだ…」
 駄女神が降臨してきた。。
 
 誰が外れだって?、不敬なこと言うと天罰下すからね。
 で、なに?
 「彼女が眷属になりたいと・・・・」
 「んー、どっかで見た顔だと思ったら、昨日発情してた子じゃない。」
 「なに、カッコいいこと言っておいて結局、やっちゃったんだ・・」
 女神は奈津の目をじっと見つめてる・・・
 
 「ま、あんたがよければいいんじゃない?、この子適正はあるよ、たぶん向こうに行けば結構いいスキルが付くかもね。うん、、あんたよりはずっと見込みがありそう。」
 
 「せっかく来たからこれもらっていくね。」
 「食後のデザートに買って来たケーキを駄女神は二つとも持って行った。
 「どろぼー女神め・・・」
 
 「今の人が女神なの?、なんか軽そうだったけど、ちょっとは良いこと言ってたわね」
 
 「あれは外れ、あの女神の上の上の女神になるとすごいよ、後光っていうか、荘厳な感じで声も出なかったもん」
 
 「あんまりすごい人はちょっと怖いなー、私は今の人ぐらいで親しみが持てていいと思う」
 
 この後、アズガルド辺境伯家にはまだ、人化は知られていなくてフェンリルと思われている事など召喚獣の経緯から現在までの俺の周辺の状況を話して置いた。
 
 「なんか、本当にすごい世界だよね。男の子は30まで童貞でいると魔法使いになれるって話があるけど、女子は30まで処女でいたら魔法使いになれるのかなぁ、成れたらうれしいなぁ‥」
 おいおい、まさかの処女宣言?、いや、それはいくら何でもないだろう、地雷の気がするのでスルーしておこうと決めた久志だった。
 
 「ねぇ、今週中に何とか一度いけないかなぁ?、出来たら嬉しいんだけど」
 「うん、調整はしてみるけどあまり期待しないでくれ…」
 「わかった、ここまで来て無理は言わないよ、ところで話は変わるけど私ここに住んでいいの?」
 「あぁ、いいよ、気にしなければ元、美恵子の部屋を使ってくれ、じゃないと別にそろえなきゃならなくなるし、今はあまり時間がないんだ…」
 「うん、それは全然かまわないけど、彼女の勝手に使っていいの?、私は久志のベッドでも構わないけど・・」
 「あいつからは捨ててくれって言われてるから構わないだろう」
 「じゃ、明日も仕事だしそろそろ寝ようか?」
 「うん、じゃ、さっそく眷属化する?」
 「しねーよ」
  
 「「「久志のケチ…」」」

♪゚*☆*゚♪*☆*゚♪゚*☆*♪゚*☆*゚♪*☆*゚♪゚*☆*゚♪
2018/09/05:誤字脱字修正しました。
しおりを挟む

処理中です...