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―没落貴族令嬢の過去―
278話 深夜、部屋を後にするメスト
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夜も更けた頃。公爵邸の柔らかなベッド、そしてタマのフワフワの毛でぐっすりと眠っていたさくらはマットレスが軋む音で目を覚ました。
(メスト先輩…?)
寝ぼけ眼でその正体を確かめると、どうやらメストが起き上がったらしい。彼女は腕に縋りついていたエーリカを優しく降ろし、出来る限り静かにベッドを降りて行った。
(なんだろ…)
さくらはそのまま目で様子を追う。するとメストは部屋の端、仄かに灯りがついた場所へと。そこには外の兵士達と同じく寝ずの番をしてくれているマーサが座っているのだが…。
(あれ…?)
一言二言何かの会話らしきものが聞こえ、メストはその場を離れて行った。そして静かに部屋の扉を開き、廊下へと出て行った。
(トイレかな…?)
そう考え、再度瞼を落とすさくら。しかし、何分経とうともメストが中々に帰ってこない。トイレはこの部屋から近く、往復にはそう時間は掛からないはずだが…。さくらは眠るに眠れず、身体を起こした。
「むにゃ…どうしたんですかさくらちゃん」
その拍子にエーリカが目を覚ましてしまった。彼女は目を擦り擦り、欠伸をひとつ。そして自身の手の感覚に気づき…。
「あら…!? メスト様…!? メスト様は…!?」
慌てるエーリカ。落ち着かせようとするさくらだが、それより先にマーサがエーリカを宥めた。
「メストさんならついさっきトイレに行きましたよ。もう少ししたら戻ってきますから」
「そうなのですか…?」
少し落ち着いた様子のエーリカ。しかし、その際にメストが先程まで寝ていた位置に手を触れてしまった。
「…! メスト様がいなくなったのはついさっきではありませんね…! 先生、本当のことをおっしゃってください!」
冷え始めた布団で即座に見抜いたエーリカはマーサに詰め寄る。丁度良いと、さくらもエーリカ側についた。もしメスト先輩が何かのトラブルに巻き込まれていたら、今度は私が助けなきゃ…!そう考えたのだ。
「…。そう心配なさらず、メストさんならば少しリュウザキ先生のところに向かっただけですから。本当にもう少ししたら戻ってくるはずですよ」
少し口ごもったマーサは、仕方なしに打ち明ける。竜崎の部屋に…?首を捻るさくらとエーリカだが、それ以上はマーサが許さなかった。
「ほら、まだ日が昇るまでは長いですし、もうひと眠りいたしましょう。ね?」
優しくさくら達を押し倒し、布団をかけてあげるマーサ。意外と力強い彼女の手腕に抗うことは出来ず、さくら達は再度布団に包まれた。
「はい、おやすみなさい」
「「おやすみなさい…」」
存外素直に従ったさくら達に安心したのか、マーサは自分の席へと戻っていく。が、当のさくら達…特にエーリカがこのままでいるわけなかった。
(さくらさん…!まだ寝ないでくださいまし)
(えっ…?)
(メスト様の様子が気になりますの。一緒に確かめに行きませんこと?)
コソコソ声のそんな提案に、さくらはコクリと頷く。ということで、彼女達は一芝居打つことにした。
「どうしたんですのさくらちゃん、そんなもじもじして。 え? お花を摘みに? あぁ、部屋の外暗いですものね。私がご案内いたしましょう」
わざとマーサに聞こえるように大きめの声を出すエーリカ。さくらも打ち合わせ通りトイレを我慢する振りをする。結構恥ずかしい…。
だがなんなく部屋から脱出することは出来た。と、そこにいたのは数人の女召使達。彼女達はエーリカ達が出てくるや否や一礼をし、付き添おうとする。
が、エーリカはそれを止めた。そして声を潜め聞いた。
「声を小さく。メスト様はどちらへ?」
「はっ…。先程リュウザキ様のお部屋に向かわれました。お付きの者は必要ないと言われましたので…」
「本当でしたのね…。私達も向かいます、貴方達はここに居なさい。もしマーサ先生から私達の所在を問われたら適当に誤魔化しときなさい。夜食を摂っているとか書庫で本探しとかなんでも構いませんからね!」
「は、はぁ…」
困惑する召使達。さりとて自らの主の命令、彼女達は問い返すことなく承諾した。それを確認すると、エーリカはさくらの手をとった。
「さ、行きましょうさくらちゃん」
「うん…!」
抜き足差し足忍び足。歩く音を立てないよう、衣擦れの音すら起こさないようにさくら達は暗い廊下を進む。
この家の主が1人であるエーリカは当然広い屋敷の間取りを熟知。しかも先程さくら達の寝室決めに関わっていたこともあり、竜崎にあてがわれた部屋を知っている。なので、目的の場所にはあっという間に着いた。
「灯り、ついてますわね…」
「ついてるね…」
竜崎の部屋からは確かに灯りが漏れていた。寝てはいないらしい。とりあえず扉を叩いてみようと近づくさくらだが…。
「お待ちになってさくらちゃん。こちらへ…」
エーリカに案内されたのはその隣の部屋。そして壁のとある一か所へと。
「リュウザキ先生がいらっしゃるゲストルームの様子はここから窺えますの」
…なんかこんなの、ゴスタリア王の寝室横にもあったような…。前例からしてきっとここに泊まった貴族達のお付き兵士用なのだろうが、貴族王族のプライバシーはどうなっているのかとさくらは呆れてしまう。
とはいえ今回ばかりは有難い。取り付けられたのぞき穴からエーリカがまず覗く。と―。
「――!? ……!?」
のぞき穴から飛び退いた彼女は、『驚愕』といった言葉がぴったりの表情を浮かべていた。改めてもう一度穴を覗くエーリカだが、今度は石になったかのように固まった。
さくらが彼女の目の前で手をブンブンと振っても、ぴくりとも動かない。一体何を見たのか、さくらものぞき穴を覗いてみると…。
(えええっ!?)
ベッドの上。なんと竜崎とメストが抱き合っていたのだ。
「…あれ…?」
一瞬驚いたさくらだが、ふと眉を潜める。どこか様子がおかしい。2人は抱き合ってるには抱き合ってるが、男女のそれではない。どういうことかというと…。
(メスト先輩が、竜崎さんの胸に…?)
竜崎の胴にこそ手を回しているものも、メストの顔は彼の胸へぐっと押しつけられていた。そんな彼女の背を竜崎はポンポンと優しく撫で、ニアロンは彼女の頭をよしよしと撫でていた。その様子はまるで、泣いてる子を慰めているかのような…。
(あっ…!)
さくらは気づいてしまった。メストの肩が小刻みに震えているではないか。そして極めつけに、クスンクスンとメストの小さな小さな嗚咽が聞こえてきたのだ。
泣いている…!? あのメストが…普段女の子達の注目の的であり、男装すらも似合う麗人の彼女が…先程までエーリカや自分と気丈に話していた彼女が…!?
何も言葉を紡ぐことが出来ず、ただ覗くだけのさくら。と、竜崎の声が聞こえてきた。
「怖かったよね。もっと早く駆け付けられなくて本当にごめんね…」
自身の行いを強く悔いているような彼の言葉。だがメストはリュウザキの胸に顔を埋めたままフルフルと首を振った。
「いえ…謝らなければならないのは僕の方です…。さくらさんを守り切れず…先生から教わった護身術も活かしきれませんでした…」
「そんなことはないさ。メストは立派にやったよ。縛られた状態から3人も倒したんだから」
―そうだぞ。そういえばあの魔術士、かつての魔王軍の兵士だったようでな。シベルやマーサが容易に抜け出せないほどの罠を作る奴だ、経験の差というものもあるさ―
2人がかりでメストを慰める竜崎達。そこでさくらは自分の考えを改めた。メストはあわや、盗賊達に汚されるところだったのだ。涙するのも仕方の無いことである。
そしてエーリカや自分が近くにいたせいで、彼女は胸中の思いを吐き出せずにいたのだろう。それがわかった今、さくらがとるべき行動は一つだった。
「エーリカちゃん、戻ろう…」
そっとしておいてあげるのが一番良い。そう考えたさくらはエーリカの方を振り向く。すると彼女は口をぱくぱくさせていた。普段のエーリカならあのメストの姿を見て叫び声の一つは挙げそうなものだが…。
「!? 精霊…!?」
いや違う。エーリカは叫ばなかったんではなく、叫べなかったのだ。彼女の口に張り付いているのは妖精姿の中位精霊。驚くさくら達に向け、その精霊は口元に手を当て、もう片方の手で扉を指さした。
もしかしてこの子…!気づいたさくらは改めてのぞき穴を見る。すると、ニアロンがシッシッと手で追い払う仕草をこちらに向けていた。竜崎もまた、横目でこちらを見、小さく首を横に振った。
完全にバレた。ならば長居は無用、さくらはエーリカの手を取って急ぎ帰ろうとする。と、その時だった。
「先生…? 誰かいるんですか…?」
そんなメストの声が聞こえてきた。
(メスト先輩…?)
寝ぼけ眼でその正体を確かめると、どうやらメストが起き上がったらしい。彼女は腕に縋りついていたエーリカを優しく降ろし、出来る限り静かにベッドを降りて行った。
(なんだろ…)
さくらはそのまま目で様子を追う。するとメストは部屋の端、仄かに灯りがついた場所へと。そこには外の兵士達と同じく寝ずの番をしてくれているマーサが座っているのだが…。
(あれ…?)
一言二言何かの会話らしきものが聞こえ、メストはその場を離れて行った。そして静かに部屋の扉を開き、廊下へと出て行った。
(トイレかな…?)
そう考え、再度瞼を落とすさくら。しかし、何分経とうともメストが中々に帰ってこない。トイレはこの部屋から近く、往復にはそう時間は掛からないはずだが…。さくらは眠るに眠れず、身体を起こした。
「むにゃ…どうしたんですかさくらちゃん」
その拍子にエーリカが目を覚ましてしまった。彼女は目を擦り擦り、欠伸をひとつ。そして自身の手の感覚に気づき…。
「あら…!? メスト様…!? メスト様は…!?」
慌てるエーリカ。落ち着かせようとするさくらだが、それより先にマーサがエーリカを宥めた。
「メストさんならついさっきトイレに行きましたよ。もう少ししたら戻ってきますから」
「そうなのですか…?」
少し落ち着いた様子のエーリカ。しかし、その際にメストが先程まで寝ていた位置に手を触れてしまった。
「…! メスト様がいなくなったのはついさっきではありませんね…! 先生、本当のことをおっしゃってください!」
冷え始めた布団で即座に見抜いたエーリカはマーサに詰め寄る。丁度良いと、さくらもエーリカ側についた。もしメスト先輩が何かのトラブルに巻き込まれていたら、今度は私が助けなきゃ…!そう考えたのだ。
「…。そう心配なさらず、メストさんならば少しリュウザキ先生のところに向かっただけですから。本当にもう少ししたら戻ってくるはずですよ」
少し口ごもったマーサは、仕方なしに打ち明ける。竜崎の部屋に…?首を捻るさくらとエーリカだが、それ以上はマーサが許さなかった。
「ほら、まだ日が昇るまでは長いですし、もうひと眠りいたしましょう。ね?」
優しくさくら達を押し倒し、布団をかけてあげるマーサ。意外と力強い彼女の手腕に抗うことは出来ず、さくら達は再度布団に包まれた。
「はい、おやすみなさい」
「「おやすみなさい…」」
存外素直に従ったさくら達に安心したのか、マーサは自分の席へと戻っていく。が、当のさくら達…特にエーリカがこのままでいるわけなかった。
(さくらさん…!まだ寝ないでくださいまし)
(えっ…?)
(メスト様の様子が気になりますの。一緒に確かめに行きませんこと?)
コソコソ声のそんな提案に、さくらはコクリと頷く。ということで、彼女達は一芝居打つことにした。
「どうしたんですのさくらちゃん、そんなもじもじして。 え? お花を摘みに? あぁ、部屋の外暗いですものね。私がご案内いたしましょう」
わざとマーサに聞こえるように大きめの声を出すエーリカ。さくらも打ち合わせ通りトイレを我慢する振りをする。結構恥ずかしい…。
だがなんなく部屋から脱出することは出来た。と、そこにいたのは数人の女召使達。彼女達はエーリカ達が出てくるや否や一礼をし、付き添おうとする。
が、エーリカはそれを止めた。そして声を潜め聞いた。
「声を小さく。メスト様はどちらへ?」
「はっ…。先程リュウザキ様のお部屋に向かわれました。お付きの者は必要ないと言われましたので…」
「本当でしたのね…。私達も向かいます、貴方達はここに居なさい。もしマーサ先生から私達の所在を問われたら適当に誤魔化しときなさい。夜食を摂っているとか書庫で本探しとかなんでも構いませんからね!」
「は、はぁ…」
困惑する召使達。さりとて自らの主の命令、彼女達は問い返すことなく承諾した。それを確認すると、エーリカはさくらの手をとった。
「さ、行きましょうさくらちゃん」
「うん…!」
抜き足差し足忍び足。歩く音を立てないよう、衣擦れの音すら起こさないようにさくら達は暗い廊下を進む。
この家の主が1人であるエーリカは当然広い屋敷の間取りを熟知。しかも先程さくら達の寝室決めに関わっていたこともあり、竜崎にあてがわれた部屋を知っている。なので、目的の場所にはあっという間に着いた。
「灯り、ついてますわね…」
「ついてるね…」
竜崎の部屋からは確かに灯りが漏れていた。寝てはいないらしい。とりあえず扉を叩いてみようと近づくさくらだが…。
「お待ちになってさくらちゃん。こちらへ…」
エーリカに案内されたのはその隣の部屋。そして壁のとある一か所へと。
「リュウザキ先生がいらっしゃるゲストルームの様子はここから窺えますの」
…なんかこんなの、ゴスタリア王の寝室横にもあったような…。前例からしてきっとここに泊まった貴族達のお付き兵士用なのだろうが、貴族王族のプライバシーはどうなっているのかとさくらは呆れてしまう。
とはいえ今回ばかりは有難い。取り付けられたのぞき穴からエーリカがまず覗く。と―。
「――!? ……!?」
のぞき穴から飛び退いた彼女は、『驚愕』といった言葉がぴったりの表情を浮かべていた。改めてもう一度穴を覗くエーリカだが、今度は石になったかのように固まった。
さくらが彼女の目の前で手をブンブンと振っても、ぴくりとも動かない。一体何を見たのか、さくらものぞき穴を覗いてみると…。
(えええっ!?)
ベッドの上。なんと竜崎とメストが抱き合っていたのだ。
「…あれ…?」
一瞬驚いたさくらだが、ふと眉を潜める。どこか様子がおかしい。2人は抱き合ってるには抱き合ってるが、男女のそれではない。どういうことかというと…。
(メスト先輩が、竜崎さんの胸に…?)
竜崎の胴にこそ手を回しているものも、メストの顔は彼の胸へぐっと押しつけられていた。そんな彼女の背を竜崎はポンポンと優しく撫で、ニアロンは彼女の頭をよしよしと撫でていた。その様子はまるで、泣いてる子を慰めているかのような…。
(あっ…!)
さくらは気づいてしまった。メストの肩が小刻みに震えているではないか。そして極めつけに、クスンクスンとメストの小さな小さな嗚咽が聞こえてきたのだ。
泣いている…!? あのメストが…普段女の子達の注目の的であり、男装すらも似合う麗人の彼女が…先程までエーリカや自分と気丈に話していた彼女が…!?
何も言葉を紡ぐことが出来ず、ただ覗くだけのさくら。と、竜崎の声が聞こえてきた。
「怖かったよね。もっと早く駆け付けられなくて本当にごめんね…」
自身の行いを強く悔いているような彼の言葉。だがメストはリュウザキの胸に顔を埋めたままフルフルと首を振った。
「いえ…謝らなければならないのは僕の方です…。さくらさんを守り切れず…先生から教わった護身術も活かしきれませんでした…」
「そんなことはないさ。メストは立派にやったよ。縛られた状態から3人も倒したんだから」
―そうだぞ。そういえばあの魔術士、かつての魔王軍の兵士だったようでな。シベルやマーサが容易に抜け出せないほどの罠を作る奴だ、経験の差というものもあるさ―
2人がかりでメストを慰める竜崎達。そこでさくらは自分の考えを改めた。メストはあわや、盗賊達に汚されるところだったのだ。涙するのも仕方の無いことである。
そしてエーリカや自分が近くにいたせいで、彼女は胸中の思いを吐き出せずにいたのだろう。それがわかった今、さくらがとるべき行動は一つだった。
「エーリカちゃん、戻ろう…」
そっとしておいてあげるのが一番良い。そう考えたさくらはエーリカの方を振り向く。すると彼女は口をぱくぱくさせていた。普段のエーリカならあのメストの姿を見て叫び声の一つは挙げそうなものだが…。
「!? 精霊…!?」
いや違う。エーリカは叫ばなかったんではなく、叫べなかったのだ。彼女の口に張り付いているのは妖精姿の中位精霊。驚くさくら達に向け、その精霊は口元に手を当て、もう片方の手で扉を指さした。
もしかしてこの子…!気づいたさくらは改めてのぞき穴を見る。すると、ニアロンがシッシッと手で追い払う仕草をこちらに向けていた。竜崎もまた、横目でこちらを見、小さく首を横に振った。
完全にバレた。ならば長居は無用、さくらはエーリカの手を取って急ぎ帰ろうとする。と、その時だった。
「先生…? 誰かいるんですか…?」
そんなメストの声が聞こえてきた。
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