72 / 155
第72話 コスタリア領都の日常1
しおりを挟む
今日もいい天気ゴブ~。
さわやかな朝、ゴブリン体操(旧名:ラジオ体操第一)で体をほぐす。
「ゴブッフ!」(今日も1日ばりばり書類を片付けるゴブ)
過去に溜まった書類は全て処理済み、新しく出てくる20枚程度の書類を集計
してまとめるだけの簡単なお仕事だけどな!
そして午前中からおいしいお茶とお菓子で休憩するのだ。
「ゴブフフフ」(これだから貴族はやめられないゴブな~)
鏡の前でぽんこつマリーにお着替えを手伝ってもらいながらニヤけてしまう。
「ミセッティ、あなた少し太ったかしら?」
アイラお嬢様が急に意味不明なことを発言してきた。
「ゴブ~?」(はぁ?そんな訳無いゴブ。まあ成長期ではあるゴブが)
ははんっと鼻で笑ってやった。まあ幼児体形なのは認めますよ?
子供特有の手足が短くお腹がぽっこりしているのはね。
まだまだ子供ですからね?
「いえ・・・先月までスカスカだった私の5歳の時の服がもう入らなさそうじゃないですか・・・それに手足もなんだかぷにぷにしてきていますし」
「お嬢様~、これでも一度ウエストの調整部分で拡げているんですよ~。もうお嬢様のお古ではミセッティ様には合わないかもです~」
ぽんこつマリーが困った顔で首をかしげている。
「ゴ、ゴブ」(これは・・・そう!成長!成長しているんだゴブ!)
「成長ねぇ・・・確かに身長は2、3センチは伸びているかしら?」
「ゴブリンって半年くらいで成体になるんじゃなかったでしたっけ。なんかまだ子供っぽいです~。横には成長してますけど。プフフ~」
ぐぬぬ・・・ぽんこつマリーにまでバカにされているな。
恐らくわたしは人間と交わって産まれたのでヒト因子が強いんだゴブ。
巣穴に金色のアミュレットを付けた人間が居たからな。
すでに死んでたけど。
アミュレットを持ち出そうとしたけどかなり強力な守護魔法が掛かっていて触るだけでヤケドしたんだよな~。
今思えば結構上級な神官様か高位の貴族様だったかも。
まぁ、このわたしを見ればやんごとない血筋が流れているのは分かると思うが。
なんつって。
「このままどんどん横にばっかり成長したらどうなるんですかね~」
ぽんこつマリーがさらにからかってくる。
「ちょっとマリー!ミセッティも女の子なんだからあまりからかってはダメよ」
「ゴブ・・・」(確かに今のままではまずいゴブ・・・)
わたしはいつかのゴブリンマザーを思い出してゾクッとした。
最初に見たときに緑色のでっかい鏡餅かと思ったんだゴブ。
このままではあのゴブリンマザーにまっしぐらなのか・・・
「ゴブ!」(今日から毎朝の体操に加えて走り込みもするゴブ!)
「今日からやせるために走るって言っていますわ」
「ゴブー」(お屋敷を1周してくるゴブ)
「あっ、ミセッティ、少し待ってて用意するわ」
おっ、お嬢様も付き合ってくれるゴブか?
お嬢様は緑色に金のラインが入ったリボンを持ってきてわたしの髪を結び始めた。
「う~ん、髪がまだ短いから後ろでまとめるのは無理ね」
短い髪を無理やり上でまとめたので玉ねぎみたいになっているゴブ。
しかも微妙に右に寄っているし・・・お嬢様、髪結いは下手ですな。
「あら~、かわいい。お嬢様とってもお上手です~。いつもマリーが結っているのをご覧になっているからですね~」
マリーのやつ・・・あからさまなお世辞を言っているな。
「これで誰かに会っても屋敷に迷い込んだ野良ゴブリンに間違われて狩られる心配は無くなりましたね~」
「ゴブ~」(このリボンにそんな意味があるのかゴブ)
「この色の組み合せはコスタリア家の関係者しか着けることを許されないのです。見る人が見れば私の従魔のミセッティだと分かるはずですわ、行ってらっしゃい」
あー、走るのを一緒に付き合ってくれる訳ではないのですね。知っていましたとも。
「ゴブ」(別にいいゴブ、一人で走ってくるゴブ)
深い森を駆け回っているゴブリンですよ?平地を走るなんて楽勝ですよ。
~~~~~~~~~
「ゴブ~」(はひぃ~、疲れたゴブ~)
結論。屋敷の外周を壁ぞいに走ってきたけど敷地がめっちゃ広かったゴブ。
けっこうな速さで走り続けたはずだが30分はかかったぞ。
これを毎日続ければかなりの訓練とダイエットになりそうだ。
途中でおしっこしたくなったので馬小屋の裏でしてきたのは内緒ゴブ。
念のためしっかりと聖魔法で浄化してきたからバレないはず。
子供だから仕方ないゴブ。
遠征の時の訓練と思えば許されるはずだし。
「ゴブッフ~」(さて今日も一日仕事を頑張っておいしいお菓子をもらうゴブ)
~~~~~~~~~
ミセッティが朝の走り込みを始めて1週間後
「奥方様、馬番から報告があり何だか馬小屋の裏に聖域らしきものが出来ており、ダンジョン深くにて入手するような貴重な薬草が生えているとのことです」
「ほほほ、そちらにもありましたか。こちらでも階段下の日陰で目立たないところに急に貴重な薬草が生えているとの報告があったところです。その他にもう1か所水場の近くでも聖域が発生して付近の石が魔石化しているとか」
「ミセッティ様が走り出した時から出来ていますね。場所も走っている外周沿いですしおそらく間違いないかと」
「ほほほ、カタリナ、明日からミセッティちゃんが朝に走っている様子を探っきてちょうだい、気づかれてはいけませんよ」
さわやかな朝、ゴブリン体操(旧名:ラジオ体操第一)で体をほぐす。
「ゴブッフ!」(今日も1日ばりばり書類を片付けるゴブ)
過去に溜まった書類は全て処理済み、新しく出てくる20枚程度の書類を集計
してまとめるだけの簡単なお仕事だけどな!
そして午前中からおいしいお茶とお菓子で休憩するのだ。
「ゴブフフフ」(これだから貴族はやめられないゴブな~)
鏡の前でぽんこつマリーにお着替えを手伝ってもらいながらニヤけてしまう。
「ミセッティ、あなた少し太ったかしら?」
アイラお嬢様が急に意味不明なことを発言してきた。
「ゴブ~?」(はぁ?そんな訳無いゴブ。まあ成長期ではあるゴブが)
ははんっと鼻で笑ってやった。まあ幼児体形なのは認めますよ?
子供特有の手足が短くお腹がぽっこりしているのはね。
まだまだ子供ですからね?
「いえ・・・先月までスカスカだった私の5歳の時の服がもう入らなさそうじゃないですか・・・それに手足もなんだかぷにぷにしてきていますし」
「お嬢様~、これでも一度ウエストの調整部分で拡げているんですよ~。もうお嬢様のお古ではミセッティ様には合わないかもです~」
ぽんこつマリーが困った顔で首をかしげている。
「ゴ、ゴブ」(これは・・・そう!成長!成長しているんだゴブ!)
「成長ねぇ・・・確かに身長は2、3センチは伸びているかしら?」
「ゴブリンって半年くらいで成体になるんじゃなかったでしたっけ。なんかまだ子供っぽいです~。横には成長してますけど。プフフ~」
ぐぬぬ・・・ぽんこつマリーにまでバカにされているな。
恐らくわたしは人間と交わって産まれたのでヒト因子が強いんだゴブ。
巣穴に金色のアミュレットを付けた人間が居たからな。
すでに死んでたけど。
アミュレットを持ち出そうとしたけどかなり強力な守護魔法が掛かっていて触るだけでヤケドしたんだよな~。
今思えば結構上級な神官様か高位の貴族様だったかも。
まぁ、このわたしを見ればやんごとない血筋が流れているのは分かると思うが。
なんつって。
「このままどんどん横にばっかり成長したらどうなるんですかね~」
ぽんこつマリーがさらにからかってくる。
「ちょっとマリー!ミセッティも女の子なんだからあまりからかってはダメよ」
「ゴブ・・・」(確かに今のままではまずいゴブ・・・)
わたしはいつかのゴブリンマザーを思い出してゾクッとした。
最初に見たときに緑色のでっかい鏡餅かと思ったんだゴブ。
このままではあのゴブリンマザーにまっしぐらなのか・・・
「ゴブ!」(今日から毎朝の体操に加えて走り込みもするゴブ!)
「今日からやせるために走るって言っていますわ」
「ゴブー」(お屋敷を1周してくるゴブ)
「あっ、ミセッティ、少し待ってて用意するわ」
おっ、お嬢様も付き合ってくれるゴブか?
お嬢様は緑色に金のラインが入ったリボンを持ってきてわたしの髪を結び始めた。
「う~ん、髪がまだ短いから後ろでまとめるのは無理ね」
短い髪を無理やり上でまとめたので玉ねぎみたいになっているゴブ。
しかも微妙に右に寄っているし・・・お嬢様、髪結いは下手ですな。
「あら~、かわいい。お嬢様とってもお上手です~。いつもマリーが結っているのをご覧になっているからですね~」
マリーのやつ・・・あからさまなお世辞を言っているな。
「これで誰かに会っても屋敷に迷い込んだ野良ゴブリンに間違われて狩られる心配は無くなりましたね~」
「ゴブ~」(このリボンにそんな意味があるのかゴブ)
「この色の組み合せはコスタリア家の関係者しか着けることを許されないのです。見る人が見れば私の従魔のミセッティだと分かるはずですわ、行ってらっしゃい」
あー、走るのを一緒に付き合ってくれる訳ではないのですね。知っていましたとも。
「ゴブ」(別にいいゴブ、一人で走ってくるゴブ)
深い森を駆け回っているゴブリンですよ?平地を走るなんて楽勝ですよ。
~~~~~~~~~
「ゴブ~」(はひぃ~、疲れたゴブ~)
結論。屋敷の外周を壁ぞいに走ってきたけど敷地がめっちゃ広かったゴブ。
けっこうな速さで走り続けたはずだが30分はかかったぞ。
これを毎日続ければかなりの訓練とダイエットになりそうだ。
途中でおしっこしたくなったので馬小屋の裏でしてきたのは内緒ゴブ。
念のためしっかりと聖魔法で浄化してきたからバレないはず。
子供だから仕方ないゴブ。
遠征の時の訓練と思えば許されるはずだし。
「ゴブッフ~」(さて今日も一日仕事を頑張っておいしいお菓子をもらうゴブ)
~~~~~~~~~
ミセッティが朝の走り込みを始めて1週間後
「奥方様、馬番から報告があり何だか馬小屋の裏に聖域らしきものが出来ており、ダンジョン深くにて入手するような貴重な薬草が生えているとのことです」
「ほほほ、そちらにもありましたか。こちらでも階段下の日陰で目立たないところに急に貴重な薬草が生えているとの報告があったところです。その他にもう1か所水場の近くでも聖域が発生して付近の石が魔石化しているとか」
「ミセッティ様が走り出した時から出来ていますね。場所も走っている外周沿いですしおそらく間違いないかと」
「ほほほ、カタリナ、明日からミセッティちゃんが朝に走っている様子を探っきてちょうだい、気づかれてはいけませんよ」
43
あなたにおすすめの小説
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
捨てられた前世【大賢者】の少年、魔物を食べて世界最強に、そして日本へ
月城 友麻
ファンタジー
辺境伯の三男坊として転生した大賢者は、無能を装ったがために暗黒の森へと捨てられてしまう。次々と魔物に襲われる大賢者だったが、魔物を食べて生き残る。
こうして大賢者は魔物の力を次々と獲得しながら強くなり、最後には暗黒の森の王者、暗黒龍に挑み、手下に従えることに成功した。しかし、この暗黒龍、人化すると人懐っこい銀髪の少女になる。そして、ポーチから出したのはなんとiPhone。明かされる世界の真実に大賢者もビックリ。
そして、ある日、生まれ故郷がスタンピードに襲われる。大賢者は自分を捨てた父に引導を渡し、街の英雄として凱旋を果たすが、それは物語の始まりに過ぎなかった。
太陽系最果ての地で壮絶な戦闘を超え、愛する人を救うために目指したのはなんと日本。
テンプレを超えた壮大なファンタジーが今、始まる。
現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~
はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。
病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。
これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。
別作品も掲載してます!よかったら応援してください。
おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
【モブ魂】~ゲームの下っ端ザコキャラに転生したオレ、知識チートで無双したらハーレムできました~なお、妹は激怒している模様
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
よくゲームとかで敵を回復するうざい敵キャラっているだろ?
――――それ、オレなんだわ……。
昔流行ったゲーム『魔剣伝説』の中で、悪事を働く辺境伯の息子……の取り巻きの一人に転生してしまったオレ。
そんなオレには、病に侵された双子の妹がいた。
妹を死なせないために、オレがとった秘策とは――――。
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる