悲報 スライムに転生するつもりがゴブリンに転生しました

ぽこぺん

文字の大きさ
110 / 155

第110話 招かざる客17

しおりを挟む
接待のつもりで出した高級魔物肉料理は教会で禁止されていたようだゴブ
勝手に新興聖女派閥を名乗り、教会とマフィアの癒着そして最後は禁止食ですか
異端審問官の前でこれ以上ないくらいの証拠を出してしまったゴブな・・・

「はぁ・・・うちらは本当は異端審問なんてしなければそれでいいと思っているんだがねぇ、こう目の前にぽんぽんと証拠を並べられるとは隠す気ないじゃろ?」

「いやぁ、あっはっはっは・・・これでも下町に住む皆の生活を少しでも良くしようとした結果でして・・・」

さすがの会計士さんもこれはマズいと思って緊張しているのか歯切れが悪い

お婆さんはバッグからキセルたばこを取り出して火をつけて一服した
なかなか様になっていて見た目は娼館のやり手ババァといったところだ
そしてバッグから紙の束を出してため息をついた

「ふ~ん、まずは新聖女の話題からだね、1つ目、コスタリアの聖女アイラは貧民街を中心に井戸水を無害にしケガ人や病人を治して生活を向上させていると、ふむふむ、しかし従魔を通してしか奇跡を発揮しておらず姿を見たものはいないため本当は存在していない可能性もあり・・・怪しいねぇ」

「ゴブ・・・」(アイラ様の存在が疑われているゴブ・・・)

「2つ目、聖女マリー、貧民街が良くなってから急に出てきた『会えて触れ合える聖女』がキャッチコピー、「聖女マリーの生絞り聖水」なるものを隠れて高額で販売している。未確認だが聖骸布を持っている可能性あり。影響力はほぼ無いが色目を使った布教により教会の品位を損なう行為がこれ以上加速するならば粛清の必要あり」

「ゴブ!」(そいつは確かにけしからんゴブ!)

マリーの奴・・・祝福されし雑巾を使ってまた怪しい小遣い稼ぎをしているな
まったく男爵家の令嬢のくせに金に汚い守銭奴で恥ずかしいゴブ

「3つ目、教会と闇組織の癒着の可能性あり。信じがたいことだが貧民街を支配していた3つの闇組織が併合され教会を頂点とする新たな組織として活動している。最近の急激な発展の裏にはバーゲンハイム公爵家の後ろ盾もあると噂されている。公爵家の愛人と噂されボスとされる人物は非常に慎重で狡猾であり表に出ることは一切無く直接指示を出している証拠は我々すら掴めていない」

「ゴブー」(ボスなんて会ったことが無いから関係ないゴブ)

「4つ目、聖水浴場施設。街に無料で入れる公衆浴場があることも驚きだがその成分は温泉でも聖水に近い効能を示している。持ち帰って効果を確かめたが教会で販売している一般用聖水とほぼ同等だったとのこと。これが無料で手に入ることが広く知られれば教会の威信と利益に多大な影響が出ると思われる」

「ゴブ」(一般開放してる方はまだ薄いんだけどな・・・それは黙っておこうゴブ)

「これらに加えて魔物肉の食用を広めているってところかい?聖女の従魔のゴブリンってのはあんただね。まだまだ調べ切れていない事実がたくさんありそうだけどこれだけ影響のありそうなことをしてれば西方真理教会の本部も黙っていれないねぇ」

回復効果のあるアイラ様人形やニセ精霊銀の作成はまだバレていないようだゴブ

「しかし、コスタリア家にバーゲンハイム公爵家に施設の看板を見ると王家まで関わっちゃいるようだし、すんなりと聖女の引き渡しがされるとは思えないしねぇ」

「セレスティーナ様、まずはこちらから捕らえている密偵の開放をご提案させていただきます、その上で深慮あるご判断をお願いいたします。腐りきっていた貧民街を豊かな町にしていただいた聖女様はまぎれもなく我々の救世主でありますので」

会計士さんが何とか交渉しようとしてくれていますね
ドノバンがすぐに部下に命令して捕らえた人を開放させるようだ

「え~、全員解放しちゃうの~。一人ぐらい死んでたことにして残しとこうよ~」

ダメです。拷問とかしていたらしいからちゃんと回復、復元してから帰してあげよう

「そいつは助かるねぇ、お互い出来の悪い部下を持つと交渉事の進みが不利になって困ったもんさね」

とりあえず捕虜の開放は好印象なようだ、良かったゴブ

「それでも全て帳消しにして知らんぷりって訳にはいかないさね。特に聖女2人の引き渡しには西方真理教会の全勢力をもって臨むことになるさね」

そういうとお婆さんの雰囲気が変わった
今までは魔力や覇気を抑え込んでいたのか息苦しいほどのすごい圧を感じる
ドノバンも最後は武力で何とか出来ると思っていたのか先程まで自信ありそうだったが今は圧に負けて顔面蒼白になっている

「クソ、さっきまでボロ雑巾みたいだったババァが何てプレッシャーだ・・・」

小屋裏や壁内に潜んでいるホーリーラットたちも動揺しているのが分かる
ホーリーラットクィーンでも対処が難しいか・・・すげえなこのボロ雑巾婆さん
日本のアニメやマンガではしわしわ婆さんは間違いなく強キャラだったからな
お金に不自由していなく武力も権力も持っている相手に交渉するにはアレしかない

「ゴブッ」(テト!お婆さんに女神の奇跡を見せると伝えてくれ)

「は~い、ねぇねぇお婆さ~ん、ゴブさんがね~女神の奇跡を見てくれだって」

すっとプレッシャーが鎮まったところで聖魔法[神界]を発動させる

「むぅ、これはレベル6[復活]を越える聖魔法かい?私ら聖女の歴史でも習得したものはいないという女神の奇跡・・・」

ふふふ、全ての転生ボーナススキルポイントをつぎ込んだ歴代の聖女を越えているわたしの聖魔法を体験するがいいゴブ

聖魔法レベル7[神界]通称 女神工房 発動!!

今回は外見など全くいじらなくて良いのじゃないかな
年齢を一気に若返らせる・・・けっこうキツイな、どっと疲労感に襲われる

「おおっこれは聖魔法の光・・・これほどのまばゆさ、中では一体何が?」
「総長の体が光輝いています!それに何だか体が大きくなってきているような」

光がおさまると大人の腰ほどしかなかったお婆さんの身長が倍ぐらいになっている

「ふぅ・・・これが例の女神の奇跡ってやつかねぇ、ずいぶん体が軽くなったねぇ」

着ていたシスター服がぱんぱんムチムチになってヘソ出し、ミニスカートになっていますよ、自作自演で切り裂いた服の裂け目がお腹辺りから胸に移動してしまって深い谷間がチラ見しています
キセルたばこを咥えた眼力の鋭いセクシー武闘派シスターの爆誕ですね

「総長・・・若返ってる・・・?」
「ぶはっ、えっろ!安い娼館にいそうな恰好でオレは好きですよ、ぐふぁっ」

どこの組織にも空気を読めない奴はいるもんだな
武闘派シスターの見えない正拳突きでバカが一人沈みました

「ふ~ん、体のキレも全盛期に近いね、まだ少し慣らしが必要かねぇ」

もしかしてわたしはとんでもない化け物を復活させてしまったのでは
目をそらすと机の上に置いてある手紙がふと目に入った

セレスティーナ様へ
面倒な前置きは省いて用件のみお伝えいたします
我ら『高貴なる者に女神の祝福を』が発足して500年余り、探し求め続けていた永遠の若さと美貌を保つ秘法に最も近そうな施術を発見いたしましたわ。
教会の異端に関わりそうなため最初にお伝えいたします
セレスティーナ様のお立場なら情報封鎖も可能ですからぜひお願いいたします
コスタリアの貧民街にて聖女や聖水浴場の噂がありますが実際に重要なのはそちらではありません
コスタリア家のアイラ嬢の従魔というミセッティというゴブリンが女神の御業をもって若返りと美貌の魔法を行使しています
ただお願いすれば断られる可能性が高いのでコスタリア家やアイラ嬢がいないところで異端審問にかけるなど軽く脅してみるとよいですわ
若く美しくなったセレスティーナ様にお会いできることをお祈りしていますわ
セントラル支部副支部長 アナスタシア

おい・・・何だこの手紙は
色々騒いで圧をかけてきていたが最初からわたしの施術が目的で来ていたな

「あら~、ばれちゃった、てへっ、こんなに簡単にいくとは思ってなかったがの」

「ゴブゥ~」(演技がヘタだと思っていたのに最初から全て計算されていたのか)

それになんだよ『高貴なる者に女神の祝福を』って組織は!
また何かあやしい秘密結社ですか、最近どこかで聞いたような話だゴブ
そして王妃様、一体どれだけの秘密組織と関わっているんですか、今回の2組織だけでなく他にも所属してそうだな!それぞれの組織の利害関係は大丈夫か?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

捨てられた前世【大賢者】の少年、魔物を食べて世界最強に、そして日本へ

月城 友麻
ファンタジー
辺境伯の三男坊として転生した大賢者は、無能を装ったがために暗黒の森へと捨てられてしまう。次々と魔物に襲われる大賢者だったが、魔物を食べて生き残る。 こうして大賢者は魔物の力を次々と獲得しながら強くなり、最後には暗黒の森の王者、暗黒龍に挑み、手下に従えることに成功した。しかし、この暗黒龍、人化すると人懐っこい銀髪の少女になる。そして、ポーチから出したのはなんとiPhone。明かされる世界の真実に大賢者もビックリ。 そして、ある日、生まれ故郷がスタンピードに襲われる。大賢者は自分を捨てた父に引導を渡し、街の英雄として凱旋を果たすが、それは物語の始まりに過ぎなかった。 太陽系最果ての地で壮絶な戦闘を超え、愛する人を救うために目指したのはなんと日本。 テンプレを超えた壮大なファンタジーが今、始まる。

現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~

はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。 病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。 これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。 別作品も掲載してます!よかったら応援してください。 おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

【モブ魂】~ゲームの下っ端ザコキャラに転生したオレ、知識チートで無双したらハーレムできました~なお、妹は激怒している模様

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
よくゲームとかで敵を回復するうざい敵キャラっているだろ? ――――それ、オレなんだわ……。 昔流行ったゲーム『魔剣伝説』の中で、悪事を働く辺境伯の息子……の取り巻きの一人に転生してしまったオレ。 そんなオレには、病に侵された双子の妹がいた。 妹を死なせないために、オレがとった秘策とは――――。

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

処理中です...