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第112話 招かれる客1
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いや~、最近はいろんなことがあって疲れたゴブ
町が発展して有名になると招かれてもいないやっかいな客が集まってくるもんだゴブ
王妃様や公爵家のわがまま娘はともかく、異端審問官までくるとはびっくりだわ
まぁ大ごとにならなくて良かったゴブ
わたしはただのゴブリンだし関係ないけどね
ようやく戻ってきた日常を噛みしめながら毎朝の体操とジョギングで体調を整える
「ゴブッフ~」(何も無いただの日常が結局は一番幸せな時間なんだゴブ~)
いつものようにお花摘みも軽く済ませてお嬢様のもとへ戻ろうとすると裏口の脇に丸っこい毛玉が落ちていた
「ゴブ?」(誰だゴミを捨てていったのは?それとも毛が生えたスライム変種か?)
近寄ってとりあえず軽く蹴ってみた
「うみゃ!いたいにゃ、急になにをするにゃ~」
ん~?最近どこかで聞いたようなネコみたいな喋りだな
灰色に薄汚れてぼさぼさの毛だったからゴミかと思ったわ
「あー!やっと見つけたにゃー、あの時のゴブリンだにゃ、間違いないにゃー!」
「ゴブ」(ゴブリン違いです、知りません、さようなら)
面倒な臭いがしたのでペコリとお辞儀をしてさっさと離れることにしました
「うそつけー!この屋敷にそうそう何匹もゴブリンがいるわけないにゃー!お願い助けてほしいにゃ、もう1週間ろくなものを食べてないのにゃ~」
立ち去ろうとしたわたしに必死にしがみ付いてくる
くっそぅ、素のステータスは負けているのか振りほどけねぇわ、爪立ててきてるし
「ゴブ!ゴブブ!」(イテテ、離せ!爪を引っ込めろ!食い込んでるっての)
こいつ出会った最初は貴族ぶったスカした表情だったのに今は目がギラギラして追い込まれて自殺しそうな借金まみれのおっさんみたいな表情になってやがる
「ゴブー」(公爵家はどうしたんだゴブ、一緒に帰っていったじゃないかゴブー)
「途中の森で『もうあなたは自由よ』って言われて降ろされたんだにゃ~」
あ~・・・役に立たないのがバレて捨てられたんですね
あんだけ公爵家に恥をかかせて処分されなかっただけましだったんじゃないか
「ゴブ」(それは良かったです、森で自由に暮らせばいいゴブ)
「んにゃー!私の三食お昼寝付きの生活を返せにゃー!もう毎日森の中で食べ物を探し回って安心して寝ることも出来ない生活には戻れないのにゃー!」
こいつ・・・完全に飼い猫になってやがる
狩りが得意な森の狩人ケット・シーのくせに1週間ろくに食べていないとか
めんどくさいからカタリナさんやお嬢様のところに連れていくか・・・
わたしの言葉も通じているみたいだし
~~~~~~~~~~
「ゴブゴブ」(という訳で付いてきたゴブ、さっさともう一度森に捨ててくるゴブ)
わたしはさらっと勝手に付いてきたことを説明し拾ってきたわけではないことをしっかりとアピールしてみた
「うにゃ~、この前は命令されて仕方なかったのにゃ、ぜひとも今度はこちらに置いて欲しいのにゃ~昼間は誰の邪魔にならないよう隅っこで丸くなっているにゃ!ご飯2食いただければおやつは我慢するにゃ!夜は見回りのお仕事もするにゃ!」
おい・・・それは猫の生活そのままじゃないか
昼間はご飯を食べたらそのまま昼寝、夜は気ままに狩りを楽しむってのか?
「ゴブ」(お嬢様、こいつふざけてますよ、すぐに森に追い出すゴブ)
「そうですね、分かりました、それでは今日からこちらで世話をしましょう」
「ゴブゴブ・・ゴブ!?」(そうそう、こういう穀潰しはさっさと・・ゴブ!?)
何ですと!?お嬢様はこのただの野良猫を飼うことにしたようだゴブ
こいつは飼い猫になってコスタリア家に寄生生活する気まんまんですよ?
「ふふふ、従魔が2匹になれば私のテイマースキルが順調にレベルアップしていることの証明になりますわ、それに・・・」
アイラお嬢様とカタリナさんが目配せして頷いている
「そうですね、それに公爵家が放逐した従魔を当家で保護した・・・というのもまたよいではありませんか」
「ふふ、カタリナ、このことはあまり大っぴらに触れ回らないでくださいね」
「ええ、もちろん、奥方様を通じてさりげなく噂にしてもらいましょう」
「うふふ」「ふふふ」
お嬢様が悪い顔をしている、着々と上流貴族の悪だくみが上手になってきているな
純朴で優しかったお嬢様はもう卒業してしまったのかゴブ
「ところでケット・シーさんは名前はなんて呼ばれていたのかしら?」
「名前にゃ~、付けてもらっていないにゃ~。おい!とか、早く!とか言われて命令だけされていたにゃ」
昭和初期の嫁扱いか?
いいもの食べさせてもらっていたかも知れないが境遇はいまいちだったのかな
「はぁ、普通は従魔でも名ぐらい付けそうですけどね・・・」
「まぁどうせお嬢様に対抗すべく適当に捕まえてきて無理やり従属させていたのでしょうね、魔物だからといっても少しかわいそうですね」
カタリナさんがケット・シーの方を見て同情している
「にゃ~、私たちは魔物じゃないにゃ~、今でこそ血が薄まって魔物と同じ扱いされてはいるけど元々は狩猟神パミラ様の眷属で聖獣なんだにゃ~」
「あら、そうだったんですね。確かに人語を話すし森の中に集落を作って暮らしているともいうし、魔物というよりはエルフやドワーフたちに近いのかしらね」
「にゃにゃ~、昔は女神の使いとして人間たちと一緒に森を守っていたんだにゃ」
森で上手く狩りが出来なくて泣きついてきたのによく言うよな
昼間働かずに寝てばかりいたからケット・シーの集落は衰退したんだろ
「名前ねぇ、ケット・シーだからケットでいいんじゃないですか~」
「それでは種族名そのままですからせめてケッシーとかの方がよろしいかと」
ぽんこつマリーと真面目なカタリナさんが名付けをし始めたが・・・センス無いな
ここはわたしがビシっと決めてあげるべきですな
「ゴブ」(名前が無かったんだからナナシでいいと思うゴブ)
「ちょっとちょっと、みんなそんなに適当に名前を決めたらだめよ。この子の一生に関わることなんだからもっと真剣にかわいい名前を考えるのですわ」
アイラお嬢様が少し怒りだしてしまったゴブ
名前ねぇ、べつに何でもいいと思うけどな
それにお嬢様は気づいていないかもだがわたしなんて未設定からのミセッティやぞ
「じゃあ、うちで昔飼ってた猫と同じタマでいいんじゃないですか?なつかしいな~後ろ姿を見ると大きなタマタマがぷりぷりしてかわいいから付けてたんです~」
「却下」
すかさずお嬢様がダメ出しをしています
こいつは確かメスだったはず、そもそもタマタマは存在しないのだ
「ゴブ」(分かったゴブ、シンデレラという名前があったゴブ)
「あら、いい響きね、なにか意味があるのかしら?」
「ゴブ!」(確か灰かぶりという意味だったはず、汚れて灰色だからばっちりゴブ)
「却下」
なんだとぅ、世界中で愛されるプリンセスの一角なのに即却下されてしまったぞ
せっかくドヤ顔で決めたっていうのに
「もうみんな本当にちゃんと考えてくださいまし、狩猟神パミラ様の眷属だったというのでしたら少しもじってパミルとかでいいかしら?」
「にゃ~、すごくいいにゃ!パミルでよろしくなのにゃ~」
ちっなんかいい名前を付けてもらっているぞ
わたしなんて未設定と呼ばれてミセッティだぞ、気に入っているけど!
「さすがお嬢様です~、高貴なコスタリア家の従魔にふさわしいいい名前です~どこかのゴブリンと違って、ぷぷ」
こいつ~ぽんこつマリーめ、わたしが未設定だったことをバカにしてるな
お前の名前もマリー・アントワネットのくせに~
・・・名前の件はもう考えるのをやめよう、少しせつなくなるからな
わたしはマリーの肩をぽんぽんと叩いて慰めておいた
「こら~、だから何だってのよ~マリーはアントワネット家に誇りを持っているといっているでしょうが!かわいそうな目で見てくるな~」
「にゃぁ~これでまたご飯と寝るところに困らなくてすみそうだにゃ~」
パミルの奴、もうすでにコスタリア家の一員になったつもりでいやがる
「じゃ、あとは任せたわよ、ミセッティ。先輩として案内はよろしくね」
「ゴブー!」(出たー、決めるだけで後はすべて部下に丸投げゴブー)
町が発展して有名になると招かれてもいないやっかいな客が集まってくるもんだゴブ
王妃様や公爵家のわがまま娘はともかく、異端審問官までくるとはびっくりだわ
まぁ大ごとにならなくて良かったゴブ
わたしはただのゴブリンだし関係ないけどね
ようやく戻ってきた日常を噛みしめながら毎朝の体操とジョギングで体調を整える
「ゴブッフ~」(何も無いただの日常が結局は一番幸せな時間なんだゴブ~)
いつものようにお花摘みも軽く済ませてお嬢様のもとへ戻ろうとすると裏口の脇に丸っこい毛玉が落ちていた
「ゴブ?」(誰だゴミを捨てていったのは?それとも毛が生えたスライム変種か?)
近寄ってとりあえず軽く蹴ってみた
「うみゃ!いたいにゃ、急になにをするにゃ~」
ん~?最近どこかで聞いたようなネコみたいな喋りだな
灰色に薄汚れてぼさぼさの毛だったからゴミかと思ったわ
「あー!やっと見つけたにゃー、あの時のゴブリンだにゃ、間違いないにゃー!」
「ゴブ」(ゴブリン違いです、知りません、さようなら)
面倒な臭いがしたのでペコリとお辞儀をしてさっさと離れることにしました
「うそつけー!この屋敷にそうそう何匹もゴブリンがいるわけないにゃー!お願い助けてほしいにゃ、もう1週間ろくなものを食べてないのにゃ~」
立ち去ろうとしたわたしに必死にしがみ付いてくる
くっそぅ、素のステータスは負けているのか振りほどけねぇわ、爪立ててきてるし
「ゴブ!ゴブブ!」(イテテ、離せ!爪を引っ込めろ!食い込んでるっての)
こいつ出会った最初は貴族ぶったスカした表情だったのに今は目がギラギラして追い込まれて自殺しそうな借金まみれのおっさんみたいな表情になってやがる
「ゴブー」(公爵家はどうしたんだゴブ、一緒に帰っていったじゃないかゴブー)
「途中の森で『もうあなたは自由よ』って言われて降ろされたんだにゃ~」
あ~・・・役に立たないのがバレて捨てられたんですね
あんだけ公爵家に恥をかかせて処分されなかっただけましだったんじゃないか
「ゴブ」(それは良かったです、森で自由に暮らせばいいゴブ)
「んにゃー!私の三食お昼寝付きの生活を返せにゃー!もう毎日森の中で食べ物を探し回って安心して寝ることも出来ない生活には戻れないのにゃー!」
こいつ・・・完全に飼い猫になってやがる
狩りが得意な森の狩人ケット・シーのくせに1週間ろくに食べていないとか
めんどくさいからカタリナさんやお嬢様のところに連れていくか・・・
わたしの言葉も通じているみたいだし
~~~~~~~~~~
「ゴブゴブ」(という訳で付いてきたゴブ、さっさともう一度森に捨ててくるゴブ)
わたしはさらっと勝手に付いてきたことを説明し拾ってきたわけではないことをしっかりとアピールしてみた
「うにゃ~、この前は命令されて仕方なかったのにゃ、ぜひとも今度はこちらに置いて欲しいのにゃ~昼間は誰の邪魔にならないよう隅っこで丸くなっているにゃ!ご飯2食いただければおやつは我慢するにゃ!夜は見回りのお仕事もするにゃ!」
おい・・・それは猫の生活そのままじゃないか
昼間はご飯を食べたらそのまま昼寝、夜は気ままに狩りを楽しむってのか?
「ゴブ」(お嬢様、こいつふざけてますよ、すぐに森に追い出すゴブ)
「そうですね、分かりました、それでは今日からこちらで世話をしましょう」
「ゴブゴブ・・ゴブ!?」(そうそう、こういう穀潰しはさっさと・・ゴブ!?)
何ですと!?お嬢様はこのただの野良猫を飼うことにしたようだゴブ
こいつは飼い猫になってコスタリア家に寄生生活する気まんまんですよ?
「ふふふ、従魔が2匹になれば私のテイマースキルが順調にレベルアップしていることの証明になりますわ、それに・・・」
アイラお嬢様とカタリナさんが目配せして頷いている
「そうですね、それに公爵家が放逐した従魔を当家で保護した・・・というのもまたよいではありませんか」
「ふふ、カタリナ、このことはあまり大っぴらに触れ回らないでくださいね」
「ええ、もちろん、奥方様を通じてさりげなく噂にしてもらいましょう」
「うふふ」「ふふふ」
お嬢様が悪い顔をしている、着々と上流貴族の悪だくみが上手になってきているな
純朴で優しかったお嬢様はもう卒業してしまったのかゴブ
「ところでケット・シーさんは名前はなんて呼ばれていたのかしら?」
「名前にゃ~、付けてもらっていないにゃ~。おい!とか、早く!とか言われて命令だけされていたにゃ」
昭和初期の嫁扱いか?
いいもの食べさせてもらっていたかも知れないが境遇はいまいちだったのかな
「はぁ、普通は従魔でも名ぐらい付けそうですけどね・・・」
「まぁどうせお嬢様に対抗すべく適当に捕まえてきて無理やり従属させていたのでしょうね、魔物だからといっても少しかわいそうですね」
カタリナさんがケット・シーの方を見て同情している
「にゃ~、私たちは魔物じゃないにゃ~、今でこそ血が薄まって魔物と同じ扱いされてはいるけど元々は狩猟神パミラ様の眷属で聖獣なんだにゃ~」
「あら、そうだったんですね。確かに人語を話すし森の中に集落を作って暮らしているともいうし、魔物というよりはエルフやドワーフたちに近いのかしらね」
「にゃにゃ~、昔は女神の使いとして人間たちと一緒に森を守っていたんだにゃ」
森で上手く狩りが出来なくて泣きついてきたのによく言うよな
昼間働かずに寝てばかりいたからケット・シーの集落は衰退したんだろ
「名前ねぇ、ケット・シーだからケットでいいんじゃないですか~」
「それでは種族名そのままですからせめてケッシーとかの方がよろしいかと」
ぽんこつマリーと真面目なカタリナさんが名付けをし始めたが・・・センス無いな
ここはわたしがビシっと決めてあげるべきですな
「ゴブ」(名前が無かったんだからナナシでいいと思うゴブ)
「ちょっとちょっと、みんなそんなに適当に名前を決めたらだめよ。この子の一生に関わることなんだからもっと真剣にかわいい名前を考えるのですわ」
アイラお嬢様が少し怒りだしてしまったゴブ
名前ねぇ、べつに何でもいいと思うけどな
それにお嬢様は気づいていないかもだがわたしなんて未設定からのミセッティやぞ
「じゃあ、うちで昔飼ってた猫と同じタマでいいんじゃないですか?なつかしいな~後ろ姿を見ると大きなタマタマがぷりぷりしてかわいいから付けてたんです~」
「却下」
すかさずお嬢様がダメ出しをしています
こいつは確かメスだったはず、そもそもタマタマは存在しないのだ
「ゴブ」(分かったゴブ、シンデレラという名前があったゴブ)
「あら、いい響きね、なにか意味があるのかしら?」
「ゴブ!」(確か灰かぶりという意味だったはず、汚れて灰色だからばっちりゴブ)
「却下」
なんだとぅ、世界中で愛されるプリンセスの一角なのに即却下されてしまったぞ
せっかくドヤ顔で決めたっていうのに
「もうみんな本当にちゃんと考えてくださいまし、狩猟神パミラ様の眷属だったというのでしたら少しもじってパミルとかでいいかしら?」
「にゃ~、すごくいいにゃ!パミルでよろしくなのにゃ~」
ちっなんかいい名前を付けてもらっているぞ
わたしなんて未設定と呼ばれてミセッティだぞ、気に入っているけど!
「さすがお嬢様です~、高貴なコスタリア家の従魔にふさわしいいい名前です~どこかのゴブリンと違って、ぷぷ」
こいつ~ぽんこつマリーめ、わたしが未設定だったことをバカにしてるな
お前の名前もマリー・アントワネットのくせに~
・・・名前の件はもう考えるのをやめよう、少しせつなくなるからな
わたしはマリーの肩をぽんぽんと叩いて慰めておいた
「こら~、だから何だってのよ~マリーはアントワネット家に誇りを持っているといっているでしょうが!かわいそうな目で見てくるな~」
「にゃぁ~これでまたご飯と寝るところに困らなくてすみそうだにゃ~」
パミルの奴、もうすでにコスタリア家の一員になったつもりでいやがる
「じゃ、あとは任せたわよ、ミセッティ。先輩として案内はよろしくね」
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