悲報 スライムに転生するつもりがゴブリンに転生しました

ぽこぺん

文字の大きさ
26 / 155

第26話 侯爵家7

しおりを挟む
「それではお母様、執務中にお時間いただきありがとうございました。今日のところはこれで失礼いたします」

にこにこと笑顔のお母様にあいさつをして立ち上がる。
お嬢様に続きわたしもペコリとおじぎをして部屋から出ようとした。
扉の前のメイドさんが扉を開けてくれない・・・。

「ゴブ?」(どういうことゴブ?)

振り返ってお母様の方を見ると先ほどと変わらない笑顔のまま座っている。

「ゴブ」(どうすれば帰らしてくれるゴブか?)

「う~ん。自分より格上の貴族様が笑顔で黙っている時は、相手が満足する答えを自分たちで考えてこちらから提案するのを待っている・・ってところかしら」コソコソ

「ゴブ」(相手の欲しい答えをこちらで考えろってことゴブか・・・面倒ゴブな)

「お、お母様、貴重な休憩時間を割いてくださりありがとうございました。執務の終わった午後のお茶の時間にまたお邪魔いたします」

にこにこと笑顔のまま何の返事もない。
どうやら求めているのと違う答えらしい。

「ミセッティ。どうやらお母様は自分にも回復魔法をかけて欲しいのかもですわ。まだ使える魔力はありますの?」コソコソ

「ゴブ」(え~。魔力は問題ないゴブが魔法を使うとやけどして頭も痛くなるゴブ)

お母様がピクリと反応した気がする。

「確かにお母様はどこか体調が悪いとかケガをしたという話は聞いておりませんね」

「ゴブ」(治す必要のないのに回復させることはないゴブ。
     回復魔法は本当に必要とされている人に平等に与えられるべきゴブ)

うん。人として良いことを言った。ゴブリンだけど。

「そうですね、回復魔法は本当に必要とされた方に使われるべきですわね」

お母様がピクピクと反応されて笑顔がさらに深くなった気がした。

「お母様、それでは・・・」

お嬢様が言葉を発しようとしたが、お母様がさえぎって話だした。

「ええ、そうですね。アイラはとても母親思いの良い子ですね。私は必要ないと思いますが、どうしてもというのなら念のため聖魔法で回復するのも良いかもしれませんこれはあなたの従魔がどれだけ役立つのか試験でもありますし、仕方ありません」

「はい、分かりました。わたくしの従魔ミセッティの聖魔法にてお母様の体調を良くして差し上げますわ」

「ゴブ」(さっきの話はどこにいったゴブ)

「し~。静かに。ここは大人しく従ったほうが良いですわ。お母様のメイドたちはすごく恐い人たちなのです。気付いた時にはこうですわ」コソコソ

またお嬢様が首元をスパッスパッと切られるジェスチャーをしてくる。

「ゴブ」(もうすでにちょっとやけどしているし、頭も痛いんだゴブ)

「ミセッティは今日はあまり調子が良くないようなので、また明日にでもお伺い・」

「では今度は寝室で掛けてちょうだいね。行きますわよ」

聞く気ねぇ~。さすが上級貴族ゴブ。
メイドさんたちがさっと寝室の扉を開ける。

そのままお母様はメイドたちにドレスを脱がせて裸になっていく。

一体何歳なんだ?と思うぐらい抜群のプロポーションですな。
一番上のお子様はもうお嫁に行かれているらしいが、そんな年齢とは思えないゴブ。
わたしはメスだから欲情はしないが、そういうのとは別の芸術に近いものがあるゴブ

「ゴブ」(きれいゴブ。どこも悪いところは無さそうゴブ)

「ふふふ、楽しみです。聖魔法で肌の張りや日焼けを治してもらえるなんて」

「ゴブ」(なんか無茶苦茶なことを言い出したゴブ)

「お母様はいろいろ勘違いされておられるようです。でも今さら出来ないとかいうと、コレですわ、コレ。本当に出来ないですの?」コソコソ

「ゴブ~」(う~ん。出来なくはないと思うゴブが・・・)

聖魔法 レベル7 神界 を展開すればキャラメイキングの時のように無理やりこっちの状態をいじれるのは分かっているゴブ。
通称 女神工房
でもかなり疲れるし展開中はわたしもその結界内にいる必要があるから聖魔法に焼かれてやけどが痛いんだゴブ。

「ゴブ」(聖魔法レベル4 結界応用 サーチ)

本当に悪い部分が無いか調べてみるゴブ。念のため。
・・・どこも悪いところは無さそうゴブ。

「ゴブ」(どこも悪くないゴブ)

「お母様、どこにも悪いところが無いそうですわよ」

「まぁ、それは僥倖です。ではあとは見た目を少しだけ整えるだけで良いですわよ」

「ゴブ・・・」(やはり納得してくれないゴブか・・・)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

捨てられた前世【大賢者】の少年、魔物を食べて世界最強に、そして日本へ

月城 友麻
ファンタジー
辺境伯の三男坊として転生した大賢者は、無能を装ったがために暗黒の森へと捨てられてしまう。次々と魔物に襲われる大賢者だったが、魔物を食べて生き残る。 こうして大賢者は魔物の力を次々と獲得しながら強くなり、最後には暗黒の森の王者、暗黒龍に挑み、手下に従えることに成功した。しかし、この暗黒龍、人化すると人懐っこい銀髪の少女になる。そして、ポーチから出したのはなんとiPhone。明かされる世界の真実に大賢者もビックリ。 そして、ある日、生まれ故郷がスタンピードに襲われる。大賢者は自分を捨てた父に引導を渡し、街の英雄として凱旋を果たすが、それは物語の始まりに過ぎなかった。 太陽系最果ての地で壮絶な戦闘を超え、愛する人を救うために目指したのはなんと日本。 テンプレを超えた壮大なファンタジーが今、始まる。

現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~

はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。 病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。 これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。 別作品も掲載してます!よかったら応援してください。 おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

【モブ魂】~ゲームの下っ端ザコキャラに転生したオレ、知識チートで無双したらハーレムできました~なお、妹は激怒している模様

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
よくゲームとかで敵を回復するうざい敵キャラっているだろ? ――――それ、オレなんだわ……。 昔流行ったゲーム『魔剣伝説』の中で、悪事を働く辺境伯の息子……の取り巻きの一人に転生してしまったオレ。 そんなオレには、病に侵された双子の妹がいた。 妹を死なせないために、オレがとった秘策とは――――。

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

処理中です...