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異世界召喚されたった
014、おとうさま。
俺は初めて爆笑を体験し、それと同時にモヤモヤしていたものが吹っ切れた。
「コウタ殿が笑い上戸とは知らなかったぞ」
「俺もこんなに笑ったの生まれて初めて」
そんな話をしていると、後ろの魔方陣がまた光を放ちしばらくするとセミが現れた。
「まだこちらにいたのですか?」
「セミ、コウタ殿にあれを教えるとは!」
「普通に起こしても起きないのは誰ですか?それに寝ていなければ言われることもなかったのですよ」
「むーっ、だがなー」
「タチバナ様こちらに、いまお茶でも用意しましょう」
またプッと吹き出したら、ギロッと見られたので口元を手で覆っておいたが、頬のニヤケ具合で丸分かりだろう。
この世界に来て、表情筋が使われまくっている。
『顔なし』と揶揄されるほどの俺が、表情筋を常に使っているこの環境、なんなのだろう。
転移魔法陣のある部屋を出て、ダイニングに通され、テーブルにつく。
まだブツブツと子供のように呟く校長に、あの校長先生のような威厳さはない。
最初に会った時は、モロ校長先生って思ったが、今でも校長と心の中で呼ぶが、それはあだ名へと格下げな気分だ。
「いい歳した老人がなに子供みたいなことをしてるんですか、タチバナ様にまた笑われたいのですか?」
セミの出で立ちで、違和感のない様子にすっかり忘れていたが、校長を嗜める姿を見ていたら、そうかと思い出した。
「セミさんも様とか敬語とかなしで、俺が偉いわけじゃないし」
「そうですか?……これはこれで楽しくやらせてもらってるが、コウタがそう言うなら、フランクにいこうか」
おっと、なんだ!?執事が豹変的な……。
穏やかで優しかった表情が一変して、ちょっとオラオラ的な雰囲気まで出てきた。
「えっ?」
「お前もふざけすぎじゃい」
アンゼルフが机に立て掛けていた杖でセミさんをこつりと叩く。
「フフフっ、人は見かけによらないので、気を付けてくださいね」
元の穏やかな表情に戻り、芝居だったのかとほっと胸をおろした。
「これが元々の口調ですので。でもそうですね、タチバナ様は堅苦しかったですね、コウタさんとお呼びしても?」
うんうんと首を降りながら、ふと思った。
この二人、夫婦……夫夫……もしかしてセミさんが……それは考えてはいけないやつか……考えるのを止めようっと。
「では、わしもコウタ……うん、お主はコウタじゃ、コウタと呼ぶとしよう!」
気に入ったとばかりにコウタと連呼する姿にあの校長はどこにもいない。
それに、初めて自分の名前をににこやかに楽しそうに連呼されることに、こそばゆさを感じた。
セミの淹れたお茶を飲みながら、色々と聞いてみる。
「ほう、疲れを感じないとな」
「召喚とか、初めての街でしかも異世界を歩いたりとか、初めてのことばっかりやってるのに、全く疲れてないのはおかしいなって」
実際は違うことでの肉体的な疲れの方だが、そこは言えないので、どうにか誤魔化した。
「うむ。……話は替わるがわしの父が聖女だとは聞いたかな?」
「アメリカと日本のハーフだったって、んっ?だった?」
思い出しながら、不思議な感覚になる。
「そう、『だった』であっておる。転生者と聞いた方が早かろう」
「あー、そっち!」
アンは、聖女だった父をおとうと呼んでいた。
おとうは、アメリカ人の母と日本人の父の三番目の子として生まれたが、不倫の末に産まれた子だったため生まれてすぐに両親が離婚し、一人だけ母方に引き取られた。
だがあまり良い環境で育ててもらえず、色々ありついには養護施設預りに。
養子に引き取られたが、そこでも良い時間は過ごせなかった。
それでも、18までは我慢して、高校を卒業したその日に、アルバイトで貯めたお金を持って家出をし、養父母とはそこで縁を切った。
各地を転々としながらの生活も良いものではなかった。
28の時に水難事故に巻き込まれた子供を助けたが、その時に何かの毒か何かにやられ、その夜、熱と痺れに動けないまま、死んでしまった。
次に気が付いたのは、こちらの世界で優しい両親に育てられ、12才まで育った時だった。
それからは、元の世界の知識とこちらの知識と魔法を掛け合わせ、奇跡の大発明家と呼ばれるようになるまで、そう時間はかからなかった。
「そして、30の時に聖女となり、親父と聖地を回り、その後二人は結婚し、ワシを含め五人の子を育てた。でな、この聖地巡礼についてはどう聞いても方法を教えてくれないのでな、ヤキモキしたわい」
「アン、そこは後で」
「そうじゃな。コウタと同じく、父も聖女の間は全く疲れない体を手にいれたと言っておった」
「疲れない体?」
「例えばで言っておったが、険しい山道を親父を背負いながら全速力で走っても、疲れない。どんな長く走っても息一つ乱さずに走り終える体だとな」
「それは、ずっと?」
「いや、聖女の役目を終えたその時、体から何かが抜けるような感覚がして、その時に初めて気を失ったと言っておった」
「初めて気を失った?」
「うむ、そこ辺りはよく分からないんじゃが、なぜかそこだけ嬉しそうに話していたな」
「じゃあ、これは聖女の力?」
「だろうと思うが、なんせ記録を残すことをよしとしないのは、大精霊様だからな。今話したことも文字にしたためようとするとお怒りが飛んで来る」
「大精霊……様は教えてもくれないの?」
「全く。召喚するかと聞いたときもコウタの魂の場所だけ教えて、他は何も言うては下さらないのじゃ」
「ふーん」
一回のエッチで五回もイッても疲れない体。
あいつが上手いのかもしれないが、ここまで快感に弱くはなかったはず。
しかも、相手はイケメンだし、中身もいいが、同性相手なのに、一切の不快感を全く感じないのもおかしい。
それに、まず俺が初めて会った人に好かれることがおかしい。
それが聖女の力だとすると、今のところエロ特化にしか思えないこの力はなんなのだろう。
しばらく色々と話してから、今日はこのくらいでとキリをつけて、風呂に入り、ベッドに横になる。
イジるスマホもないので、大人しく寝てみたら、あっという間に寝ついた。
布団に入って、即寝したのも初めてだ。
「コウタ殿が笑い上戸とは知らなかったぞ」
「俺もこんなに笑ったの生まれて初めて」
そんな話をしていると、後ろの魔方陣がまた光を放ちしばらくするとセミが現れた。
「まだこちらにいたのですか?」
「セミ、コウタ殿にあれを教えるとは!」
「普通に起こしても起きないのは誰ですか?それに寝ていなければ言われることもなかったのですよ」
「むーっ、だがなー」
「タチバナ様こちらに、いまお茶でも用意しましょう」
またプッと吹き出したら、ギロッと見られたので口元を手で覆っておいたが、頬のニヤケ具合で丸分かりだろう。
この世界に来て、表情筋が使われまくっている。
『顔なし』と揶揄されるほどの俺が、表情筋を常に使っているこの環境、なんなのだろう。
転移魔法陣のある部屋を出て、ダイニングに通され、テーブルにつく。
まだブツブツと子供のように呟く校長に、あの校長先生のような威厳さはない。
最初に会った時は、モロ校長先生って思ったが、今でも校長と心の中で呼ぶが、それはあだ名へと格下げな気分だ。
「いい歳した老人がなに子供みたいなことをしてるんですか、タチバナ様にまた笑われたいのですか?」
セミの出で立ちで、違和感のない様子にすっかり忘れていたが、校長を嗜める姿を見ていたら、そうかと思い出した。
「セミさんも様とか敬語とかなしで、俺が偉いわけじゃないし」
「そうですか?……これはこれで楽しくやらせてもらってるが、コウタがそう言うなら、フランクにいこうか」
おっと、なんだ!?執事が豹変的な……。
穏やかで優しかった表情が一変して、ちょっとオラオラ的な雰囲気まで出てきた。
「えっ?」
「お前もふざけすぎじゃい」
アンゼルフが机に立て掛けていた杖でセミさんをこつりと叩く。
「フフフっ、人は見かけによらないので、気を付けてくださいね」
元の穏やかな表情に戻り、芝居だったのかとほっと胸をおろした。
「これが元々の口調ですので。でもそうですね、タチバナ様は堅苦しかったですね、コウタさんとお呼びしても?」
うんうんと首を降りながら、ふと思った。
この二人、夫婦……夫夫……もしかしてセミさんが……それは考えてはいけないやつか……考えるのを止めようっと。
「では、わしもコウタ……うん、お主はコウタじゃ、コウタと呼ぶとしよう!」
気に入ったとばかりにコウタと連呼する姿にあの校長はどこにもいない。
それに、初めて自分の名前をににこやかに楽しそうに連呼されることに、こそばゆさを感じた。
セミの淹れたお茶を飲みながら、色々と聞いてみる。
「ほう、疲れを感じないとな」
「召喚とか、初めての街でしかも異世界を歩いたりとか、初めてのことばっかりやってるのに、全く疲れてないのはおかしいなって」
実際は違うことでの肉体的な疲れの方だが、そこは言えないので、どうにか誤魔化した。
「うむ。……話は替わるがわしの父が聖女だとは聞いたかな?」
「アメリカと日本のハーフだったって、んっ?だった?」
思い出しながら、不思議な感覚になる。
「そう、『だった』であっておる。転生者と聞いた方が早かろう」
「あー、そっち!」
アンは、聖女だった父をおとうと呼んでいた。
おとうは、アメリカ人の母と日本人の父の三番目の子として生まれたが、不倫の末に産まれた子だったため生まれてすぐに両親が離婚し、一人だけ母方に引き取られた。
だがあまり良い環境で育ててもらえず、色々ありついには養護施設預りに。
養子に引き取られたが、そこでも良い時間は過ごせなかった。
それでも、18までは我慢して、高校を卒業したその日に、アルバイトで貯めたお金を持って家出をし、養父母とはそこで縁を切った。
各地を転々としながらの生活も良いものではなかった。
28の時に水難事故に巻き込まれた子供を助けたが、その時に何かの毒か何かにやられ、その夜、熱と痺れに動けないまま、死んでしまった。
次に気が付いたのは、こちらの世界で優しい両親に育てられ、12才まで育った時だった。
それからは、元の世界の知識とこちらの知識と魔法を掛け合わせ、奇跡の大発明家と呼ばれるようになるまで、そう時間はかからなかった。
「そして、30の時に聖女となり、親父と聖地を回り、その後二人は結婚し、ワシを含め五人の子を育てた。でな、この聖地巡礼についてはどう聞いても方法を教えてくれないのでな、ヤキモキしたわい」
「アン、そこは後で」
「そうじゃな。コウタと同じく、父も聖女の間は全く疲れない体を手にいれたと言っておった」
「疲れない体?」
「例えばで言っておったが、険しい山道を親父を背負いながら全速力で走っても、疲れない。どんな長く走っても息一つ乱さずに走り終える体だとな」
「それは、ずっと?」
「いや、聖女の役目を終えたその時、体から何かが抜けるような感覚がして、その時に初めて気を失ったと言っておった」
「初めて気を失った?」
「うむ、そこ辺りはよく分からないんじゃが、なぜかそこだけ嬉しそうに話していたな」
「じゃあ、これは聖女の力?」
「だろうと思うが、なんせ記録を残すことをよしとしないのは、大精霊様だからな。今話したことも文字にしたためようとするとお怒りが飛んで来る」
「大精霊……様は教えてもくれないの?」
「全く。召喚するかと聞いたときもコウタの魂の場所だけ教えて、他は何も言うては下さらないのじゃ」
「ふーん」
一回のエッチで五回もイッても疲れない体。
あいつが上手いのかもしれないが、ここまで快感に弱くはなかったはず。
しかも、相手はイケメンだし、中身もいいが、同性相手なのに、一切の不快感を全く感じないのもおかしい。
それに、まず俺が初めて会った人に好かれることがおかしい。
それが聖女の力だとすると、今のところエロ特化にしか思えないこの力はなんなのだろう。
しばらく色々と話してから、今日はこのくらいでとキリをつけて、風呂に入り、ベッドに横になる。
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