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異世界召喚されたった
026、過去とタレ。
その日の夜は、またリフスナー家に泊まった。
セミはとうちゃんだが、なぜかアンはとうちゃんとかではなく、友だちのような気分で接してしまう。
性格の差なのかもしれないが、そんなのも引っ括めて、この二人といるのは、心地いい。
これが親だったら、もっと違った人生を歩んでいたかもっと思ってしまってから、すぐに否定した。
あの親であの人生を歩んできたから、ここに今いる。
帰ってから、あちらでの第二の人生をやり直すためにも、ここはここで楽しもうと。
そんな決意は、とうちゃんにはバレてしまったようで、本当に私達の子になりますか?などと言われてしまったが、なんとか泣かずに笑って否定しといた。
転生で来たのならいざ知らず、31歳でこんな聖女として召喚されるような奴をこの二人の子にはしちゃいけない。
ごっこだけでいいのだ。
翌日は、街に出て旅で必要になるものの買い出しに向かった。
ジンケットに買ったものを入れていくだけなので、袋を抱えての買い物気分とはちょっと違うが、旅に慣れているリンがおすすめする品々を買い揃える。
ちなみに、場所によっては野宿することもあると、テントなどの夜営セットも買った。
「俺が持ってるのは大きめだが一人用だからな、二人で寝るには小さい」
「だからって、四人用は大きいんじゃないか?」
「狭いよりはいいだろう」
「……二人用って……」
「終始密着している方がいいのか」
「あ、やっぱこれで」
「なんだ、残念」
「どっちだよ、あっそれで……」
などと、色々と買い物して回るが結局のところ、こいつとこうやっているのも楽しい。
「メシってどうすんの?俺、焼くくらいしか出来ない」
一通りの旅用品を買い終わり、大通りの脇にある広場で屋台で買ったものをパクつきながらの休憩。
「俺がやるよ」
「まじで?」
「これでも国所属の軍隊にいたからな、夜営での食事の不味さは死活問題になるからって仕込まれた」
「へぇー、元軍人。んっ、軍人が勇者に?勇者が軍人に?」
「軍隊を辞めて、冒険者登録の時にレンチンしたら勇者と鑑定が出たよ」
「ふーん、なんで辞めたん?」
「俺が強過ぎて、隊が育たない」
「なにそれ?」
「隊に入って二年後に部隊長になったんだが、前衛主義を通してたら、俺ばかり倒してて他のやつらは見学してたことがあってな。それを見て、俺がいたらこいつらを違う意味で殺しかねないと思って除隊したよ」
「へーっ、ちなみにそれは何歳?」
「入隊年齢の15で隊に入って、17で出たな」
「16、17で部隊長って、ヤッカミの的だろ」
「ヤッカミ?」
「おっ、通じないか、えーっと恨み妬み的な?」
「ああ、裏ではあったみたいだな。俺が最初入った隊の部隊長が俺を部隊長に昇進させるのを渋ったのは、年齢もあったがそういうのも全部見越していたんだろ。あの人のお陰で除隊も楽にできたしな」
「ふーん、お前も苦労してんだな」
「何事もなく生きられるものはそういないだろう」
「そっか、それもそうか」
「まあ、そういうことだ。で、部隊長に飯は特に仕込まれたから、まあそこは安心していい」
「優良物件だなお前」
「おいおい、俺は家じゃないぞ」
「人でも使うの!」
「お前の世界は、いろんな意味ですごいな」
「だろっ、まじでカオス……混沌しまくってるし、ヒッキーが巷に溢れるのは仕方がない……」
ヒッキーの説明へと入っていると、あの店のいい匂いが漂ってきた。
「あの店のタレあったら、何杯でも食えるんだが、売ってくれないかなー」
「それは、無理じゃないか?」
「フランチャイズってことは、フランチャイズなんだぜ、タレも一括生産なはずなんだよ、欲しいなー」
どこでも同じ味ということは、工場で一括に近いことをやってるはずなんだと力説しても、リンにはいまいち。
「何を言ってるんだ」
「お兄さん、タレ欲しいの?」
その時、前を歩いていた少年が足を止めてこちらを振り向いた。
「ん?ああ、買えるなら買いたいよ、売ってくれないかな」
「買えるよ」
「えっ?」
にこりと微笑んだ少年は、懐からジンケットを取り出して、中からノートを取り出した。
「えーっと、これこれ。では、問題です」
「なになに?」
「ジンギスカンと言えばどこの名物?」
「北海道だったと思う」
「当たり。次、牛タンはどこの名物?」
「仙台……あっ?」
「当たり!止まらないでね!じゃあ、もんじゃと言えばどーこだ?」
「……東京」
「当たり。うどん県のうどんと言えば何うどん?」
「讃岐……」
「当たり。もうちょい、福岡のラーメンと言えば何味?」
「とんこつ……」
「当たり。最後、ミミガーは何の何?」
「……豚の耳」
「大当たり、本当にこれを一発で答えれる人っているんだ、おぃら初めて見た」
「君、フランチャイズの子かい?」
「うん」
「そういえば、一昨日、売り子でいたね」
リンが覚えていたようだが、俺の記憶には残っていない。
ここ数日の慌ただしさで、売り子とか覚えていられない。
「うん!今日も売ってて、休憩でこっちに来てたんだけど、お兄さんの声が聞こえてさ」
「その問題は、購入したい人に答えさせるものかい?」
「そう、購入したい人にはこの問題を出して、答えれた人には売っていいんだって。ちなみに一発で答えないと失格だってさ」
「意外と厳しいな。なー、リン、これやっちゃいけない系だったんじゃねぇか?」
「答えてしまったのだから、仕方がないだろう。それにタレ欲しかったんだろ」
「そうだけどさー、その問題作った人って」
「フランチャイズのマスターだよ。会わせたいけど、他国に行ってるんだよね」
「ご存命で。まあ、これも何かの縁かもな、まずはタレを買っちまおう」
「店前で売ったら大変だから、持ってくるね。あ、持ってくるのは店長だから、また問題出るよ」
「あの位の難易度なら、多分大丈夫」
じゃあ、ちょっと待っててと走っていく少年を見送りながら、ふと思う。
日本人贔屓甚だしい問題、最初の問題にモンゴルって答えてたら、不正解だったのか、いつか問題を作ったマスターとやらに会ったら聞いてみよう。
店長がやって来て言った問題は、と難易度がちょっと上がった。
「問題は2つある。もんじゃの街にある赤い塔の高さの数字は?」
「そっち?333」
「当たりだ。最後に、ムサシの空の木から赤い塔を引いた数字は?」
「634から333引くと、301」
「……長年店長しているが、これを答えられたのは初めてだ。ところでムサシという……いや、忘れてくれ」
店長さんは、ジンケットから瓶と手紙を取り出して手渡された。
これを持っていれば、どこのフランチャイズでも、購入できるようだ。
まずは、秘伝のタレ、ゲットだぜ!!
セミはとうちゃんだが、なぜかアンはとうちゃんとかではなく、友だちのような気分で接してしまう。
性格の差なのかもしれないが、そんなのも引っ括めて、この二人といるのは、心地いい。
これが親だったら、もっと違った人生を歩んでいたかもっと思ってしまってから、すぐに否定した。
あの親であの人生を歩んできたから、ここに今いる。
帰ってから、あちらでの第二の人生をやり直すためにも、ここはここで楽しもうと。
そんな決意は、とうちゃんにはバレてしまったようで、本当に私達の子になりますか?などと言われてしまったが、なんとか泣かずに笑って否定しといた。
転生で来たのならいざ知らず、31歳でこんな聖女として召喚されるような奴をこの二人の子にはしちゃいけない。
ごっこだけでいいのだ。
翌日は、街に出て旅で必要になるものの買い出しに向かった。
ジンケットに買ったものを入れていくだけなので、袋を抱えての買い物気分とはちょっと違うが、旅に慣れているリンがおすすめする品々を買い揃える。
ちなみに、場所によっては野宿することもあると、テントなどの夜営セットも買った。
「俺が持ってるのは大きめだが一人用だからな、二人で寝るには小さい」
「だからって、四人用は大きいんじゃないか?」
「狭いよりはいいだろう」
「……二人用って……」
「終始密着している方がいいのか」
「あ、やっぱこれで」
「なんだ、残念」
「どっちだよ、あっそれで……」
などと、色々と買い物して回るが結局のところ、こいつとこうやっているのも楽しい。
「メシってどうすんの?俺、焼くくらいしか出来ない」
一通りの旅用品を買い終わり、大通りの脇にある広場で屋台で買ったものをパクつきながらの休憩。
「俺がやるよ」
「まじで?」
「これでも国所属の軍隊にいたからな、夜営での食事の不味さは死活問題になるからって仕込まれた」
「へぇー、元軍人。んっ、軍人が勇者に?勇者が軍人に?」
「軍隊を辞めて、冒険者登録の時にレンチンしたら勇者と鑑定が出たよ」
「ふーん、なんで辞めたん?」
「俺が強過ぎて、隊が育たない」
「なにそれ?」
「隊に入って二年後に部隊長になったんだが、前衛主義を通してたら、俺ばかり倒してて他のやつらは見学してたことがあってな。それを見て、俺がいたらこいつらを違う意味で殺しかねないと思って除隊したよ」
「へーっ、ちなみにそれは何歳?」
「入隊年齢の15で隊に入って、17で出たな」
「16、17で部隊長って、ヤッカミの的だろ」
「ヤッカミ?」
「おっ、通じないか、えーっと恨み妬み的な?」
「ああ、裏ではあったみたいだな。俺が最初入った隊の部隊長が俺を部隊長に昇進させるのを渋ったのは、年齢もあったがそういうのも全部見越していたんだろ。あの人のお陰で除隊も楽にできたしな」
「ふーん、お前も苦労してんだな」
「何事もなく生きられるものはそういないだろう」
「そっか、それもそうか」
「まあ、そういうことだ。で、部隊長に飯は特に仕込まれたから、まあそこは安心していい」
「優良物件だなお前」
「おいおい、俺は家じゃないぞ」
「人でも使うの!」
「お前の世界は、いろんな意味ですごいな」
「だろっ、まじでカオス……混沌しまくってるし、ヒッキーが巷に溢れるのは仕方がない……」
ヒッキーの説明へと入っていると、あの店のいい匂いが漂ってきた。
「あの店のタレあったら、何杯でも食えるんだが、売ってくれないかなー」
「それは、無理じゃないか?」
「フランチャイズってことは、フランチャイズなんだぜ、タレも一括生産なはずなんだよ、欲しいなー」
どこでも同じ味ということは、工場で一括に近いことをやってるはずなんだと力説しても、リンにはいまいち。
「何を言ってるんだ」
「お兄さん、タレ欲しいの?」
その時、前を歩いていた少年が足を止めてこちらを振り向いた。
「ん?ああ、買えるなら買いたいよ、売ってくれないかな」
「買えるよ」
「えっ?」
にこりと微笑んだ少年は、懐からジンケットを取り出して、中からノートを取り出した。
「えーっと、これこれ。では、問題です」
「なになに?」
「ジンギスカンと言えばどこの名物?」
「北海道だったと思う」
「当たり。次、牛タンはどこの名物?」
「仙台……あっ?」
「当たり!止まらないでね!じゃあ、もんじゃと言えばどーこだ?」
「……東京」
「当たり。うどん県のうどんと言えば何うどん?」
「讃岐……」
「当たり。もうちょい、福岡のラーメンと言えば何味?」
「とんこつ……」
「当たり。最後、ミミガーは何の何?」
「……豚の耳」
「大当たり、本当にこれを一発で答えれる人っているんだ、おぃら初めて見た」
「君、フランチャイズの子かい?」
「うん」
「そういえば、一昨日、売り子でいたね」
リンが覚えていたようだが、俺の記憶には残っていない。
ここ数日の慌ただしさで、売り子とか覚えていられない。
「うん!今日も売ってて、休憩でこっちに来てたんだけど、お兄さんの声が聞こえてさ」
「その問題は、購入したい人に答えさせるものかい?」
「そう、購入したい人にはこの問題を出して、答えれた人には売っていいんだって。ちなみに一発で答えないと失格だってさ」
「意外と厳しいな。なー、リン、これやっちゃいけない系だったんじゃねぇか?」
「答えてしまったのだから、仕方がないだろう。それにタレ欲しかったんだろ」
「そうだけどさー、その問題作った人って」
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「あの位の難易度なら、多分大丈夫」
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店長がやって来て言った問題は、と難易度がちょっと上がった。
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「そっち?333」
「当たりだ。最後に、ムサシの空の木から赤い塔を引いた数字は?」
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