48 / 172
のんびり高速移動旅
048、雨宿り 1(初進入)。
翌朝、宿を後にしてしばらく走っていると目の端に影が映り、視線を落とすとイムリンの上にペタが乗っていた。
「うおっ……ペタ?」
「どうした?ああ、帰ってきたのか」
声に気付いたリンがディラを操ってこちらを覗いた。
「……気になるだろうが、もう少し先を急いでいいか?」
「いいけど、どうしたん?」
「しばらくしたら雨が降る」
「こんないい天気なのに?雲一つないのに?」
木々で全体は見渡せないが、見る限りでは雲一つない晴天だ。
「ああ、雲もないがこれは降る、大雨が」
「まじで?大雨?えっ町とか着く?」
「ここから先はしばらく町や村がないが、この先に洞穴があるからそこまで走るぞ」
地図を出し場所の確認をすると、ディラの速度を上げて走るリンに、コウも速度を上げた。
「分からんが分かった」
「あとで教える」
「そうしてくれ」
いつもよりも大分速度を上げて走っていると後ろの方で雷が鳴り出し、洞穴に滑り込むように入ってすぐに滝のような大雨で洞穴の外が見えなくなった。
「うおーっ、滑り込みセーフ」
「間に合ったな、こんなに広いとは助かった……」
洞穴とリンは言っていたが、騎乗のまま難なく入れる入り口を入るとそこは部屋のように広い空間。
「……んっ?止んだ?……えっ?」
大雨の音が途絶えたと思って、入り口を見るとそこに先程まであった入り口が消えていた。
「コウ、すまない」
「えっ?あっ?入り口……」
「この洞穴はダンジョンになってしまったようだ」
「あん?なってしまったっ?」
「この地図の時点では単なる洞穴だったが、何かの影響でダンジョンに変わったんだ」
「んんっ?えーっと、それはよくあること?」
「そういった記述を文献で見たことがある」
「つまり、激レア引き当てた?」
「お前の言葉で言うならそうなる」
「喜ぶやつ?落胆するやつ?」
「それはこの先を見てみないと分からない」
「あっ!これは行かなきゃ出れない系か!」
「そう、入口を閉じられてしまったからには、進むしかない」
とうちゃん、俺、ダンジョンに閉じ込められた。
心でそう呟くとペタが戻ってきているのを思い出して、ラウから降りるとイムリンに腹這いで張り付いているペタ共々抱き上げた。
「……ペタはペタなんだよなー。何かこいつら見ると脱力する」
「ふっ、確かにそうだな。ここはまだ入り口で、危険はないから手紙を読んでしまうか」
リンはジンケットからバケツを二個出し、水魔法で中を満たすとディラとラウの前に置いたり、部屋の壁を触ったりと状況を見極め中のよう。
「あっ、魔法の練習出来る?」
「まだ出来立てのダンジョンだ、刺激するのは更に出れなくなりそうだから止めてくれ」
「むーっ、んっ?出来立て?」
「ああ、定期的に可動するダンジョンに入ったことがあってな、動いた直後と似ているから出来立てなんだろう」
「ここもそれだったりしたりしなくない?」
「んっ?それはどういうことだ?」
「あっ、すまんすまん。えーっとそれと同じじゃないかと聞きたかった」
「……だとすれば、ダンジョンマスターが厄介だな」
「わくわくダンジョン、篭りたいけど、早く先にいかなきゃだしなぁ」
「早く手紙を読んで先に行ってみよう」
「だなっ。あっそういや、ここのダンジョンって明るいやつな」
松明とかを灯してなくても光源もないのに全体を見ることが出来る不思議な明るさ。
「ああ、助かったな。場所によっては松明が必要で片手を塞がれる、慣れてないものには大変なんだ。明かりの為に一人雇ったりするとも聞いたことがある」
「そっか、片手の松明離せないのか」
「置いて消されたり消えたりしたら、それこそ真っ暗だからな」
「うひょーっこぇー、それでアンデット系ならまさにリアルバイオじゃん!こぇーっけど見てみてー」
「ばいお?アンデットのことなら、アンデットダンジョンあるぞ、いつか行ってみるか?」
「バイオは映画な。ってあるんかい!んっ?アンデットってアンデット?」
「ああ、死体とかのことだろう?」
「そこは同じなんね、そっかスライムとかもスライムだからそれは共通か、そういや他のざっくりとした種類分けは?」
他にも魔物の種類を聞いてみたが、大まかな種類分けで、全く知らない魔物はいなかった。
ちなみにあの美味しいゲーヌヤキのトカゲイヌは、ドラゴン科だとびっくりも情報ゲット。
「へぇー、やっぱり少しは魔物も見てみたいな」
異世界に来てから、敵対する魔物にあったのは結局あれだけだから、やっぱり異世界感が足りない。
まあ、ラウイムペタと異世界感たっぷりな魔物は目の前にいるが、もうこいつらは家族同然だからな。
「ここなら嫌でも見れるだろうよ」
「そっか、あっセミの手紙見るか、ペタちょうだい」
ペタに手を差し出すと、腹這いになっていたペタが起き上がり、腹から小さなジンケットを出し、そこから手紙を取り出す。
出した途端にペタよりもでかくなるが、ペタはふらつきもせずにこちらに差し出してる。
「ペタありがとうな、あっ食べるか?」
ペタ用に買っていた木の実類を何個も差し出すとジンケットにポイポイ放り込んでから最後の一個を食べ出した。
「やっぱりリアルリスは見れなかったか、ちょい残念」
「んっ?」
「あとで教える。んで何か書いてっかな」
セミの手紙の封を開けて読み、リンに渡すとリンもさらっと読み返してきた。
「その最後の言葉は何て書いてるんだ?」
「あっ、これはまた今度な」
「んっ?まさか教えたのか!?」
「いやいや、違うって。ほらダンジョン進もうぜ」
「教えたんだろう」
「違う、違う」
初ダンジョンを暢気に言い合いしながら進んでしまう。
最後にセミが日本語で一言添えていた。
『リンスラン様の幼き日のことは覚えてますよ。わざわざ日本語で書くから驚きましたよ。字は合ってますか?』
セミは日本語習得済みだったのだ、しかも趣味で。
さすがです、セミ様!
「うおっ……ペタ?」
「どうした?ああ、帰ってきたのか」
声に気付いたリンがディラを操ってこちらを覗いた。
「……気になるだろうが、もう少し先を急いでいいか?」
「いいけど、どうしたん?」
「しばらくしたら雨が降る」
「こんないい天気なのに?雲一つないのに?」
木々で全体は見渡せないが、見る限りでは雲一つない晴天だ。
「ああ、雲もないがこれは降る、大雨が」
「まじで?大雨?えっ町とか着く?」
「ここから先はしばらく町や村がないが、この先に洞穴があるからそこまで走るぞ」
地図を出し場所の確認をすると、ディラの速度を上げて走るリンに、コウも速度を上げた。
「分からんが分かった」
「あとで教える」
「そうしてくれ」
いつもよりも大分速度を上げて走っていると後ろの方で雷が鳴り出し、洞穴に滑り込むように入ってすぐに滝のような大雨で洞穴の外が見えなくなった。
「うおーっ、滑り込みセーフ」
「間に合ったな、こんなに広いとは助かった……」
洞穴とリンは言っていたが、騎乗のまま難なく入れる入り口を入るとそこは部屋のように広い空間。
「……んっ?止んだ?……えっ?」
大雨の音が途絶えたと思って、入り口を見るとそこに先程まであった入り口が消えていた。
「コウ、すまない」
「えっ?あっ?入り口……」
「この洞穴はダンジョンになってしまったようだ」
「あん?なってしまったっ?」
「この地図の時点では単なる洞穴だったが、何かの影響でダンジョンに変わったんだ」
「んんっ?えーっと、それはよくあること?」
「そういった記述を文献で見たことがある」
「つまり、激レア引き当てた?」
「お前の言葉で言うならそうなる」
「喜ぶやつ?落胆するやつ?」
「それはこの先を見てみないと分からない」
「あっ!これは行かなきゃ出れない系か!」
「そう、入口を閉じられてしまったからには、進むしかない」
とうちゃん、俺、ダンジョンに閉じ込められた。
心でそう呟くとペタが戻ってきているのを思い出して、ラウから降りるとイムリンに腹這いで張り付いているペタ共々抱き上げた。
「……ペタはペタなんだよなー。何かこいつら見ると脱力する」
「ふっ、確かにそうだな。ここはまだ入り口で、危険はないから手紙を読んでしまうか」
リンはジンケットからバケツを二個出し、水魔法で中を満たすとディラとラウの前に置いたり、部屋の壁を触ったりと状況を見極め中のよう。
「あっ、魔法の練習出来る?」
「まだ出来立てのダンジョンだ、刺激するのは更に出れなくなりそうだから止めてくれ」
「むーっ、んっ?出来立て?」
「ああ、定期的に可動するダンジョンに入ったことがあってな、動いた直後と似ているから出来立てなんだろう」
「ここもそれだったりしたりしなくない?」
「んっ?それはどういうことだ?」
「あっ、すまんすまん。えーっとそれと同じじゃないかと聞きたかった」
「……だとすれば、ダンジョンマスターが厄介だな」
「わくわくダンジョン、篭りたいけど、早く先にいかなきゃだしなぁ」
「早く手紙を読んで先に行ってみよう」
「だなっ。あっそういや、ここのダンジョンって明るいやつな」
松明とかを灯してなくても光源もないのに全体を見ることが出来る不思議な明るさ。
「ああ、助かったな。場所によっては松明が必要で片手を塞がれる、慣れてないものには大変なんだ。明かりの為に一人雇ったりするとも聞いたことがある」
「そっか、片手の松明離せないのか」
「置いて消されたり消えたりしたら、それこそ真っ暗だからな」
「うひょーっこぇー、それでアンデット系ならまさにリアルバイオじゃん!こぇーっけど見てみてー」
「ばいお?アンデットのことなら、アンデットダンジョンあるぞ、いつか行ってみるか?」
「バイオは映画な。ってあるんかい!んっ?アンデットってアンデット?」
「ああ、死体とかのことだろう?」
「そこは同じなんね、そっかスライムとかもスライムだからそれは共通か、そういや他のざっくりとした種類分けは?」
他にも魔物の種類を聞いてみたが、大まかな種類分けで、全く知らない魔物はいなかった。
ちなみにあの美味しいゲーヌヤキのトカゲイヌは、ドラゴン科だとびっくりも情報ゲット。
「へぇー、やっぱり少しは魔物も見てみたいな」
異世界に来てから、敵対する魔物にあったのは結局あれだけだから、やっぱり異世界感が足りない。
まあ、ラウイムペタと異世界感たっぷりな魔物は目の前にいるが、もうこいつらは家族同然だからな。
「ここなら嫌でも見れるだろうよ」
「そっか、あっセミの手紙見るか、ペタちょうだい」
ペタに手を差し出すと、腹這いになっていたペタが起き上がり、腹から小さなジンケットを出し、そこから手紙を取り出す。
出した途端にペタよりもでかくなるが、ペタはふらつきもせずにこちらに差し出してる。
「ペタありがとうな、あっ食べるか?」
ペタ用に買っていた木の実類を何個も差し出すとジンケットにポイポイ放り込んでから最後の一個を食べ出した。
「やっぱりリアルリスは見れなかったか、ちょい残念」
「んっ?」
「あとで教える。んで何か書いてっかな」
セミの手紙の封を開けて読み、リンに渡すとリンもさらっと読み返してきた。
「その最後の言葉は何て書いてるんだ?」
「あっ、これはまた今度な」
「んっ?まさか教えたのか!?」
「いやいや、違うって。ほらダンジョン進もうぜ」
「教えたんだろう」
「違う、違う」
初ダンジョンを暢気に言い合いしながら進んでしまう。
最後にセミが日本語で一言添えていた。
『リンスラン様の幼き日のことは覚えてますよ。わざわざ日本語で書くから驚きましたよ。字は合ってますか?』
セミは日本語習得済みだったのだ、しかも趣味で。
さすがです、セミ様!
あなたにおすすめの小説
拝啓、目が覚めたらBLゲームの主人公だった件
碧月 晶
BL
さっきまでコンビニに向かっていたはずだったのに、何故か目が覚めたら病院にいた『俺』。
状況が分からず戸惑う『俺』は窓に映った自分の顔を見て驚いた。
「これ…俺、なのか?」
何故ならそこには、恐ろしく整った顔立ちの男が映っていたのだから。
《これは、現代魔法社会系BLゲームの主人公『石留 椿【いしどめ つばき】(16)』に転生しちゃった元平凡男子(享年18)が攻略対象たちと出会い、様々なイベントを経て『運命の相手』を見つけるまでの物語である──。》
────────────
~お知らせ~
※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
※第22話を少し修正しました。
※第24話を少し修正しました。
※第25話を少し修正しました。
※第26話を少し修正しました。
※第31話を少し修正しました。
※第32話を少し修正しました。
※第33話を少し修正しました。
────────────
※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜
春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、
癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!?
トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。
彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!?
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて――
運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない!
恋愛感情もまだわからない!
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。
個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!?
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする
愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ!
月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新)
基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!
不思議の森の小さな家
エウラ
BL
ユーリは理由も分からず、一五年前、五歳の時に異世界に転移した。世間からは『聖域』と呼ばれるこの深い森に住んでいたハイエルフの青年エルリオに保護されて、魔法や錬金術を教わりながら暮らしていたが、ある理由で現在は一人暮らし。
森から出たことがないユーリはちょっと寂しいと思いながらものんびり過ごしていたが、ある日、行き倒れの冒険者を拾ってしまう。
彼はアイオンと名乗り、しばらくユーリの家に同居することになるのだが……。
R15。ハッピーエンド。
いつものように思いつきです。短編予定ですがたぶん不定期更新です。
Sランク宮廷魔術師、理不尽な理由でクビになったので田舎でスローライフ(農家)始めました
仁科異邦
ファンタジー
ざっくり言うと:
追放されても全然落ち込まない最強おじさんが、田舎で好き勝手やってたら村の柱になっていく話。
細かく言うと:
王立魔術師団の筆頭として十年間働いてきたSランク魔術師・ガイウス・ノア(32歳)は、次期国王を占う神託の儀式を執り行ったところ、まさかの自分の名前が出てしまう。
逆賊扱いで王都を追放されるが、本人はむしろホッとしていた。十年間、雑務と徹夜続きで好きなことを何もできなかったからだ。
財布の金貨を握りしめ、地図でいちばん何もなさそうな村——辺境の果てのエーデル村——を選んで移住を決意。幽霊が出ると噂の空き家を格安で借り、畑を耕し、ポーションを作り、夜は酒場でエールを一杯飲む。
夢のスローライフがついに始まった。
村人たちに正体を怪しまれつつも、
「俺はただの農家です」と言い張る日々が続く——。
過労で倒れかけの騎士団長を「カツ丼」で救ったら、なぜか溺愛され始めました。
水凪しおん
BL
王都の下町で、亡き両親が残した小さな食堂をたった一人で切り盛りする青年、ルカ。
孤独な日々の中で料理だけを生きがいにする彼の店に、ある冷たい雨の夜、全身を濡らし極限まで疲弊した若き騎士団長、レオンハルトが倒れ込むようにやってきた。
固形物さえ受け付けないほど疲労困憊の彼を救うため、ルカが工夫を凝らして生み出したのは、異世界の食材を組み合わせた黄金色の絶品料理「カツ丼」だった。
その圧倒的な美味しさと温もりに心身ともに救われたレオンハルトは、ルカの料理と彼自身に深く魅了され、足繁く店に通うようになる。
カツ丼の噂はまたたく間に王都の騎士たちや人々の間に広がり、食堂は大繁盛。
しかし、その人気を妬む大商会の悪意ある圧力がルカを襲う。
愛する人の居場所を守るため、レオンハルトは権力を振るって不正を暴き、ルカもまた自らの足で立つために「ルカ商会」を設立する決意を固める。
美味しいご飯が傷ついた心を癒やし、やがて二人の絆を「永遠の伴侶」へと変えていく。
胃袋から始まり、下町の小さな食堂から王都の食を支える大商会へと成り上がる、心温まる異世界お料理&溺愛ファンタジー!
その首輪は、弟の牙でしか外せない。
ゆずまめ鯉
BL
養子ゆえに、王位継承権を持たないオメガで長男のレイン(24)は、国家騎士団として秘密裏に働き、ただ義弟たちを守るためだけに生きてきた。
第一継承権を持つアルファで次男のリオール(19)は、そんな兄に「ごく潰し」と陰口を叩く連中を許せなかった。自分を犠牲にしてまで守る価値はないと思っていた。なにかと怪我の多い国家騎士団を辞めさせたかった。
初めて訪れた発情期のとき。約束をすっぽかされたリオールが不審に思い、兄の部屋へ行くと、国家騎士団の同僚──グウェンソード(28)に押し倒されるところを目撃して激高する。
「今すぐ部屋から出ろ!」
独占欲をあらわにしたリオールは、グウェンソードを部屋から追い出し、兄であるレインを欲望のままに抱いた。
翌朝、差し出されたのは特注の首輪──外せるのはリオールのみ。
「俺以外に触らせるな」
そう囁かれたレインは、何年も首輪と弟の執着に縛られ続けてきた。
弟には婚約者がいるのに、こんな関係を続けてもいいのか。
本当にこのままでもいいのか。
ひたすら執着して独占したがる弟と、罪悪感に苛まれる兄。
その首輪は、いつか弟の牙で血に染まるのか──。
どうにかしてレインを落としたいリオールと、弟との関係に悩むレインのオメガバースです。
リオール・グランケット(19)×レイン・グランケット(24)
※この作品は2015年頃に本文を書き、2017年頃にオメガバースに改稿、さらに2026年に手直しした作品になります。読みにくいかもしれません。ご了承ください。
三人称ですが攻めだったり受けだったり視点がよくかわります。攻め視点多めです。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。