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のんびり高速移動旅
118、卵の管理 13(無)
えーっと、……まーそんなんを18の高校卒業までやってたのな。
日本って18の高校卒業までは義務教育ってのがあってな、そこまでは親の脛を噛らなきゃいけなくて。
一応、16から働けるけど、世間体とかで却下されたはず……多分。
家出とかも考えたことあるけど、前に話しただろ、おじさんの話、あの言葉で生きることは止めたくなくて、高校卒業までは我慢した。
時間になれば飯が出てくるし、トイレも風呂もちゃんとある、衣食住のある生きていける環境は、活用しなきゃってな。
んで、卒園式の日に内定した会社に直行よ。
もちろん、寮付き、寮付きで実家から結構離れた場所でって何とか探して受かったときには、安堵よマジ安堵。
残念ながら、そこは数年で潰れたけど。
まー、新しい仕事も割りとすぐに見付かって、そこも数年で潰れて、その後がこの前まで働いてたとこ。
んで、ある時、仕事で実家の前を通ったことあって、家はそのままだけど、表札代わってて、しかも知らない人がいるのが見えた。
だから、俺の親はおりませんってやつになったのな。
一応、探偵とか色々使えば探せるかも知れないけど、探すわけないじゃん。
まあ、そんなんで、卵ってそんな親には来ないじゃん、子供が欲しい親の元に来て、しかも成長する為には愛情が必要とか、スッゲーじゃん。
「そんなんで、あんなん言ってしまったのよ」
一気に話して、チャンチャンっと締めくくり、お茶を飲んだら、いつの間にか追加されてて、温度も丁度良かった。
「そうか……コウ、ラスタ司令、アフラ副官の顔を見たか?早くもおじいちゃんの顔をしてたよ。……コウ、今回のキューピッドありがとう。俺も礼を言わせてくれ」
「なんでお前が言うんだよ」
「隊長は俺の恩人だ。隊長がいなかったら、俺はまともな人生を歩んでいなかっただろう。その大恩人が、ああも幸せそうな顔をしていたんだ。礼を言うしかないだろ。それにコウがいなかったら、あの二人を説得するのに何年もかかっていたよ」
確かにちょっと話しただけで、二人とも頑固者なのは見てとれたが、俺がいなくてもどうにかなっていたと思う。
「信じてないな。……俺が除隊する時にお二人を説得を諦めて、冒険者登録したと言っても?」
「凄いのか?」
「軍は、国の管轄だが、冒険者は冒険者ギルドの管轄だ」
「へぇー」
こんな時に階級某があるとこと、日本の差が出てきてしまう。
凄さがさっぱり分からない。
俺が分かってないことに、リンは一瞬目線を斜めに上げた。
「なら……俺が除隊手続きを無許可でやり、軍を逃げ出したと言えば分かるか?」
「あー、そっちの方が分かるかも、お前が無許可?えっ?まじか、大丈夫だったん?」
「その後、すぐに勇者だと分かったから助かったが、あのままなら、最悪の場合、投獄もあったな」
「あー、良かったな、勇者で」
このリンそんな行動するほどの頑固者の二人が、俺の言葉で、という実感が沸いた。
「ああ、まさに首の皮一枚といったところだった」
その時、脳裏に思い浮かんだのは、丸眼鏡が主人公の某魔法学校を彷徨う、皮一枚だけ繋がった幽霊の彼の映像。
「あー、お疲れ」
なぜか、労りの言葉が出た。
翌朝、アフラスタとの別れの挨拶にコウは辞退して、俺一人で向かった。
「コウタは恥ずかしがっているのか?」
全員出てこられても困るので、ミッツハリーに司令達と卵の番をしてもらい、二人だけ。
「ですかね。早く次、行くぞって言ってました」
「……コウタは、親の愛情を知らないのだな」
「そうですね」
「……お前から愛情の受け止め方が分からないのかもしれないな」
「そうかもしれません。でも、コウは愛情を知っています。だから、俺はコウをこのまま愛し続けるだけです」
そう言うと、隊長は少し目を見開いてから、笑んだ。
「潔い。ああ、確かに彼は知っている。愛溢れる男だ。……貴方方の幸多き未来を大精霊と共に見守ります」
一度目をつぶってから、神父に戻り、祈りを捧げた。
「……ありがとうございます。では、失礼します……そうだ、コウが産まれたら教えてくれと」
「ああ、必ず教える。……リンスラン、友人としての言葉と受け取ってくれるか?」
コクンと頷くと、隊長は真剣な目で告げた。
「コウタを逃がすなよ、お前にはコウタしかいない」
今度はこちらが目を見開き、笑んだ。
「はい……ああ、俺もそう思う」
元隊長と元部下としてではなく、友人としてアフラスタと別れることが出来た瞬間だった。
その夜、眠るコウを見ながら、一連の出来事を思い出す。
コウの告白に、何かを言い返すことは出来ない。
大変だったな、辛かっただろう、ひどい親だ、言葉を出せと言われたら、色んな言葉が出てくるが、どれも当てはまらない。
コウの過去を受け止める、流すでもなく、受け止める。
そして、コウの横に居続ける。
コウには、色々なものを貰ってばかりだ。
返す、ではなく、一緒に、そう一緒に。
幸せにする、ではなく、一緒に。
そんな未来を叶えるため、リンは想いを込めてコウに口付けを一つ頭に落とし、眠りについた。
日本って18の高校卒業までは義務教育ってのがあってな、そこまでは親の脛を噛らなきゃいけなくて。
一応、16から働けるけど、世間体とかで却下されたはず……多分。
家出とかも考えたことあるけど、前に話しただろ、おじさんの話、あの言葉で生きることは止めたくなくて、高校卒業までは我慢した。
時間になれば飯が出てくるし、トイレも風呂もちゃんとある、衣食住のある生きていける環境は、活用しなきゃってな。
んで、卒園式の日に内定した会社に直行よ。
もちろん、寮付き、寮付きで実家から結構離れた場所でって何とか探して受かったときには、安堵よマジ安堵。
残念ながら、そこは数年で潰れたけど。
まー、新しい仕事も割りとすぐに見付かって、そこも数年で潰れて、その後がこの前まで働いてたとこ。
んで、ある時、仕事で実家の前を通ったことあって、家はそのままだけど、表札代わってて、しかも知らない人がいるのが見えた。
だから、俺の親はおりませんってやつになったのな。
一応、探偵とか色々使えば探せるかも知れないけど、探すわけないじゃん。
まあ、そんなんで、卵ってそんな親には来ないじゃん、子供が欲しい親の元に来て、しかも成長する為には愛情が必要とか、スッゲーじゃん。
「そんなんで、あんなん言ってしまったのよ」
一気に話して、チャンチャンっと締めくくり、お茶を飲んだら、いつの間にか追加されてて、温度も丁度良かった。
「そうか……コウ、ラスタ司令、アフラ副官の顔を見たか?早くもおじいちゃんの顔をしてたよ。……コウ、今回のキューピッドありがとう。俺も礼を言わせてくれ」
「なんでお前が言うんだよ」
「隊長は俺の恩人だ。隊長がいなかったら、俺はまともな人生を歩んでいなかっただろう。その大恩人が、ああも幸せそうな顔をしていたんだ。礼を言うしかないだろ。それにコウがいなかったら、あの二人を説得するのに何年もかかっていたよ」
確かにちょっと話しただけで、二人とも頑固者なのは見てとれたが、俺がいなくてもどうにかなっていたと思う。
「信じてないな。……俺が除隊する時にお二人を説得を諦めて、冒険者登録したと言っても?」
「凄いのか?」
「軍は、国の管轄だが、冒険者は冒険者ギルドの管轄だ」
「へぇー」
こんな時に階級某があるとこと、日本の差が出てきてしまう。
凄さがさっぱり分からない。
俺が分かってないことに、リンは一瞬目線を斜めに上げた。
「なら……俺が除隊手続きを無許可でやり、軍を逃げ出したと言えば分かるか?」
「あー、そっちの方が分かるかも、お前が無許可?えっ?まじか、大丈夫だったん?」
「その後、すぐに勇者だと分かったから助かったが、あのままなら、最悪の場合、投獄もあったな」
「あー、良かったな、勇者で」
このリンそんな行動するほどの頑固者の二人が、俺の言葉で、という実感が沸いた。
「ああ、まさに首の皮一枚といったところだった」
その時、脳裏に思い浮かんだのは、丸眼鏡が主人公の某魔法学校を彷徨う、皮一枚だけ繋がった幽霊の彼の映像。
「あー、お疲れ」
なぜか、労りの言葉が出た。
翌朝、アフラスタとの別れの挨拶にコウは辞退して、俺一人で向かった。
「コウタは恥ずかしがっているのか?」
全員出てこられても困るので、ミッツハリーに司令達と卵の番をしてもらい、二人だけ。
「ですかね。早く次、行くぞって言ってました」
「……コウタは、親の愛情を知らないのだな」
「そうですね」
「……お前から愛情の受け止め方が分からないのかもしれないな」
「そうかもしれません。でも、コウは愛情を知っています。だから、俺はコウをこのまま愛し続けるだけです」
そう言うと、隊長は少し目を見開いてから、笑んだ。
「潔い。ああ、確かに彼は知っている。愛溢れる男だ。……貴方方の幸多き未来を大精霊と共に見守ります」
一度目をつぶってから、神父に戻り、祈りを捧げた。
「……ありがとうございます。では、失礼します……そうだ、コウが産まれたら教えてくれと」
「ああ、必ず教える。……リンスラン、友人としての言葉と受け取ってくれるか?」
コクンと頷くと、隊長は真剣な目で告げた。
「コウタを逃がすなよ、お前にはコウタしかいない」
今度はこちらが目を見開き、笑んだ。
「はい……ああ、俺もそう思う」
元隊長と元部下としてではなく、友人としてアフラスタと別れることが出来た瞬間だった。
その夜、眠るコウを見ながら、一連の出来事を思い出す。
コウの告白に、何かを言い返すことは出来ない。
大変だったな、辛かっただろう、ひどい親だ、言葉を出せと言われたら、色んな言葉が出てくるが、どれも当てはまらない。
コウの過去を受け止める、流すでもなく、受け止める。
そして、コウの横に居続ける。
コウには、色々なものを貰ってばかりだ。
返す、ではなく、一緒に、そう一緒に。
幸せにする、ではなく、一緒に。
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