俺は異世界召喚された『セイジョ』として。

田子タコ

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のんびり高速移動旅

120、口内洗浄して平和を語る 2

食べていると、リンが手紙を渡してきた。
「俺なりに解釈してペレパレス宛に今回のことを書いてみたんだ、見てみてくれないか?」
「おっ、そうなん、どれどれ……」
今回の事の顛末を、当り障りなく書かれた手紙だ。
「これ……でもいいと思うが、もっと書いてもいいぞ」
「ペレパレスに必要なのは、コウの世界の妊娠に関わる情報だからな、そこを押さえておけばいいと思ってな」
「あー、そっか……そうだな。なら、これでいいんじゃねぇの。パーセントとかで具体的な数字とか出せれば、もっといいけど、そんなのはスマホの辞典にはないからな」
辞典に妊娠確率とポチポチしてみても出てこない。
ググれたら一発なんだろうが、そこは電波がないので、さっぱり。
「出ないか、まぁそもそもあっちには人間以外の他種族がいないから、参考にはならねーか」
「パーセントとは?」
「おっ、ねーのか。んっ?……じゃあさ、例えば……ケーキを半分したら、その半分って、半分以外の言葉ってある?」
「半分?……なら、5割だな」
「割って……ちょっと待って、調べるから…………あー、歩合かー。へぇー、歩合ってそーいうことか、知ってっけど使わねえからな。えーっとパーセントはだな、5割が50%ってことだ。一つの物を100にして表すのがパーセント。一つの物を10で表す歩合とは表し方が違う割合だ」
スマホで歩合と調べると簡単に検索された。
辞書は文字を引くと出るが、言葉を重ねると出ないようだ。
「なるほど。ではケーキの四等分の一欠片は二割五分、パーセントだと25パーセントということになるんだな」
「相変わらず呑み込みが早過ぎ。んっ?……じゃあ、テスト……学校とかの試験って10点満点表記?」
「基本的にはそうだ。だが、学問塾などの学問に特化した学校では、その問題数が満点になる。30や50などの切りのいい数字になっているよ」
「へぇー、ってことは基本一問一点か。リン、その学問塾に行ってた?」
「……親が勝手に申し込んで。軍に入る前の二年程通っていたが、15になった時に辞めて、入隊した」
「なんで、15?」
「入隊条件が15からなんだ」
「へぇー、まーガキに入隊されても困るだろうしな」
日本の自衛隊は何歳なのだろう、と思って、一つ思い出した。
「そうそう、日本にも軍団みたいなのあんだけど、軍って言っちゃダメなんだってさ……『自』国を防『衛』する『隊』で自衛隊」
地面に拾った棒で書き書きと書いて説明する。
「んで、他の国と争っちゃいけない決まりがあって、だーれも実戦経験ないの」
「凄いな。実戦経験のない軍か、魔物がいないのなら、あるのかもな。本当に平和な場所なんだな」
「ところがどっこい。他の国は戦争してる。紛争、内乱、色々と。他の国の戦争に行くことはあっても、撃っちゃダメで戦っちゃダメ、補給や救護なんかの裏方しかダメ」
「それは……凄い決まりだな。んっ?そちらは撃つのは何を打つんだ?魔法はないのだろ?」
「銃ってこっちにない?」
「ああ、銃か。鉛玉を火薬で撃つあれか。魔力を使わずに殺傷することが出来ると練習はしたが、練習だけだったな」
「地球は魔法みたいな飛び道具はないから、専ら戦争とかは銃。でも、日本だけ攻撃されても撃っちゃダメ」
「なぜ?」
「昔、日本が他の国と戦争して負けて、その時に勝ったアメリカが色々取り決めたらしい。けど、何かあったら自国を守れないからって、軍じゃなくて自衛隊なんだとか」
「それじゃあ、日本を他の国が攻めてきたらどうするんだ?実戦経験のない自衛隊に勝ち目はないだろ」
「ないない。けど、もし日本に何かあったら、アメリカが日本を拠点に戦争出来ちゃうから、他の国が手を出さない」
「ますます分からないな」
「うーんと、……」
地球は丸い天体であることや、アメリカを左側にした世界地図と次に日本を中心にした世界地図を適当に書いて、各々の位置などを説明。
飛竜はいないが、空を飛ぶ飛行機があることなども一緒に説明。

「んで、日本が攻められたら、アメリカが日本に拠点を置くことが出来る法律があって。このドデカイ太平洋越えてじゃなく、日本に拠点を置ければ、もうどの国でも、容易に攻めることが出来る。だから他の国は日本に攻撃出来ないという訳」
「なるほど、だがそれは……」
「まー、色々思うことあるけど、それが現実。俺も何か漫画か何かで知ったんだけど。それを後ろ楯と考えて、日本はアメリカに防衛費渡してんだろうなーと自分なりに結論付けたけど、本当のは知らんよ」
「それは、平和なのか?」
「平和よ、平和。世界一平和な国と言われてるよ」
「皮肉なのか?」
「さぁ?」
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