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のんびり高速移動旅
108、卵の管理 3(巣)
隊長宅から出て、街中を探索しながら、そもそもの話、卵はどこから来るのかをリンに聞いた。
卵はその日に来る伴侶の数だけ、教会内の巣の中に現れる。
誰が置いたとかではなく、現れる。
昔、とある研究者がどのような現れ方をするのかと、夜通し見張っていた。
神父が朝出勤し、挨拶するのに目を離した一瞬で現れた。
人数を増やして見張ったが、誰もどんな風に現れたのかをどうしても見ることは出来なかった。
分かったことは、神父が正殿に入らないと出てこないこと、現れる瞬間を誰も見れないということだけ。
そもそもこっちの教会は、巣の管理を担っていて、地球の宗教的な意味合いとはちょっと違う位置にいるようだ。
そもそも精霊があちらこちらにいるから、祈りたいのなら場所なんて、どこでもいい。
どの精霊も大精霊キュリアンリサエルに通じてるから、例えそれが風呂の中だとしても祈りたいなら、祈れる。
まあ、中には『どこでも』を嫌がって、教会に祈りに来るやつもいるが、あるのは巣なので、結局のところ神父に救済を求めに来てる。
だから巣を清潔に保つこと、卵を親に引き合わせることが、教会の役割。
そして朝に現れた卵は、どれがどの伴侶の手に渡るか決まっている。
リンが、昔とある伴侶に聞いた話によると。
巣に近付くと、自分達の卵が輝いているかのように見えたと。
そして、それ以外は拒否されているかのような、不思議な感覚があり、確実に自分達の卵が分かったらしい。
そして、巣から卵を出せるのは神父とその卵の親だけ。
ちなみに神父にも、卵の親が誰か分かるようになっているが、それはどんな状態かは知らないから、今度隊長に聞いてみようとも言っていた。
例え、親の親族であっても、卵がある巣と卵は触れない。
一度、親に渡った卵は、親が許可すると触れて、許可のおりない者は、弾かれるように触れない。
そして、卵のない巣は触れるので、神父以外もお掃除可能。
「へぇー、じゃあ明日見に行こう!」
「渡すところ?」
「いや、現れるところ」
「それは、隊長に了承を得ないといけないな。あとで行って聞いてみよう」
「石貰ってたじゃん、手紙出せば?ペタ帰ってきたんだし」
帰り際、リンは隊長の魔力を込めた石を貰っていた。
基本的には、そっちが正しいらしく、クエントの時のペタの行動は正しくなかった。
ダンジョン内の石には、クエントの魔力がたっぷり入っていたから、それで良しになったのではないかと読んでいる。
「普通は軽々と手紙は出さない。それに頼み事を手紙で済ますことも滅多にしない、まして、この距離では失礼だ」
リンにメールやSNSの話をしたことあって、目の前にいるのに画面上で会話してたりする奴らがいると話したら、言葉が話せない訳でもないのにと、微妙な顔をしていた。
「おっ、そっか……俺、あんま活用してなかったけど……毒されてんな」
「それを毒と思えるなら、大丈夫だろ」
携帯から始まった個人回線は、利便性としてはいいものだが、色々と希薄にしているのも事実。
「じゃ、隊長に会いに行って頼むとするか」
クルリと方向転換して、教会に行き、また手水して中に入ると、隊長は片付け中だった。
軽く事情を話すとあっさりと承諾された。
「……ああ、構わない……リンスランは時計を持っているか?」
「はい、持っています」
「なら、大丈夫だな、朝の八刻半に来てくれるかい。九刻には教会を開けるから、その前に支度を終わらせたい」
「八刻半ですね、分かりました」
さっきも思ったが、余所行きとは違う、第三の顔をしてるリンがオモロイ。
「んっ?あれ?片付けって、その卵は?」
巣の中には、卵が三個残っていた。
「これ?……これは、親が受取りに来ていない卵よ」
「でかっ!卵ってこんなデカイの?」
巣の中には、大きさで言えば、多分30センチはありそうな、ダチョウ系のデカイ卵が鎮座していた。
「……いいえ、これは産まれる寸前の卵の大きさよ。本来の卵は掌程の大きさなの」
「ということは、昨日、今日現れた卵ではないんですね」
「ああ、この卵なんて私がここに来たときからある、何故来ないのか……」
リンの問いに、寂しそうな悲しそうな顔で応え、三個の卵を見つめる隊長。
「前に、卵に伴侶間の愛情を注がないと育たないと聞いたのですが」
注ぐとはどういうことなのだろうか、聞きたいが今は止めておこう。
おー、空気読んでる読んでる、俺レベルアーップ、チャララッラッラッララー。
卵はその日に来る伴侶の数だけ、教会内の巣の中に現れる。
誰が置いたとかではなく、現れる。
昔、とある研究者がどのような現れ方をするのかと、夜通し見張っていた。
神父が朝出勤し、挨拶するのに目を離した一瞬で現れた。
人数を増やして見張ったが、誰もどんな風に現れたのかをどうしても見ることは出来なかった。
分かったことは、神父が正殿に入らないと出てこないこと、現れる瞬間を誰も見れないということだけ。
そもそもこっちの教会は、巣の管理を担っていて、地球の宗教的な意味合いとはちょっと違う位置にいるようだ。
そもそも精霊があちらこちらにいるから、祈りたいのなら場所なんて、どこでもいい。
どの精霊も大精霊キュリアンリサエルに通じてるから、例えそれが風呂の中だとしても祈りたいなら、祈れる。
まあ、中には『どこでも』を嫌がって、教会に祈りに来るやつもいるが、あるのは巣なので、結局のところ神父に救済を求めに来てる。
だから巣を清潔に保つこと、卵を親に引き合わせることが、教会の役割。
そして朝に現れた卵は、どれがどの伴侶の手に渡るか決まっている。
リンが、昔とある伴侶に聞いた話によると。
巣に近付くと、自分達の卵が輝いているかのように見えたと。
そして、それ以外は拒否されているかのような、不思議な感覚があり、確実に自分達の卵が分かったらしい。
そして、巣から卵を出せるのは神父とその卵の親だけ。
ちなみに神父にも、卵の親が誰か分かるようになっているが、それはどんな状態かは知らないから、今度隊長に聞いてみようとも言っていた。
例え、親の親族であっても、卵がある巣と卵は触れない。
一度、親に渡った卵は、親が許可すると触れて、許可のおりない者は、弾かれるように触れない。
そして、卵のない巣は触れるので、神父以外もお掃除可能。
「へぇー、じゃあ明日見に行こう!」
「渡すところ?」
「いや、現れるところ」
「それは、隊長に了承を得ないといけないな。あとで行って聞いてみよう」
「石貰ってたじゃん、手紙出せば?ペタ帰ってきたんだし」
帰り際、リンは隊長の魔力を込めた石を貰っていた。
基本的には、そっちが正しいらしく、クエントの時のペタの行動は正しくなかった。
ダンジョン内の石には、クエントの魔力がたっぷり入っていたから、それで良しになったのではないかと読んでいる。
「普通は軽々と手紙は出さない。それに頼み事を手紙で済ますことも滅多にしない、まして、この距離では失礼だ」
リンにメールやSNSの話をしたことあって、目の前にいるのに画面上で会話してたりする奴らがいると話したら、言葉が話せない訳でもないのにと、微妙な顔をしていた。
「おっ、そっか……俺、あんま活用してなかったけど……毒されてんな」
「それを毒と思えるなら、大丈夫だろ」
携帯から始まった個人回線は、利便性としてはいいものだが、色々と希薄にしているのも事実。
「じゃ、隊長に会いに行って頼むとするか」
クルリと方向転換して、教会に行き、また手水して中に入ると、隊長は片付け中だった。
軽く事情を話すとあっさりと承諾された。
「……ああ、構わない……リンスランは時計を持っているか?」
「はい、持っています」
「なら、大丈夫だな、朝の八刻半に来てくれるかい。九刻には教会を開けるから、その前に支度を終わらせたい」
「八刻半ですね、分かりました」
さっきも思ったが、余所行きとは違う、第三の顔をしてるリンがオモロイ。
「んっ?あれ?片付けって、その卵は?」
巣の中には、卵が三個残っていた。
「これ?……これは、親が受取りに来ていない卵よ」
「でかっ!卵ってこんなデカイの?」
巣の中には、大きさで言えば、多分30センチはありそうな、ダチョウ系のデカイ卵が鎮座していた。
「……いいえ、これは産まれる寸前の卵の大きさよ。本来の卵は掌程の大きさなの」
「ということは、昨日、今日現れた卵ではないんですね」
「ああ、この卵なんて私がここに来たときからある、何故来ないのか……」
リンの問いに、寂しそうな悲しそうな顔で応え、三個の卵を見つめる隊長。
「前に、卵に伴侶間の愛情を注がないと育たないと聞いたのですが」
注ぐとはどういうことなのだろうか、聞きたいが今は止めておこう。
おー、空気読んでる読んでる、俺レベルアーップ、チャララッラッラッララー。
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