【R18】真紅の薔薇城―不死者の支配する世界で聖女と呼ばれ―

雪月華

文字の大きさ
36 / 73

情熱 ※

しおりを挟む
 
 
 アロイスは私を天蓋ベッドの上に寝かせると靴を脱ぎ、膝をベッドについて乗り上げた。

 テーブルに置かれた魔道ランプの灯りが、薄紅色の天鵞絨のカーテン越しに私たちを照らしている。
 彼は、私の繻子のドレスの前をはだけると、白麻の下着シュミーズの上から、双丘の形を確かめるように触れた。
 そしてドレスの下につけていたコルセットの紐を、素早く解いていく。
 胸の合い間に顔を埋め、深く息を吸うアロイスを見て、モカル草の湯浴みをして置いてよかった、と思った。

「すごく、良い香りがする」

 アロイスも、もどかし気に上着を脱いで放り投げた。続いて腰のベルトを緩めた拍子に金具同士が当たりカチャ、と音を立てる。
 私が手を伸ばして、首元の幅広のタイクラバットをするっと解くと、アロイスは笑みを浮かべた。
 急くようにシャツとズボンを脱ぎ捨てる。
 私は彼の裸の胸に顔を寄せ、小さな尖りを舐めて吸った。

「ああ、ソフィ……! 噛んで血を吸って」

「どうして?」

「気持ちいいから」

 私の歯は人間のもので、アロイスのように鋭い牙はないのに。
 さらに促され、私は敏感な尖りを強く噛んだ。口の中に、彼の血の味が広がっていく。
 アロイスは小さくうめき、身体を仰け反らした。傷はすぐに癒えて跡形もなくなる。

 彼の手が私の内腿に滑り、下着シュミーズが捲れ上がった。ショーツの上から長い指が、花弁の閉じたくぼみをなぞっている。そこはすでにたっぷりと濡れそぼって白麻の薄い布が張りつき、花弁の形が布越しに見えてしまうのでは、と恥じた。

「ぁっ……」

 両膝を開かれ、その間にアロイスが身体を入れて密着する。彼自身の興奮を表す固いものが、私の下腹部に当たった。彼の背中に手を回し、そのしなやかな筋肉のついた滑らかな肌に手を這わせると、密に生えた長い銀の睫毛が瞬いた。
 柔らかな唇が私の唇に重ねられる。私はサラサラと流れる銀髪に、そっと指を入れ優しく梳いた。それからうなじに手をやり、さらにアロイスを引き寄せて深く口づける。
 彼は私の下着シュミーズをはぎ取るように脱がせ、裸の肌と肌を擦りつけた。胸のふくらみの先端が、アロイスの身体に押しつけられ、擦られた刺激で硬くしこり始める。
 ふいに、彼の昂ぶりをショーツ越しに感じた。薄い布越しに、固くて逞しい彼のものが閉じた花弁の合い間に擦りつけられる。

 彼の長い指が私の双丘を掴み、その頂を指先が捕らえた。指の腹でツンとした尖りを押しつぶし、舐った。
 ジーンとした熱が徐々に身体の芯に溜まって、疼き出していた。
 アロイスはその唇を首筋から鎖骨、胸へと軽く食みなが移動させて行き、赤く色づいた小さなしこりに到達すると、ちゅ、と音を立てて吸った。もう片方も指で摘まむように挟んで引っ張られる。
 下腹部の強い疼きが、耐えがたく感じるまで執拗に弄られ続けた。

「ん、ぁっ、ぁぁ……っ」

 たまらなくなって思わず喉を仰け反らせ、我慢していた声が漏れる。自分でも、どこからそんな甘ったるい声が出るのだろう、と恥ずかしくなるような喘ぎ声。

 アロイスは下着ショーツの紐をするっと解くと、蜜に塗れた薄布を取り去った。秘所を覆う布の部分にとろりとした透明な蜜液が糸を引き、天鵞絨のカーテン越しの灯りに光った。
 羞恥に思わず顔が熱くなる。

「僕のものを、一度味わっただけなのに、こんなにも花蜜を零して。身体の……具合はどう? 初めての痛みは、大丈夫? 僕は女じゃないから、君の辛さは分からない」

 花弁の閉じた秘裂を指で優しく撫でながら、耳元で囁く。

「……ええ。少し、違和感はあったけど。その、痛みというより、異物感が――」

「異物感? どんな?」

「だから、アロイスが、ずっとなかに居るみたいな」

 言いかけてから、アロイスのくすりと笑う顔を見て、わざとそんなことを言わされたと気づく。

「アロイス」

 抗議しようとしたら、いきなり濡れそぼった花弁を掻き分けるようにして、彼のなめらかな昂ぶりの先端を蜜口に挿入された。

「……っ!」

 先端の傘の開いたもっとも太い部分を、まだ不慣れで狭い蜜口を押し広げるように咥えさせられ、焦らすように入口で止まった。そうして、浅い所を掻き回すように抜き差しして、私の胎内の奥深い疼きを煽った。
 蜜がどっと溢れ出し、くち、くちゅといやらしく音を立てた。

 私は彼の身体に腕と足を絡みつかせ、腰を浮かせてアロイスに押し付けた。自ら固くて太い長大なものに貫かれ、奥深くまで到達させる。最奥まで到達すると、コツンと奥に当たり、思わずきゅっとなかを締めつけてしまった。

「ぅっ、ぁぁっ!」

 今度はアロイスが身を震わせた。何かを堪えるように、眉を寄せ歯を食いしばった。

「君のむせ返るような香りに、くらくらする。血と花蜜と甘露、それから懐かしいモカル草だ」

 アロイスは私のなかをすべて満たして征服した。私を完全に彼のものにしたのに、彼を半狂乱にするのは私の方なのだ。
 彼は自らを深々と差し入れている花芯の上の、敏感な秘粒を撫でた。びくり、と私が身体を動かすと、彼の手は私の手を掴み、その秘粒に引き寄せた。

「愛しい人、快楽を自分のものにして。ほらここ、君のいいところを触ってごらん」

 そうしてから、私の身体の奥深く、蜜壺に浸した彼自身をゆっくりと動かし始めた。一定のリズムで奥を突き入れられ、触れている秘粒が擦れて快楽が波のように打ち寄せた。
 彼の腰がしなやかに打ちつける度に、ずん、と奥に快感が走る。アロイスの深く長い突きに、だんだん我を忘れて夢中になっていた。気づけばすすり泣きながらアロイスの名前を呼び、悲鳴のような嬌声をあげていた。

「ぁぁ、アロイスっ」

「ソフィ……!」

 身体の奥で動いているアロイスを感じ、愛しさが込み上げて来る。
 こうしていると、私たちは二人で完全になるのだ、という気がした。
 太古から伝わる原始的なリズムに身をゆだね、アロイスの力強い腰の動きに、まるで溺れる者のように必死にしがみつく。
 私のなかでひと際固く質量を増した彼のものが、ぐっと奥に押し付けられる。花蜜に塗れた蜜道がきゅうと切なく締め付けた。

「ああ、僕の先端に、こりこりとした君の胎の入り口が当たっている……ここに、射精されたいんだね」

 なかを隙間なく一杯にしている肉杭が、脈を打ち、ドクドクと胎内を満たすように射精した。
 私はアロイスの身体の下で大きく身体を開き、彼のものを奥深くに受け入れ、精を与えられている。
 蜜壁が収縮を繰り返して彼自身に絡みつき、ねだるようにうねって彼の精を搾り、奥へと吸い込んでいく。

 幸せだった。吸血の時に与えられていた、仮初めの多幸感とは全く種類が違うもの。

「嬉しい……」

「……可愛いソフィ」

 快楽の海に溺れ息も絶え絶えに涙を流す私を見降ろす、アロイス。鋭い牙が柔らかな肌に突き刺さった。血を吸われると、痛みは一瞬。すぐに目もくらむような悦楽に呑み込まれる。

 アロイスも、深く身体を沈めた。
 彼もまた、私と同じようにこの海に溺れそうなのだと分かった。
 
しおりを挟む
感想 14

あなたにおすすめの小説

喪女なのに狼さんたちに溺愛されています

和泉
恋愛
もふもふの狼がイケメンなんて反則です! 聖女召喚の儀で異世界に呼ばれたのはOL・大学生・高校生の3人。 ズボンを履いていた大学生のヒナは男だと勘違いされ、説明もないまま城を追い出された。 森で怪我をした子供の狼と出会ったヒナは狼族の国へ。私は喪女なのに狼族の王太子、No.1ホストのような武官、真面目な文官が近づいてくるのはなぜ? ヒナとつがいになりたい狼達の恋愛の行方は?聖女の力で国同士の争いは無くすことができるのか。

婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜

紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。 連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】

Lynx🐈‍⬛
恋愛
 ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。  それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。  14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。 皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。 この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。 ※Hシーンは終盤しかありません。 ※この話は4部作で予定しています。 【私が欲しいのはこの皇子】 【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】 【放浪の花嫁】 本編は99話迄です。 番外編1話アリ。 ※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました

iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処理中です...