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六悦とケレス

第5輪「消えた君」

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東の研究所から流れる警報。

地下通路を使い、ノクロスは一郎と采をつれて急ぎ確認に向かう。

すると、通路内で男性のアナウンスが流れ始める

プロトン「ハイハーイ、アナウンス失礼しますよー!ただいま異常事態発生につき、通路走行中の御三方にお知らせです!」

ノクロス「ふん!プロトンの奴か、この状況でヘラヘラしおって!気に食わん」

今にもショーが行われるのかと思わせるような陽気な口調。

プロトン「先程、東の研究所より出動用シャッターのセンサーに反応を確認しましたー!誰かが脱走してしまったようなので、これから言う場所に向かってください!」

一郎&釆「脱走?」

プロトンの指示のもと、東の研究所ではなく、近くのシャッターから外へと出る3人。そこには楸とフォネシスの姿があった

フォネシス「ノクロス!!」

ノクロス「フォネシス!おぬしが間に合っていながら何をしておる!さっさと連れ帰ってこんか!!」

フォネシス「それが…っ!」

楸「来るなっっ!!!!!」

楸以外「!?」

狼狽えるフォネシスをノクロスが怒鳴りつけると、明らかに様子のおかしい楸がいた。

一郎「何が起きたって言うんだ、遠藤!」

釆「どうして外に出たりなんて!危ないよ!」

2人は心配になって必死に呼びかける

ノクロス「フォネシス、これ以上の長居はワシたちが」

フォネシス「そうッスよね、今もギリギリっスもん。でも、楸が……ん?なんスカ?何か視線を感じる気が??」

弱体化の影響があるため、自身の心配をし始めるフォネシスとノクロス。フォネシスは何かの気配を感じ始めた。

楸「僕は、僕はみたんだよ!!光に飲まれて悦さんが!!!!!悦さんが!!!
こんな!よく分からないものに頼るくらいなら!!殺されるなら!!

その前に壊してやる!!!」

楸の体を闇のような黒いオーラがつつみはじめた。

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