灼炎の転生魔女〜いじめられて自殺した私、異世界で炎の魔女の娘に転生しましたが、今度こそ強く生き抜きます!〜

銀鏡。

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七章 ガロウの雷鳴

774.静かなる対峙

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 焚き火の煙が風に揺れる中、指揮官はゆっくりと腰に手を当て、私たち三人を見つめた。

「話せる場所を用意してある。・・・ついて来い」
彼の背後に広がる鎮圧部隊の兵士たちが、一斉に整列しながら道を開ける。

 私と母、リゼは言葉少なに従った。
周囲の視線が刺すように痛い。だが、目の前の男はどこか冷静で、無駄な殺気はない。

通されたのは、街道沿いの古びた建物の中。床には埃が積もり、窓の割れたガラスから薄い光が差し込むだけだった。

 指揮官は重い木の椅子に腰を下ろし、私たちにも座るよう促す。

「まずは聞こう。お前たちは、何を望んでいる?」
母がゆっくりと口を開く。

「ペドラの街を守りたい、それだけよ。私たちは、何の謀反も起こしていない。彼らは、この国の民として普通に暮らしているわ」

指揮官の眉がわずかに動く。
「だが、奴らはみな武装している。武器を持つ市民が多い。これはどう説明する?」

 それには、リゼが答えた。

「魔物や盗賊の類いから、身を守るためよ。先日は大きな地震もあったし、普段より街の自衛力は下がっているから。決して、国家に反乱を起こして抵抗するためではないわ」

「言葉だけなら誰でも言える」と、指揮官は冷ややかに言い放つ。
実際、リゼの言ったことは半分嘘だ。

地震の影響もあって、街の自衛力が下がっているのは事実だが、国家への反乱・・・というか革命の準備は間違いなくしている。

「ここから聞かせてもらおうか・・・お前たちの真意をな」

 そこに、私も加わった。

「私たちは戦いなんて望みません。しかし、生きるための抵抗はします。理由が何であれ、攻撃されたら無抵抗では終わりません。私たちだって、死ぬのは嫌ですから」

すると、指揮官はしばらく黙り込んだ。

「・・・わかった。ならば、これからの条件を提示しよう」
彼は紙片を取り出し、静かにテーブルに置いた。

「武装解除と情報提供。鎮圧隊の通行を妨げないこと。これらを受け入れるなら、無用な戦いは避けられるだろう」

 それに、母が即答した。
「そんな条件は受け入れられない。街の安全を保証できない」

「では、戦う覚悟があると?」

指揮官の目が鋭くなる。
私は、落ち着いて言った。

「戦いは最終手段です。でも、私たちは・・・生きるために、何でもします。街の人たちも、同じ覚悟です」

 革命を起こそうとしている、という疑惑をかけられていることについては触れなかったが、向こうもそれを指摘してはこなかった。

ただ、静かな室内に重い空気が漂った。
交渉は・・・まだ始まったばかりだ。
なんとか、多少なりともいい方向に動いてくれるといいが。
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