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第四部 吸血鬼の異種族
第74章 レオノーラ ☆
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ドレスのリボンがほどける音は、まるで夜の吐息のように静かだった。
レオノーラは、自らの指で肩を滑らせると、深紅のドレスをゆっくりと脱いでいく。
白磁のような肌が、燭台の灯りに照らされ、神秘的な光をまとったように浮かび上がる。
「……あなたは今まで、どの“姫”に一番心を委ねたの?」
問いながらも、答えなど求めていないのだとすぐに分かる。
彼女はただ、その身体で答えを“塗り替えたい”だけだった。
潤んだ瞳が僕の動きを待つより先に、彼女自身の手が僕の胸に触れる。
なぞるように、溶かすように、柔らかな手が肌をすべり、爪先が軽く胸筋を引っかいた。
「ふふ……あなたの匂い、すでに“みんな”の残り香にまみれているわね。……でも、大丈夫」
彼女は僕の腰へと脚を絡める。
その動きには、まるで狩人のような正確さと、女としてのしなやかさがあった。
「私が上書きしてあげるわ。姉様たちの記憶も、快楽も、あなたの奥に残った感触も──全部、私に塗り替えてあげる」
背筋にゾクリとしたものが走る。
レオノーラはそのまま僕を押し倒すようにして跨がり、自らの体を、ゆっくりと沈めてきた。
熱が、触れ合った瞬間から広がる。
ぬめりとした感触が、僕を深く、深く迎え入れていく。
そしてその中にある“吸い寄せるような力”が、彼女がただの女ではないことを、否応なく思い出させた。
「はぁ……んっ、ふふ……あなた、本当にすごいのね。これなら、姉様たちが手放せなくなるのもわかる気がするわ」
ゆっくりと腰を回す。
艶やかに髪を揺らしながら、レオノーラはあくまで優雅に、けれど確実に快感を刻み込んでいく。
「見て……わたくしの中で、あなたがどれほどに疼いているか。──あなた自身が、一番よく知ってるわよね?」
腰の動きが、徐々に激しさを増していく。
だが、それは粗雑なものではない。
レオノーラの動きは、すべてが計算された媚態だった。
彼女の腰が上下するたびに、ねっとりとした湿潤音が部屋に静かに響く。
媚薬のような甘い吐息と、肌を打つ熱が交錯し、世界が溶けていくようだった。
「ふふ……そんな顔、するのね。……快感に耐えられない男の顔って、こんなに淫らで、可愛いの……?」
彼女の指が僕の頬をなぞる。
そして、抜き差しされるたびに、レオノーラの奥が僕を吸いつけて離さなかった。
……まるで、僕という存在そのものを取り込もうとするかのように。
「もっと、来て。あなたの奥に、深く、もっと深く……私の名を刻み込ませて」
胸を揺らし、甘く囁くように言いながら、レオノーラは妖艶に腰を動かす。
「もっと……もっとよ……深く、激しく、わたしを……刻んで……!」
急激に腰の動きが速くなる。
しなやかで美しいその身体が跳ねるたびに、柔らかくも鋭い快感が僕の下腹を貫いていく。
彼女の瞳は潤み、熱に濡れた声が漏れるたび、理性が削れていく。
そして──
「ああっ……かいと……海斗……っ!」
レオノーラが初めて、僕の名を……震える声で呼んだ。
その瞬間、彼女の奥がきゅうっと締まり、僕のものを強く、狂おしいほどに絡め取った。
「ん、あぁ……っ、いく……っ、いく、の……っ、あなたと、わたし、いっしょに……っ!」
きらめくような熱が、僕の下腹から一気に弾ける。
そして、僕の熱と律動が最高潮に達しようとしたその時──
「──言って、わたしの名前を……『レオノーラ』って、喘いでちょうだい」
その命令は、甘くて、残酷で、美しかった。
奥の奥へと放たれた感覚と同時に、レオノーラの身体がびくんと跳ねた。
僕は耐えきれず、彼女の名を呼びながら、その奥で果てた。
レオノーラもまた、震えながら背を仰け反らせ……甘い叫び声をあげて、僕の上で果てた。
その表情は、誇り高き吸血鬼の姫ではなく、一人の女として悦びに濡れたものだった。
「んっ……ぁ……あたたかい……いっぱい、わたしの奥に……」
熱い吐息と共に身体を震わせ、彼女は僕の上でとろけるように崩れ落ちた。
余韻の中、彼女の身体は痙攣を繰り返しながら、僕の上に静かに沈んでいく。
まるで、満たされて脱力した猫のように、肌をすり寄せ、安堵の吐息をこぼした。
──抱き合ったまま、彼女は耳元で囁く。
「ねえ、今の私……どうだった?姉様たちより、あなたの奥に残れたと思う……?」
その声には、まだどこか不安げな色があった。
けれど、答えを言葉にする必要はない。
僕は、ただ強く彼女を抱きしめた。
レオノーラは、自らの指で肩を滑らせると、深紅のドレスをゆっくりと脱いでいく。
白磁のような肌が、燭台の灯りに照らされ、神秘的な光をまとったように浮かび上がる。
「……あなたは今まで、どの“姫”に一番心を委ねたの?」
問いながらも、答えなど求めていないのだとすぐに分かる。
彼女はただ、その身体で答えを“塗り替えたい”だけだった。
潤んだ瞳が僕の動きを待つより先に、彼女自身の手が僕の胸に触れる。
なぞるように、溶かすように、柔らかな手が肌をすべり、爪先が軽く胸筋を引っかいた。
「ふふ……あなたの匂い、すでに“みんな”の残り香にまみれているわね。……でも、大丈夫」
彼女は僕の腰へと脚を絡める。
その動きには、まるで狩人のような正確さと、女としてのしなやかさがあった。
「私が上書きしてあげるわ。姉様たちの記憶も、快楽も、あなたの奥に残った感触も──全部、私に塗り替えてあげる」
背筋にゾクリとしたものが走る。
レオノーラはそのまま僕を押し倒すようにして跨がり、自らの体を、ゆっくりと沈めてきた。
熱が、触れ合った瞬間から広がる。
ぬめりとした感触が、僕を深く、深く迎え入れていく。
そしてその中にある“吸い寄せるような力”が、彼女がただの女ではないことを、否応なく思い出させた。
「はぁ……んっ、ふふ……あなた、本当にすごいのね。これなら、姉様たちが手放せなくなるのもわかる気がするわ」
ゆっくりと腰を回す。
艶やかに髪を揺らしながら、レオノーラはあくまで優雅に、けれど確実に快感を刻み込んでいく。
「見て……わたくしの中で、あなたがどれほどに疼いているか。──あなた自身が、一番よく知ってるわよね?」
腰の動きが、徐々に激しさを増していく。
だが、それは粗雑なものではない。
レオノーラの動きは、すべてが計算された媚態だった。
彼女の腰が上下するたびに、ねっとりとした湿潤音が部屋に静かに響く。
媚薬のような甘い吐息と、肌を打つ熱が交錯し、世界が溶けていくようだった。
「ふふ……そんな顔、するのね。……快感に耐えられない男の顔って、こんなに淫らで、可愛いの……?」
彼女の指が僕の頬をなぞる。
そして、抜き差しされるたびに、レオノーラの奥が僕を吸いつけて離さなかった。
……まるで、僕という存在そのものを取り込もうとするかのように。
「もっと、来て。あなたの奥に、深く、もっと深く……私の名を刻み込ませて」
胸を揺らし、甘く囁くように言いながら、レオノーラは妖艶に腰を動かす。
「もっと……もっとよ……深く、激しく、わたしを……刻んで……!」
急激に腰の動きが速くなる。
しなやかで美しいその身体が跳ねるたびに、柔らかくも鋭い快感が僕の下腹を貫いていく。
彼女の瞳は潤み、熱に濡れた声が漏れるたび、理性が削れていく。
そして──
「ああっ……かいと……海斗……っ!」
レオノーラが初めて、僕の名を……震える声で呼んだ。
その瞬間、彼女の奥がきゅうっと締まり、僕のものを強く、狂おしいほどに絡め取った。
「ん、あぁ……っ、いく……っ、いく、の……っ、あなたと、わたし、いっしょに……っ!」
きらめくような熱が、僕の下腹から一気に弾ける。
そして、僕の熱と律動が最高潮に達しようとしたその時──
「──言って、わたしの名前を……『レオノーラ』って、喘いでちょうだい」
その命令は、甘くて、残酷で、美しかった。
奥の奥へと放たれた感覚と同時に、レオノーラの身体がびくんと跳ねた。
僕は耐えきれず、彼女の名を呼びながら、その奥で果てた。
レオノーラもまた、震えながら背を仰け反らせ……甘い叫び声をあげて、僕の上で果てた。
その表情は、誇り高き吸血鬼の姫ではなく、一人の女として悦びに濡れたものだった。
「んっ……ぁ……あたたかい……いっぱい、わたしの奥に……」
熱い吐息と共に身体を震わせ、彼女は僕の上でとろけるように崩れ落ちた。
余韻の中、彼女の身体は痙攣を繰り返しながら、僕の上に静かに沈んでいく。
まるで、満たされて脱力した猫のように、肌をすり寄せ、安堵の吐息をこぼした。
──抱き合ったまま、彼女は耳元で囁く。
「ねえ、今の私……どうだった?姉様たちより、あなたの奥に残れたと思う……?」
その声には、まだどこか不安げな色があった。
けれど、答えを言葉にする必要はない。
僕は、ただ強く彼女を抱きしめた。
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