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SEASON1

5.元気ツインテっ娘にお兄ちゃんと呼ばれながらBPOに引っ掛かりそうな教育をする的なおはなし そのいち

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-次の日-

~校門~

「あっ、おはよーございますお兄ちゃん!」
「ん?」

 校門から校舎の入口へ向かっていると後ろから声をかけられる。
 昨日、出会った部活の同級生【紅太陽】だった。

「おはよう、お兄ちゃんって?」
「あっ、ダメですか……?」

 太陽は少し悲しそうな顔をする。

「ダメじゃないけど何でお兄ちゃんなんだ? 同級生なのに。しかも敬語で」
「アタシ敬語がクセなんです! それに男の人に親しい知り合いとかいないし一人っ子なんで……ずっとお兄ちゃんみたいな人が欲しかったんですよ!」

 太陽は目をきらきらさせながら元気に話す。
 登校時間で人で賑わっているのでそんなに目立ちはしないが……人が聞いたら誤解されそうな内容だ。

「イヤじゃなかったらお兄ちゃんって呼ばせてください!」

 別にそれは構わないのだが、俺は違和感を覚える。
 何か今日のこいつは普通だ、と。

 俺は聞いてみた。

「今日は虫を食べたりしないのか?」
「ちょっと来てください」

 質問した瞬間、急にトーンがマジになり顔も真顔に変わる太陽。
 そして下駄箱ではなく、人気のない校舎の裏に手を引かれ連れていかれた。

           *

~校舎裏~

「聞いて下さいお兄ちゃん。アタシはまだ入部して今日で3日目です、まだ雪さんや夜さん、れいんさんの領域には達していないんです」
「皆の……領域?」
「アタシが昨日みたいに自分を解放するのは部活でだけと決めているんです。何故なら……普段からそんな事していると……高校生活ぼっちになる事は必死です」

 成程、納得した。

「あの御三方……雪音さん夜永さんれいんさんは部活の枠を飛び越えて既に学校の有名人になるほどにはちゃめちゃをしていますが、アタシにはまだそうする覚悟がありません。昨日お兄ちゃんが決めてくれた『自由』という理念には反してしまいますが……」

 昨日。
 そう、昨日生理になったれいんさんをなだめてからも色々あった。

~回想~

響「……というわけで入部させて頂こうかと思いますんで宜しくお願いします」

雪音「ぇーい」
夜永「宜しく頼む」
太陽「よろしくお願いします!」
れいん「キキッコキキケ」

響「それでもしまだ部活名とか目標とか決まってないなら『自由』を理念とした『自由部』ってのを一応考えてみたんですが……」

雪音「おめでとう」
夜永「おめっとさん」
れいん「クワックワッ」
太陽「みんな……ありがとう!」

 どういう事なんだ

~回想終わり~

 というヱヴァン○リヲンの名シーンと共に部活名は自由部となった。
 その後も雪音さんが撒き散らしたり夜永さんが発情したり太陽が川を遡ったり色々とあったが割愛する。

「わかった、気をつける」
「えへへ、ありがとうございます!」

 太陽は続ける。

「それで一応顧問になってくれる先生の方もアタシ達で探してみませんか? 先輩方は目星はつけてるって言ってましたけど」

 ふむ、確かにそうだな。
 あの三人に任せると先生も逃げていくような気がする。それだけならまだいいが、狂気に染まった狂った教師を顧問にしかねない。
 類は友を呼ぶって言うからな。
 その事態だけは避けなければならない。
 この四人だけで手一杯なのに教師の面倒まで見ていられない。

「そうしよう、じゃあ放課後までに各々調べておこう。放課後になったら部活へ行く前にめぼしい人に声をかけてみるか」
「わかりました! じゃあお兄ちゃん放課後にっ!」

 そう言って太陽は元気に
 スパイダーマンのように人目を気にせず壁を這って登っていった。

 早速、人外行動してるがさっきまでの話は何だったんだ。
 気を取り直して俺も教室へ向かった。






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