【箱庭(ラインクラフト)】~お荷物として幼馴染みに殺されかけた俺は転生の創造主の力で世界を創り変える、勿論復讐(ざまぁ)も忘れずに~

司真 緋水銀

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チュートリアル

#007~箱庭入門『シンザシス(合成)』

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 ☆これまでに得た【箱庭(ラインクラフト)】の能力まとめ

・【アイテムスロット】
 3×3=合計9マスにアイテムを収納できる。【インベントリ】内から取り出す、その逆も可能。『右手』で触れる事によって収納及び現実化する、『左手』で触れると破棄、破壊される。
・【クラフト】
 『右手』で触れ念じたものを2×2=4㎡の【箱】にする。ソウルの『右手』のみが質量重量も無視して持ち運び可能。元にあった場所に戻すと箱化以前の状態に戻る。『左手』で触れると破壊される。ソウル以外には箱化した物の特性がそのまま塊となって現れる(岩箱なら岩の塊として硬度や重さもそのまま)。
・【インベントリ】
 33×33=合計1089マイナス89=合計1000種類もの素材やアイテムを収納する。『右手』で整理整頓、アイテムスロットへの移動が可能。インベントリから直接現実へと取り出すのは不可能。『左手』で触れると更に細かい素材へと分解される。
・【シンザシス】
【インベントリ】内にある9×9=合計81のマスに素材を二つ以上入れると自動で合成され新たなアイテムを創り出す事ができる。

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「………またアイテムストック数はその大きさや種類により左右される……箱化した『壁』や『床』は64個……それ以下の大きさの物は種別に99個……尚、小さな物をクラフトすると掌に乗るサイズの箱へ変化する……」

 俺はこれまでに試した【箱庭】の能力を整理し、頭の中で纏めた。現状で判明しているのはこの位だ。
 ハコザキが言うにはこれらの能力は【課金】すれば更にアップデートされるらしい。進化するということだ。

「そういえばさっき石碑のあった空間の『壁箱』があるかどうか気にしてたけど、もしかしたらそれをこの【シンザシス】で合成してみろって事か?」

 真っ暗闇の森林をまるで森とでも会話するように……一人で歩きながら進む。実際のところハコザキは『上』の世界にいるらしいのではたから見れば本当にただの一人言だろう。

<中々察しがよくなってきたじゃねえか、その通りさ。あの箱には【ネビリムの黒曜石】って鉱石が含まれてる。あれをこの世界で採掘できんのはあそこだけだ。それで装備を造ればお前さんはそれだけで最強になれるぜ>

 ハコザキはまるで当たり前かのようにさらっととんでもない事を言った。
 確かに……さっきの木材もそうだけどこのオーバーワールドで【ネビリム】なんて素材を聞いた事がない。

<早速やってみろよ、【ネビリムの材木】と【ネビリムの壁】を合成させてみろ>

 俺は心臓を高鳴らせながら言われた通りに【シンザシス】にてその二つを合成させてみる。
 この合成と同じように、この心臓の高鳴りは俺の中の二つの感情で形成されていた。

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【シンザシス(合成)】
・【ネビリムの材木】+【ネビリムの壁箱(黒曜石)】
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<なはは、出来たみてぇだな。『それ』……試しに使ってみろ>
「…………」

 俺は合成により出来上がった物を構え、頭上から振り降ろす。



 「ふ……ふふ、はは……はははははははははははっ!」

 俺はその結果を目の当たりにして、笑った。
 心臓の鼓動は更に高まり……高鳴りをより一層大きくさせた。

 感情の一つは……『恐怖』。
 これだけの力を手にしてしまった恐怖。鍛治スキルもいらず知識もいらずにたったこれだけで簡単に常識を覆すような……悪魔の力を手にしてしまった自分への恐怖。
 そして、『狂喜』。
 この力を巧く使えば、魔獣はおろか……俺を殺そうとしたあいつらさえ簡単に倒せるかもしれない。そう考えると笑いが止まらない。喜びに満ち溢れてくる。初めて体験するーー混在する相反する二つの感情に俺の手は震えていた。

 目前にある大地と森林は、俺が振り降ろした『剣』により真っ二つに切り裂かれていた。
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・【黒耀(ネビリム)の剣】を入手した。
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<んで? これからどーすんだ?>
「とりあえず一休みだ、それからどうするか考える」
<ずいぶんと悠長だな、てっきり復讐しに突っ走るかと思ってたが>
「……そうしたいところだけど……そこまで考え無しじゃない。あいつらは強さだけは本物だ、せめて俺も一人で超大型の魔獣を仕留められるくらいにならないと」
<なはは、要はビビってるわけだ。いいぜ? もうその力はお前さんのもんだ、復讐すんなり自由な生活を満喫すんなり好きにすりゃあいい>
「……意外だな、もっと悪魔らしく復讐に駆り立てると思ってたけど」
<悪魔ってーのは人間共が勝手につけたイメージだ、元々俺はこの世界を創り上げたってだけの単なるヒトさ>

 俺は港町の近くを流れる小川付近で休憩していた。とりあえず汚れた体を川で洗い流す。

<おっと、伝え忘れるところだったぜ。いっちゃん大事な事だ>

 大事な事と言いながらいつも通りに軽く感じる声色でハコザキは言った。

<いいか? この【箱庭】は最強の力とはいえお前さんはまだ無敵にゃあなっちゃいねぇ。今のお前さんは【サバイバルモード】だ、普通に死ぬ>
「…………?」
<そして死んだ場合、集めたアイテムや素材は全て消える。お前さんはまたまっさらな状態で一からやり直す事になるから注意しとけ>
「…………………は? やり直す? アイテムや素材は消える? 一体何の話だ?」
<……なんだ? 変な顔しやがって。そこはしゃあねえだろ、この【箱庭】は世界を造る能力であってチートの分類が違うんだからよ>
「………いやいや、何の冗談だ? 死んだら死ぬなんて当たり前だろう。……まさか……この力があれば死んでもやり直す事ができるって……そう言いたいのか?」
<…………は? …………あぁ! そうか! お前さんは地球から転生してきたんじゃなくて元々この世界の生まれだったな! なはは、勘違いしてた悪い悪ぃ! つい最近まで異世界転生の漫画とか読んでたからよ! ついお前さんも『チートを神から与えられた地球で死んだ転生者』って思い込んでたぜ! 忘れてくれ>

 ハコザキは全く理解できない言葉を並べ立てて誤魔化したように話を終わらせた。とりあえず聞かなかった事にしようと思う。

<それよかよ、何かあっちの方明るくねえか? まだ日の出にぁ早い時間だっつーのに>

 そう言われ空を見上げる。確かに南の方角の空が橙色に明るい……時間はわからないが、あの方角から日は昇らない。南側だけが明るいのは不自然だ。

「……南には港町がある……何かあったのか?」

 胸騒ぎを感じた俺はすぐに橙色の明るい方角へと向かった。

 
 

 
 
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