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第二部「ハルコン青年期」
51 オニキス関門まで_01
「おぉ――いっ、ハルコン殿! こっちにも落ちていたでやすっ!」
「直ぐ、そっちにいきます。直接手で触れないで下さいっ!」
「了解でやす!」
シルファー団長率いる旅団は、現在コリンドとサスパニアの国境、オニキス関門に向って進んでいる。
途中、湖が見えてきたため、旅団はここでいったん小休憩を挟むことになった。
私(ハルコン)は、数名の有志を募って、共に湖畔の野鳥を調査し始める。
そうしたら、複数の鳥が死んでおり、その傍には件のケースを付けられた個体を、いくつも見つけることができた。
「結構いるでやすな! ハルコン殿、この小さな金属ケースは、例のでやすな?」
「……」
元女盗賊は、このケースの中身が生物兵器だと知っているため、決して触れることはない。
こちらが細心の注意を払って袋に密封するのを、じっと見つめていた。
「これで、現地調査を終了します。手伝ってくれて、助かりました!」
「よかよぉ」
とりあえず、一度王都に帰ってから、ラスキン国王陛下には状況を報告しておこう。
そう思いながら、旅団の本隊の許に再び合流する。
丁度お昼時で、指揮車まで戻ると、……。シルファー団長やステラ殿下、ミラやアントン騎士長らが、まだ食事を摂らずに待っていた。
「遅かったじゃない! 人を集めてどこほっつき歩いていたの?」
シルファー団長が、のんきな表情でこちらをご覧になった。
「そうですねぇ、……。湖畔の風景が見事だったから、ちょっと散策していたんですよ!」
「ふぅ~ん」
そう仰いながら、団長はこちらの持っていた袋をちらりと見られた。
「ハルコン、その袋は何が入っているの? 山草でも取ってきたの?」
さすが団長。なかなか目敏(めざと)いなぁと思った。
そうしたら、……。
「団長、そんなことよりも、早く食事にしませんか? 私、お腹(なか)がもうペコペコでして、……」
ステラ殿下がトホホといった調子で、団長に話しかけられた。
先日の深夜、ステラ殿下は皇帝陛下との面会に立ち会いなされた。だから、私が今湖畔で集めてきたものが何なのか、よくワカっている。
「とりあえず、旅団の団員達には、拾いものを決してしないよう、お伝え頂けますか?」
団長は、ステラ殿下の表情をじっと見られた。
「……」
シルファー団長は、ステラ殿下の笑顔の下に、何かを感じ取ったのか、……。
しばらく黙っておられたのだけど。
「いいわっ! アントン、食事前で悪いんだけど、……。湖畔で拾い物禁止って、周知して貰える?」
「了解しました!」
騎士長が立ち上がると、ミラも立ち上がって、一緒にあちこちのシマに報告に回った。
ステラ殿下が、こちらをちらりと見てこられたのだけど、……。
まぁ、……特に表情を変えることなく、ひとつだけ頷き返した。
「直ぐ、そっちにいきます。直接手で触れないで下さいっ!」
「了解でやす!」
シルファー団長率いる旅団は、現在コリンドとサスパニアの国境、オニキス関門に向って進んでいる。
途中、湖が見えてきたため、旅団はここでいったん小休憩を挟むことになった。
私(ハルコン)は、数名の有志を募って、共に湖畔の野鳥を調査し始める。
そうしたら、複数の鳥が死んでおり、その傍には件のケースを付けられた個体を、いくつも見つけることができた。
「結構いるでやすな! ハルコン殿、この小さな金属ケースは、例のでやすな?」
「……」
元女盗賊は、このケースの中身が生物兵器だと知っているため、決して触れることはない。
こちらが細心の注意を払って袋に密封するのを、じっと見つめていた。
「これで、現地調査を終了します。手伝ってくれて、助かりました!」
「よかよぉ」
とりあえず、一度王都に帰ってから、ラスキン国王陛下には状況を報告しておこう。
そう思いながら、旅団の本隊の許に再び合流する。
丁度お昼時で、指揮車まで戻ると、……。シルファー団長やステラ殿下、ミラやアントン騎士長らが、まだ食事を摂らずに待っていた。
「遅かったじゃない! 人を集めてどこほっつき歩いていたの?」
シルファー団長が、のんきな表情でこちらをご覧になった。
「そうですねぇ、……。湖畔の風景が見事だったから、ちょっと散策していたんですよ!」
「ふぅ~ん」
そう仰いながら、団長はこちらの持っていた袋をちらりと見られた。
「ハルコン、その袋は何が入っているの? 山草でも取ってきたの?」
さすが団長。なかなか目敏(めざと)いなぁと思った。
そうしたら、……。
「団長、そんなことよりも、早く食事にしませんか? 私、お腹(なか)がもうペコペコでして、……」
ステラ殿下がトホホといった調子で、団長に話しかけられた。
先日の深夜、ステラ殿下は皇帝陛下との面会に立ち会いなされた。だから、私が今湖畔で集めてきたものが何なのか、よくワカっている。
「とりあえず、旅団の団員達には、拾いものを決してしないよう、お伝え頂けますか?」
団長は、ステラ殿下の表情をじっと見られた。
「……」
シルファー団長は、ステラ殿下の笑顔の下に、何かを感じ取ったのか、……。
しばらく黙っておられたのだけど。
「いいわっ! アントン、食事前で悪いんだけど、……。湖畔で拾い物禁止って、周知して貰える?」
「了解しました!」
騎士長が立ち上がると、ミラも立ち上がって、一緒にあちこちのシマに報告に回った。
ステラ殿下が、こちらをちらりと見てこられたのだけど、……。
まぁ、……特に表情を変えることなく、ひとつだけ頷き返した。
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