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第一部「ハルコン少年期」
35 王立学校祭 その2_06
* *
「もうっ、お二人とも、いい加減にして下さぁーいっ!」
「「ふふっ、ハルコンたらっ。照れちゃって、かわいいーっ!」」
こちらの気分なんて、何のその。シルファー先輩とステラ殿下は、お互いがライバル関係であるにも拘わらず、こういう場面では当たり前のように結託してくる。
「ほらほらっ、皆さん見てますよ。お二人とも、お立場があるでしょ? いささかマズくありませんか?」
こちらの提案に、先輩達はしばしお考えの様子でいらっしゃったが、……。
「いいんでは、……ないでしょうか?」
「えっ!?」
「私達、2人とも仲良しですし、……。両国の今後を鑑みても、今の関係を周囲にアピールするのに、何ら躊躇いはありませんね!」
どうやらお二人は、今の関係がベストだとお考えのようだ。
「「ハルコンは、……私達のこと、……ダメ?」」
お二人はそう仰って、目を少しだけ潤ませながら、こちらをじっと見つめてこられた。
右腕と左腕、……どちらもギュッと掴まれて、お二人の熱がこちらまで伝わってくる。
「「ハルコンッ!」」
すると、会場中で両殿下のホットな現場が立ちどころに噂になっていたのだろう。
サリナ姉とミラが、特設席の方から小走りでやってきた。
「助けてくれぇ~っ! 両殿下が離してくれないんだぁ~っ!」
こちらが必死に訴えると、事態を見守っていた周囲の学生達が、羨ましいだの、光栄に思えだの、とにかくうるさい。ピーピー口笛を吹いて揶揄ってくる者までいる。
すると、サリナ姉とミラは笑顔のまま無言で近づいてくると、両殿下の肩をポンポンと軽く叩いた。
「サリナ姉様、ミラァ~ッ!」
こちらの訴えに、ニッコリと頷く姉達。すると、両殿下がムッとしたお顔を一瞬された。
「「何か、ご不満でも?」」
サリナ姉達に恋路を邪魔されていると思われたのか、笑顔だが、若干表情が硬い。
「殿下ぁ~。このフラワーアレンジメントのサークルは、私達女子の戦場なんですよぉ。なのに、黄色い雰囲気を醸し出されちゃうのは、正直困るんですよねぇ!」
サリナ姉の言葉に、ミラも笑顔でうんうんと頷いている。
「あらっ、私はそれでも構いませんよ、ねぇステラ殿下!」
「はい、シルファー様」
どうやら、一歩も引く気はないらしい。サリナ姉は、ロイヤルなお二人のなかなかの肝の太さを見て一瞬不敵に笑うと、ミラの耳元に小声で何か囁いた。
ミラは最初うんうんと頷いていたのだが、途中でぼっと顔から湯気が噴き出した。
姉様は、一体何て言ったのだろう? ホンと、大丈夫かなぁとハルコンは思った。
「ミラちゃん、お願い!」
「はい」
サリナ姉の指示に従ってミラはステラ殿下に、姉自身はシルファー先輩の耳元に口を寄せて、「お耳を拝借、……」と小さな声で話しかけた。
一体、姉達は何を喋っているんだろう?
そう思って、ハルコンはしばらくじっと見守っていると、……両殿下の顔からも湯気がぼっと噴き出した。
見ると、両殿下とも耳の先まで真っ赤。姉様から、一体何を吹き込まれたのだろう?
「はぁ~いっ。騒ぎは終了だよぉ~っ。これより、フラワーアレンジメント決勝を始めます。観客の皆さんの席は全て確保しておりますので、順番にお席に着いてお待ち下さぁ~いっ!」
にこやかなサリナ姉の言葉に、決勝の試演を見学にきた客達は何事もなかったかのように、番号札を確認しながら、それぞれの席に向かっていった。
「もうっ、お二人とも、いい加減にして下さぁーいっ!」
「「ふふっ、ハルコンたらっ。照れちゃって、かわいいーっ!」」
こちらの気分なんて、何のその。シルファー先輩とステラ殿下は、お互いがライバル関係であるにも拘わらず、こういう場面では当たり前のように結託してくる。
「ほらほらっ、皆さん見てますよ。お二人とも、お立場があるでしょ? いささかマズくありませんか?」
こちらの提案に、先輩達はしばしお考えの様子でいらっしゃったが、……。
「いいんでは、……ないでしょうか?」
「えっ!?」
「私達、2人とも仲良しですし、……。両国の今後を鑑みても、今の関係を周囲にアピールするのに、何ら躊躇いはありませんね!」
どうやらお二人は、今の関係がベストだとお考えのようだ。
「「ハルコンは、……私達のこと、……ダメ?」」
お二人はそう仰って、目を少しだけ潤ませながら、こちらをじっと見つめてこられた。
右腕と左腕、……どちらもギュッと掴まれて、お二人の熱がこちらまで伝わってくる。
「「ハルコンッ!」」
すると、会場中で両殿下のホットな現場が立ちどころに噂になっていたのだろう。
サリナ姉とミラが、特設席の方から小走りでやってきた。
「助けてくれぇ~っ! 両殿下が離してくれないんだぁ~っ!」
こちらが必死に訴えると、事態を見守っていた周囲の学生達が、羨ましいだの、光栄に思えだの、とにかくうるさい。ピーピー口笛を吹いて揶揄ってくる者までいる。
すると、サリナ姉とミラは笑顔のまま無言で近づいてくると、両殿下の肩をポンポンと軽く叩いた。
「サリナ姉様、ミラァ~ッ!」
こちらの訴えに、ニッコリと頷く姉達。すると、両殿下がムッとしたお顔を一瞬された。
「「何か、ご不満でも?」」
サリナ姉達に恋路を邪魔されていると思われたのか、笑顔だが、若干表情が硬い。
「殿下ぁ~。このフラワーアレンジメントのサークルは、私達女子の戦場なんですよぉ。なのに、黄色い雰囲気を醸し出されちゃうのは、正直困るんですよねぇ!」
サリナ姉の言葉に、ミラも笑顔でうんうんと頷いている。
「あらっ、私はそれでも構いませんよ、ねぇステラ殿下!」
「はい、シルファー様」
どうやら、一歩も引く気はないらしい。サリナ姉は、ロイヤルなお二人のなかなかの肝の太さを見て一瞬不敵に笑うと、ミラの耳元に小声で何か囁いた。
ミラは最初うんうんと頷いていたのだが、途中でぼっと顔から湯気が噴き出した。
姉様は、一体何て言ったのだろう? ホンと、大丈夫かなぁとハルコンは思った。
「ミラちゃん、お願い!」
「はい」
サリナ姉の指示に従ってミラはステラ殿下に、姉自身はシルファー先輩の耳元に口を寄せて、「お耳を拝借、……」と小さな声で話しかけた。
一体、姉達は何を喋っているんだろう?
そう思って、ハルコンはしばらくじっと見守っていると、……両殿下の顔からも湯気がぼっと噴き出した。
見ると、両殿下とも耳の先まで真っ赤。姉様から、一体何を吹き込まれたのだろう?
「はぁ~いっ。騒ぎは終了だよぉ~っ。これより、フラワーアレンジメント決勝を始めます。観客の皆さんの席は全て確保しておりますので、順番にお席に着いてお待ち下さぁ~いっ!」
にこやかなサリナ姉の言葉に、決勝の試演を見学にきた客達は何事もなかったかのように、番号札を確認しながら、それぞれの席に向かっていった。
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