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本気で恋をしたキミへ、愛の告白は堂々と!
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ヨハンはあれから、すっかり抜け殻だった。何をしても曖昧に生返事で、執務も滞っている。
そんな様子なものだから、知らないうちにとある公爵家とのお見合いが決まっていた。どのタイミングでどのように返事をしたのか、ヨハンは覚えていない。
「殿下、いつまでそんな調子なんです?」
ぼんやりとしたままの主の姿にルイは、ため息をつく他なかった。見合いのためにいつもより気合の入った衣装を用意したものの、当の本人がこれでは意味がない。
ルイは一応、国王陛下にマーシャのことを話してはいた。ヨハンがどうやら恋をしたようだということも。
だが国王はにやりと笑って、「本人がどうにも出来ないのであれば仕方あるまい」と言った。政略よりは自由結婚を推奨していたはずの王がどうしたことかと思ったが、当然ルイに反論など出来るはずもない。仕方なく命令されるがまま、見合いの準備を進めている。
「このままでいいんですか、本当に。マーシャ様に何も言わないままで」
「……言うも何も……言う前に振られたし……俺が……この俺が……」
初めての恋、そして初めての失恋。それはヨハンの心にとてつもないダメージを与えていた。もともとナルシストで自尊心の高い男である、無理もない。
一発殴れば目も覚めるだろうか。このまま結婚が進んだとして、良い結果に進むとは思えない。
マーシャが「結婚式にも料理は出るか」と聞いたのは、自分とヨハンの、という意味ではなかった。てっきりもう両想いであるのかと期待をしていたのだが――マーシャを送り届けてからヨハンはずっと、この有様である。
ルイが拳にぐっと力を入れた、そのときだった。
「ごぉめ~~んあっさっせぇ~~~!!」
バァン、と大きな音を立てて、部屋の扉が開いた。おそらく「ごめんあそばせ」だと思うが、それを盛大に崩した言葉でやってきたのはマーシャの姉、ブリアナだった。
「ヨハン殿下、ご機嫌麗しゅう。その後いかがお過ごし?」
ぼぉっとした顔でヨハンは、ブリアナを見やった。人魚は人魚でもマーシャではない、とわかって、すぐにはぁ、とため息をつく。ルイが慌てて、ブリアナの前に立った。
「あ、と、すみません、ヨハン殿下はこれから用事があって……ご用向は」
「あら、すぐ済むわよ。うちのかわいいマーシャだけどねぇ、お見合いをさせようと思ってるの」
それまでダレていたヨハンが目を見開き、勢いよく立ち上がった。
「実はね、ずっとあの子に片想いしてる男がいてねぇ。カルウーノ国の王子なんだけど……どこかの王子と違って、それはもう素直に愛を告白するのよ」
じろ、とヨハンを睨み、ブリアナは口角を上げて笑う。ダンッ、と強く地面を踏みしめ、ヨハンに言った。
「愛の告白は堂々と! それも出来ない、しようともしない男に妹はやれないわねぇ!」
ブリアナの言葉にヨハンは、先日のアマンダの言葉を思い出した。ほとんどブリアナと同じことを言っていたように思う。
彼女たちは知った上で発破をかけていた。告白をしろと、――奪ってみせろと。そう言っていたのだ。
ヨハンは慌てて走り出した。ルイの呼ぶ声は聞こえていないのか無視したのか、そのまま部屋を出て行く。ブリアナは満足げに笑みを深めて、うふふと笑った。
「そうだ、えーと、アナタ。ヨハン殿下の従者の方。ごめんなさいねぇ、余計なことをして」
「……まぁ、余計なことと言えばそうですが……あのままでいられるよりはずっとマシです」
はっきりと答えるルイに、ブリアナは瞳を細めて頷く。
「お見合いの準備をしてたのよね。相手の令嬢の方にはこれ、渡しておいてくださる?」
そう言ってブリアナがルイに渡したのは、飴玉ほどのサイズの真珠だった。しっかり研磨されているそれは、恐らく相当の額がつくものと思われる。
「え、これは」
「お詫びの品よ。ま、そんなものウチにはゴロゴロ転がってるけど。かわいい妹のための汚れ役は姉のつとめ……これくらいどうってことなくてよ」
ホホホ、と笑ったブリアナは、登場と同じように颯爽と退場した。ルイはしばらく呆然としたあと我に返り、慌てて国王のもとへ走って行った。
ヨハンは息を切らせて走っていた。
あの場所にマーシャはいるだろうか、しばらく姿を見ていない、もしいなかったら海に飛び込めば会えるだろうか、そんなふうに考えながら必死に走った。
たどり着いた海は静かだった。マーシャの姿は見えない。ヨハンは足を止めてぐっと拳を握り込み、海に向かって叫んだ。
プライドが邪魔して、ずっと言うことの出来なかった言葉。マーシャに伝えるべき想い。
「マーシャ! 俺はキミが好きだ!」
「美味しそうに食事をするところも、口にいっぱい頬張ってるところも、俺よりも食べ物に興味があるところも!」
「そのもちもちの二の腕も、ウェストがない腹も!」
「全然! 全然好みじゃないのに、愛しくて仕方がないんだ!」
「キミが好きだ、マーシャ! 誰よりも、愛している!」
思いの丈を叫んで、はっ、と息を吐き出す。静かな海だった。――静かな海にぱしゃんと、水音がした。
「え、」
いつもの場所、大きな岩場の影。彼女はいつも、そこにいた。
今日も、そこに。
両手で口を塞いで、顔を真っ赤にして。潤んだ瞳は、ヨハンの姿を映していた。
「まっ、」
「よ、」
同時に言葉を発して、黙る。しばらく経って、ひくっ、とひきつる声が聞こえた。マーシャの瞳から涙がこぼれ、ヨハンがぎょっとする。
「え、泣く!? そんな嫌だった!?」
「ちがう、び、びっくりして! 私、全然ヨハンさんのタイプじゃないから、だから、……」
ごく、と息を飲んで、ヨハンはマーシャに近づいた。ブーツが濡れるのも気にせずに、いつもよりずっと距離を詰める。するとマーシャは慌てて岩場から出てきて、ヨハンに向き直る。すん、すん、と鼻をすすりながらヨハンを見つめていると、ヨハンの表情がだらしなく、でれっと緩んだ。
「だからこれは、本気の恋だ。さっきの告白の通り。俺はキミが好きだよ。伴侶は、キミがいい」
「わ、わたし、もちもちのむちむちですよ。みっともない、って言われます」
それが堪らなく愛しい。ふくよかなキミが、何よりも。
「言わせたいやつには言わせておけばいい。キミのそのふくよかな体型は、何より平和の象徴になる。……俺と結婚してくれ、マーシャ」
涙と鼻水でぐしゃぐしゃになってしまった顔のまま、マーシャはさらに顔をくしゃくしゃにして笑った。こく、と強く頷いた瞬間、ぐぅううう!! と盛大に腹の虫が騒いだ。
「……嬉しくてお腹が減りました」
目を丸くしたヨハンは、けれどすぐに声を上げて笑った。久しぶりに、腹から声を出して笑った。
*****
それから、数週間後。
レーゲン国第一王子ヨハンと、ゾンネ国第三王女マーシャの婚姻式が行われた。結婚式はまた一ヶ月後に、大々的に行われるらしい。
蛇足だが、見合いを放棄された公爵家は最初怒っていたものの、見たこともないサイズの真珠を受け取り喜び勇んで帰っていったとか。
ヨハンのタイプとは真逆の、もちもちふくよかなマーシャとの婚姻は最初こそ非難するものがいたものの、彼女の笑顔――主に何かを食べているとき――を見て、考えを改めるものが多かったという。
レーゲン国では「ふくよかな女性は平和の象徴」と謳われ、たくさん食べる女性がモテはじめた。
「……これでいいのかな、本当に……」
東の国からの祝いの品「もなか」を食べながらマーシャは、ぽつりと呟く。
「何が?」
「うーん、なんていうか……健康とか、そういうの。人間って、人魚族より脆いって言うし……あ、美味しい」
もぐもぐ咀嚼しながら瞳を輝かせる。しかしすぐにはっとして、ぎゅっと眉を寄せた。
「大丈夫だろ。流行りはすぐになくなるだろうし、それにマーシャほど食うやつもそういない」
「そっか。それなら大丈夫ですね。あっ、こっちのおまんじゅうも美味しい!」
きらきら、ちかちか。出会った頃と変わらぬ表情でものを食べるマーシャの姿を、ヨハンは至極愛しげに見つめている。
遊び人と言われていたヨハンは、すっかり一途な愛妻家になった。
ゆえにレーゲン国では「ふくよかな女性」と共に、もう一つ流行ったものがある。
運命の相手探し。
それまで躍起になって高位の貴族との婚姻を望んでいたものたちは、手のひらを返して運命の相手を探しだした。それが平民であろうと、異国の人であろうと、人魚であろうと。ビビッときたら添い遂げる。そんなことが当たり前になりつつあった。
当然良いことばかりではないが、この状況に国王はいたくご満悦だった。
レーゲン国及びゾンネ国は、今日もとんでもなく、平和である。
そんな様子なものだから、知らないうちにとある公爵家とのお見合いが決まっていた。どのタイミングでどのように返事をしたのか、ヨハンは覚えていない。
「殿下、いつまでそんな調子なんです?」
ぼんやりとしたままの主の姿にルイは、ため息をつく他なかった。見合いのためにいつもより気合の入った衣装を用意したものの、当の本人がこれでは意味がない。
ルイは一応、国王陛下にマーシャのことを話してはいた。ヨハンがどうやら恋をしたようだということも。
だが国王はにやりと笑って、「本人がどうにも出来ないのであれば仕方あるまい」と言った。政略よりは自由結婚を推奨していたはずの王がどうしたことかと思ったが、当然ルイに反論など出来るはずもない。仕方なく命令されるがまま、見合いの準備を進めている。
「このままでいいんですか、本当に。マーシャ様に何も言わないままで」
「……言うも何も……言う前に振られたし……俺が……この俺が……」
初めての恋、そして初めての失恋。それはヨハンの心にとてつもないダメージを与えていた。もともとナルシストで自尊心の高い男である、無理もない。
一発殴れば目も覚めるだろうか。このまま結婚が進んだとして、良い結果に進むとは思えない。
マーシャが「結婚式にも料理は出るか」と聞いたのは、自分とヨハンの、という意味ではなかった。てっきりもう両想いであるのかと期待をしていたのだが――マーシャを送り届けてからヨハンはずっと、この有様である。
ルイが拳にぐっと力を入れた、そのときだった。
「ごぉめ~~んあっさっせぇ~~~!!」
バァン、と大きな音を立てて、部屋の扉が開いた。おそらく「ごめんあそばせ」だと思うが、それを盛大に崩した言葉でやってきたのはマーシャの姉、ブリアナだった。
「ヨハン殿下、ご機嫌麗しゅう。その後いかがお過ごし?」
ぼぉっとした顔でヨハンは、ブリアナを見やった。人魚は人魚でもマーシャではない、とわかって、すぐにはぁ、とため息をつく。ルイが慌てて、ブリアナの前に立った。
「あ、と、すみません、ヨハン殿下はこれから用事があって……ご用向は」
「あら、すぐ済むわよ。うちのかわいいマーシャだけどねぇ、お見合いをさせようと思ってるの」
それまでダレていたヨハンが目を見開き、勢いよく立ち上がった。
「実はね、ずっとあの子に片想いしてる男がいてねぇ。カルウーノ国の王子なんだけど……どこかの王子と違って、それはもう素直に愛を告白するのよ」
じろ、とヨハンを睨み、ブリアナは口角を上げて笑う。ダンッ、と強く地面を踏みしめ、ヨハンに言った。
「愛の告白は堂々と! それも出来ない、しようともしない男に妹はやれないわねぇ!」
ブリアナの言葉にヨハンは、先日のアマンダの言葉を思い出した。ほとんどブリアナと同じことを言っていたように思う。
彼女たちは知った上で発破をかけていた。告白をしろと、――奪ってみせろと。そう言っていたのだ。
ヨハンは慌てて走り出した。ルイの呼ぶ声は聞こえていないのか無視したのか、そのまま部屋を出て行く。ブリアナは満足げに笑みを深めて、うふふと笑った。
「そうだ、えーと、アナタ。ヨハン殿下の従者の方。ごめんなさいねぇ、余計なことをして」
「……まぁ、余計なことと言えばそうですが……あのままでいられるよりはずっとマシです」
はっきりと答えるルイに、ブリアナは瞳を細めて頷く。
「お見合いの準備をしてたのよね。相手の令嬢の方にはこれ、渡しておいてくださる?」
そう言ってブリアナがルイに渡したのは、飴玉ほどのサイズの真珠だった。しっかり研磨されているそれは、恐らく相当の額がつくものと思われる。
「え、これは」
「お詫びの品よ。ま、そんなものウチにはゴロゴロ転がってるけど。かわいい妹のための汚れ役は姉のつとめ……これくらいどうってことなくてよ」
ホホホ、と笑ったブリアナは、登場と同じように颯爽と退場した。ルイはしばらく呆然としたあと我に返り、慌てて国王のもとへ走って行った。
ヨハンは息を切らせて走っていた。
あの場所にマーシャはいるだろうか、しばらく姿を見ていない、もしいなかったら海に飛び込めば会えるだろうか、そんなふうに考えながら必死に走った。
たどり着いた海は静かだった。マーシャの姿は見えない。ヨハンは足を止めてぐっと拳を握り込み、海に向かって叫んだ。
プライドが邪魔して、ずっと言うことの出来なかった言葉。マーシャに伝えるべき想い。
「マーシャ! 俺はキミが好きだ!」
「美味しそうに食事をするところも、口にいっぱい頬張ってるところも、俺よりも食べ物に興味があるところも!」
「そのもちもちの二の腕も、ウェストがない腹も!」
「全然! 全然好みじゃないのに、愛しくて仕方がないんだ!」
「キミが好きだ、マーシャ! 誰よりも、愛している!」
思いの丈を叫んで、はっ、と息を吐き出す。静かな海だった。――静かな海にぱしゃんと、水音がした。
「え、」
いつもの場所、大きな岩場の影。彼女はいつも、そこにいた。
今日も、そこに。
両手で口を塞いで、顔を真っ赤にして。潤んだ瞳は、ヨハンの姿を映していた。
「まっ、」
「よ、」
同時に言葉を発して、黙る。しばらく経って、ひくっ、とひきつる声が聞こえた。マーシャの瞳から涙がこぼれ、ヨハンがぎょっとする。
「え、泣く!? そんな嫌だった!?」
「ちがう、び、びっくりして! 私、全然ヨハンさんのタイプじゃないから、だから、……」
ごく、と息を飲んで、ヨハンはマーシャに近づいた。ブーツが濡れるのも気にせずに、いつもよりずっと距離を詰める。するとマーシャは慌てて岩場から出てきて、ヨハンに向き直る。すん、すん、と鼻をすすりながらヨハンを見つめていると、ヨハンの表情がだらしなく、でれっと緩んだ。
「だからこれは、本気の恋だ。さっきの告白の通り。俺はキミが好きだよ。伴侶は、キミがいい」
「わ、わたし、もちもちのむちむちですよ。みっともない、って言われます」
それが堪らなく愛しい。ふくよかなキミが、何よりも。
「言わせたいやつには言わせておけばいい。キミのそのふくよかな体型は、何より平和の象徴になる。……俺と結婚してくれ、マーシャ」
涙と鼻水でぐしゃぐしゃになってしまった顔のまま、マーシャはさらに顔をくしゃくしゃにして笑った。こく、と強く頷いた瞬間、ぐぅううう!! と盛大に腹の虫が騒いだ。
「……嬉しくてお腹が減りました」
目を丸くしたヨハンは、けれどすぐに声を上げて笑った。久しぶりに、腹から声を出して笑った。
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それから、数週間後。
レーゲン国第一王子ヨハンと、ゾンネ国第三王女マーシャの婚姻式が行われた。結婚式はまた一ヶ月後に、大々的に行われるらしい。
蛇足だが、見合いを放棄された公爵家は最初怒っていたものの、見たこともないサイズの真珠を受け取り喜び勇んで帰っていったとか。
ヨハンのタイプとは真逆の、もちもちふくよかなマーシャとの婚姻は最初こそ非難するものがいたものの、彼女の笑顔――主に何かを食べているとき――を見て、考えを改めるものが多かったという。
レーゲン国では「ふくよかな女性は平和の象徴」と謳われ、たくさん食べる女性がモテはじめた。
「……これでいいのかな、本当に……」
東の国からの祝いの品「もなか」を食べながらマーシャは、ぽつりと呟く。
「何が?」
「うーん、なんていうか……健康とか、そういうの。人間って、人魚族より脆いって言うし……あ、美味しい」
もぐもぐ咀嚼しながら瞳を輝かせる。しかしすぐにはっとして、ぎゅっと眉を寄せた。
「大丈夫だろ。流行りはすぐになくなるだろうし、それにマーシャほど食うやつもそういない」
「そっか。それなら大丈夫ですね。あっ、こっちのおまんじゅうも美味しい!」
きらきら、ちかちか。出会った頃と変わらぬ表情でものを食べるマーシャの姿を、ヨハンは至極愛しげに見つめている。
遊び人と言われていたヨハンは、すっかり一途な愛妻家になった。
ゆえにレーゲン国では「ふくよかな女性」と共に、もう一つ流行ったものがある。
運命の相手探し。
それまで躍起になって高位の貴族との婚姻を望んでいたものたちは、手のひらを返して運命の相手を探しだした。それが平民であろうと、異国の人であろうと、人魚であろうと。ビビッときたら添い遂げる。そんなことが当たり前になりつつあった。
当然良いことばかりではないが、この状況に国王はいたくご満悦だった。
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