49 / 127
出頭要請
しおりを挟む
水汲みから戻ると、どういう訳だかクロスビーさんが待っており一枚の書類を二人に見せてこう言った。
「お二人に、ギルド本部へ出頭要請が来ました!」
書類にはギルド本部長の署名と出頭の旨だけ書かれていた。
「何これ」
(めんどくさい……)
よっぼど嫌な顔をしていたのか、横に居たティナに突っつかれる。
ティナがフォローする様に、内容の意図をクロスビーさんに聞いた。
「いや、私もこう言った事は初めてで良く状況を把握して無いんですが、恐らくこの間のスキル関係の事じゃ無いのかと……」
頭を掻きながら困惑顔のクロスビー。
「え?だって派遣の人が来て、とか言ってませんでした?」
極力自分が動いたりするのが嫌なマサキは、ささやかな抵抗を試みる。
「ええ……いつもならそういった手続きで済む筈なんですけど……」
(だったらそうなるようにしてくれよ……)
「でも急になんで?」とティナが言葉を挟んだ。
「私も本店でどうなっているのかよく分からなくて……やった事と言えばスキル申請と、民間払い下げのモアにライセンスが必要なのか?と云う事を投げ掛けただけですので…」
(仕事はちゃんとしたって事か。)
「で、出頭日は?」
渋々マサキはその内容の情報を聞く。
「急なのですが……明後日になってますね。」
「明後日!!」
ティナとマサキは大きな声でハモった。
クロスビーさんがギルドに戻り二人は食卓についている。
「……………………」
「……………………」
何となく重苦しい沈黙を破ってティナが話を始めた。
「マサキ、めんどくさいとか思ってるでしょ。」
「そらそーだよ!行くのめんどくさいよ!元々は向こうから来るって言ってたのに。しかも明後日って……用事があるならそっちから来いや~!て感じだわ。」
「まぁ、マサキの気持ちも解るけどさ、行かないともっと面倒な事になっちゃうよ。」
「雰囲気で何となくそれは解ってるけど…こっちの予定とかもあるじゃん。」
(マジ行きたくねぇ……めんどくせぇ……)
「そうなんだよね……」
「てかさ、ギルド本部あるとこってどこ?遠いの?」
「ギルド本部はローズって言う名前で、ここからモアに乗って普通に行くと1日かかかるよ。すっごく大きな街だよ。」
マサキは溜息を吐いて、ポケットから煙草を取り出して吸い始める。その動きに合わせてティナは石で出来た灰皿を前に出してくれた。
「さんきゅ。一日かかるって事は明日には出発しないとダメじゃん。支度とかモアの手配とかもあるし、何よりティナは納品があるだろ?」
(うわ……自分で言ってて、やる事沢山で余計ヤル気無くなったわ……)
「それなんだよね……じゃ、今日迄にできた分を今晩納品して、帰りにギルドよったらどうかな?」
「いや、まぁ……それでも良いけど……」
(何かバタバタし過ぎて聞きたい事もままならないし、魔法の練習も井戸掘りも途中だし……)
「つーか、やっぱり行かんとダメ?」
「ダメ!(ビシッ)」
「でもさ、井戸掘りとか途中でどうすんの?まだ始めたばっかなのに、俺の魔法もイマイチだし……」
考え付いた事をそのまま言って抵抗するマサキ。
「井戸掘りはそんなに直ぐには終わらないんでしょ?それに、もうイマジナリーが使えるんだから問題無いと思うけど。」
簡単そうに言うティナ。
「いやいや……井戸掘りはそうなんだけど、イマジナリーなぁ……怪しいもんだぞ………だって俺じゃん?」
(確かに実包を作り出せた。けど魔力消費が酷いってのもあるし、何より射撃訓練もしたいのに…)
「大丈夫でしょ!」
ティナは屈託のない笑顔でそう言った
(俺自身が不安だわ………自分が、自分の能力を一番信用出来んもん(笑)
何となく急な事ではあったが話がまとまり、各々、今できる事をやっている。ティナはハーヴィーに納品の為のお香を大急ぎで作り、マサキはもしもの時の為に実包を、休憩を挟みながら魔法で作っていた。
アルフレッドさんの書き残した資料を見て思い付いた事があった。今までは元々あるフルメタルジャケットの弾を見本として造っていたのだが、資料には、他にも何種類かの弾頭が記されていた。
「ホローポイントって、確か人道的にどうのって聞いた事あるけど…魔物相手なら関係無いから作っとくか。後、躊躇無く人を撃てる様に非致死性弾も作っとかないとなぁ……」
そう独り言を言って、黙々と実包を造り出して行くのであった。
まだ魔法にも慣れていないので、弾頭部に凹みだけ有る比較的簡単に出来そうなスーパーXホローソフトポイントを十発程造り、非致死性弾も十五発作った。
「ゴム弾とかっても、ゴムはイメージ出来るけど素材構成が解らんよなぁ……だったらスライムの硬いイメージでできるかな?」と、何とも安直なイメージで非致死性弾が出来た。
(試し撃ちも出来んわ……)
敵と遭遇した時、一番の問題となるのがリロードだ。オートマチックよりも遥かに装弾数の少ないリボルバーなので、どうしようかとアレコレ考えるも思い付かなかった。
(クイックローダーも良いんだけど、アレは作るのがめんどくさい。それに弾の種類を替えるには、全部出さないと行けなくなるし……)
と、そこまで考えて思い出したのがクリップである。実包の底にあるリムに、薄い板を引っ掛けて保持する物だ。
(コレなら簡単に造れるし三発用と二発用に分けれる。)
「魔法でリロードとか出来ないもんなのかな?」
そんな事を思うマサキであったが、ティナの言葉を思いだす。
「戦う時意外はなるべく魔法を使わない様に…」
(う~ん……実際、リロードも戦ってる時なんだろうけど、何回もリロードして魔力切れとか、実包造れなくなったとかじゃシャレにならんしなぁ……)
そう思い、魔法を使ってのリロードは諦める。
水汲みから帰って、話し合いの後からずっと「弾造り」をしていた為、かなり魔力消費が激しかった。
マサキは部屋から出て、ティナが作業しているリビングに向かうと、納品の準備をしているティナがこちらに気付き「そろそろ行こう?」と言ってきた。
「ああ。そうだな。」
若干の魔力切れを起こしているマサキはローテンションである。
「大丈夫?疲れてるんだったら私一人で行ってくるけど……」
と気遣いながらも寂しそうな顔をするティナ。
「いや、もう遅いから俺も着いてくよ。」
マサキがそう言うと、パァっと笑顔になり張り切りながら荷物を抱えドアに向かった。
「チャっと済ませてチャっと帰ってこようね!」
辺りは既に薄暗くなり始めていた。
「お二人に、ギルド本部へ出頭要請が来ました!」
書類にはギルド本部長の署名と出頭の旨だけ書かれていた。
「何これ」
(めんどくさい……)
よっぼど嫌な顔をしていたのか、横に居たティナに突っつかれる。
ティナがフォローする様に、内容の意図をクロスビーさんに聞いた。
「いや、私もこう言った事は初めてで良く状況を把握して無いんですが、恐らくこの間のスキル関係の事じゃ無いのかと……」
頭を掻きながら困惑顔のクロスビー。
「え?だって派遣の人が来て、とか言ってませんでした?」
極力自分が動いたりするのが嫌なマサキは、ささやかな抵抗を試みる。
「ええ……いつもならそういった手続きで済む筈なんですけど……」
(だったらそうなるようにしてくれよ……)
「でも急になんで?」とティナが言葉を挟んだ。
「私も本店でどうなっているのかよく分からなくて……やった事と言えばスキル申請と、民間払い下げのモアにライセンスが必要なのか?と云う事を投げ掛けただけですので…」
(仕事はちゃんとしたって事か。)
「で、出頭日は?」
渋々マサキはその内容の情報を聞く。
「急なのですが……明後日になってますね。」
「明後日!!」
ティナとマサキは大きな声でハモった。
クロスビーさんがギルドに戻り二人は食卓についている。
「……………………」
「……………………」
何となく重苦しい沈黙を破ってティナが話を始めた。
「マサキ、めんどくさいとか思ってるでしょ。」
「そらそーだよ!行くのめんどくさいよ!元々は向こうから来るって言ってたのに。しかも明後日って……用事があるならそっちから来いや~!て感じだわ。」
「まぁ、マサキの気持ちも解るけどさ、行かないともっと面倒な事になっちゃうよ。」
「雰囲気で何となくそれは解ってるけど…こっちの予定とかもあるじゃん。」
(マジ行きたくねぇ……めんどくせぇ……)
「そうなんだよね……」
「てかさ、ギルド本部あるとこってどこ?遠いの?」
「ギルド本部はローズって言う名前で、ここからモアに乗って普通に行くと1日かかかるよ。すっごく大きな街だよ。」
マサキは溜息を吐いて、ポケットから煙草を取り出して吸い始める。その動きに合わせてティナは石で出来た灰皿を前に出してくれた。
「さんきゅ。一日かかるって事は明日には出発しないとダメじゃん。支度とかモアの手配とかもあるし、何よりティナは納品があるだろ?」
(うわ……自分で言ってて、やる事沢山で余計ヤル気無くなったわ……)
「それなんだよね……じゃ、今日迄にできた分を今晩納品して、帰りにギルドよったらどうかな?」
「いや、まぁ……それでも良いけど……」
(何かバタバタし過ぎて聞きたい事もままならないし、魔法の練習も井戸掘りも途中だし……)
「つーか、やっぱり行かんとダメ?」
「ダメ!(ビシッ)」
「でもさ、井戸掘りとか途中でどうすんの?まだ始めたばっかなのに、俺の魔法もイマイチだし……」
考え付いた事をそのまま言って抵抗するマサキ。
「井戸掘りはそんなに直ぐには終わらないんでしょ?それに、もうイマジナリーが使えるんだから問題無いと思うけど。」
簡単そうに言うティナ。
「いやいや……井戸掘りはそうなんだけど、イマジナリーなぁ……怪しいもんだぞ………だって俺じゃん?」
(確かに実包を作り出せた。けど魔力消費が酷いってのもあるし、何より射撃訓練もしたいのに…)
「大丈夫でしょ!」
ティナは屈託のない笑顔でそう言った
(俺自身が不安だわ………自分が、自分の能力を一番信用出来んもん(笑)
何となく急な事ではあったが話がまとまり、各々、今できる事をやっている。ティナはハーヴィーに納品の為のお香を大急ぎで作り、マサキはもしもの時の為に実包を、休憩を挟みながら魔法で作っていた。
アルフレッドさんの書き残した資料を見て思い付いた事があった。今までは元々あるフルメタルジャケットの弾を見本として造っていたのだが、資料には、他にも何種類かの弾頭が記されていた。
「ホローポイントって、確か人道的にどうのって聞いた事あるけど…魔物相手なら関係無いから作っとくか。後、躊躇無く人を撃てる様に非致死性弾も作っとかないとなぁ……」
そう独り言を言って、黙々と実包を造り出して行くのであった。
まだ魔法にも慣れていないので、弾頭部に凹みだけ有る比較的簡単に出来そうなスーパーXホローソフトポイントを十発程造り、非致死性弾も十五発作った。
「ゴム弾とかっても、ゴムはイメージ出来るけど素材構成が解らんよなぁ……だったらスライムの硬いイメージでできるかな?」と、何とも安直なイメージで非致死性弾が出来た。
(試し撃ちも出来んわ……)
敵と遭遇した時、一番の問題となるのがリロードだ。オートマチックよりも遥かに装弾数の少ないリボルバーなので、どうしようかとアレコレ考えるも思い付かなかった。
(クイックローダーも良いんだけど、アレは作るのがめんどくさい。それに弾の種類を替えるには、全部出さないと行けなくなるし……)
と、そこまで考えて思い出したのがクリップである。実包の底にあるリムに、薄い板を引っ掛けて保持する物だ。
(コレなら簡単に造れるし三発用と二発用に分けれる。)
「魔法でリロードとか出来ないもんなのかな?」
そんな事を思うマサキであったが、ティナの言葉を思いだす。
「戦う時意外はなるべく魔法を使わない様に…」
(う~ん……実際、リロードも戦ってる時なんだろうけど、何回もリロードして魔力切れとか、実包造れなくなったとかじゃシャレにならんしなぁ……)
そう思い、魔法を使ってのリロードは諦める。
水汲みから帰って、話し合いの後からずっと「弾造り」をしていた為、かなり魔力消費が激しかった。
マサキは部屋から出て、ティナが作業しているリビングに向かうと、納品の準備をしているティナがこちらに気付き「そろそろ行こう?」と言ってきた。
「ああ。そうだな。」
若干の魔力切れを起こしているマサキはローテンションである。
「大丈夫?疲れてるんだったら私一人で行ってくるけど……」
と気遣いながらも寂しそうな顔をするティナ。
「いや、もう遅いから俺も着いてくよ。」
マサキがそう言うと、パァっと笑顔になり張り切りながら荷物を抱えドアに向かった。
「チャっと済ませてチャっと帰ってこようね!」
辺りは既に薄暗くなり始めていた。
0
あなたにおすすめの小説
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~
チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!?
魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで!
心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく--
美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
異世界転移物語
月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる