日向くんと雨音くん

山凪慧夢

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日向視点

4.約束と誓い

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友達と遊ぶ時以外は余りにも暇だって話をしたら、「またお泊まりに行きたい!」って言うから「部屋も空いてるしいいよ」って了承した。
いざ泊まりに来てみれば部屋空いてるって言ってるのに頑なに使おうとしないし、「一緒に寝るから!」の一点張り。「お風呂!」って言い出した時は流石に「それはやめとく」って遠慮した。勢いが凄かったから。
高校1年生の後期。親が仕事で他県に行くようになってから、【泊まる】というよりほぼ【住む】になってた。
まだ泊まりに来てた頃は小学生に戻ったみたいで只々楽しくて何も思わなかったけど、服もほかの荷物も置いて住むようになってからはその感情も落ち着いて、冷静になった。冷静になると気にしなかった事が目に付くようになった。気がついたら横になってる雨音を観察していた。成長はしているし、すこしは大人っぽくなったけど、昔と変わらない可愛らしい顔。細いけどガリガリって訳でもなくて全体的に丸い。
触ると柔らかくて
見た通り角ついてもない。肋骨から腰にかけて細く括れて、尻でまたひろがる。
服の愛だから見えた肌がめちゃくちゃ綺麗でそれを見てると、雨音の怒った顔や、泣いてる顔が浮かんだ。
どれも可愛かった。
もっと見たい、もっと触りたいと思ったけどこれ以上は犯罪を犯してるような気がしてやめた。
思えば、非常階段で全部打ち明けた時から自分の雨音に対する気持ちは分かっていた。
翌日の夜、案の定感情は治ることはなく、風呂も一緒に入るなら体も見やすいっていう考えになった。
一緒に風呂に入りたいって毎度の如く、しつこく言ってきてたから、丁度いいって思って「入る」って言った。
本人は文字通り、飛んで喜んでいた。
お互いの体を洗ったり、ふざけて擽ったり、浴槽に浸かったりしてるうちに自分の欲に歯止めが効かなくなって、風呂上がり引かれるのを覚悟で「SEXしたい」って気持ちを説明した。すると、「何言ってるの?」みたいな顔されたからダメかと思った。
けれど、思ってた返答とは違って、暫く無言が続いたあと、顔が赤くなって恥ずかしそうにしてたけど”OK”が出た。
”自分もそう思ってた”って言われた。正直言って、拍子抜けした。
この日から体の関係を持つようになった。
まだ恋人になるのを躊躇してたけど、それでもお互いが同じ感情を持ってるっていうだけで幸せを感じられた。
なのに、また引っ越しの話がでた。
せっかくまた逢えたのに壊れるのが物凄く怖かった。
勿論、悲しい、寂しいっていう気持ちもあったし、”ふざけるな”っていう怒りも込み上がってきた。
過去を反省して話が出た翌日に雨音に話した。
凄く震えていた。暫く声も出さずに抱き着いたままでいた。5年前と同じように何も言わない自分を情けないとおもっていると、「嫌だ」「一緒にいたい」「一緒にいれたらそれでいい」「離れたくない」って雨音が泣き叫んだ。
それを聞いて、やっと行動する気が起きた。
次の日の夜、親に「俺は残る。アンタらには着いて行かない。この家がなくなってもいい。もしそうなっても、俺だけでも残る」って思いっきり噛み付いた。
急な宣言に両親は驚いていたけど、実際本当にどうなってもよかった。
”二度と後悔したくなかったから”
3日後、母親から「引っ越しの話はなし」「日向の事ちゃんと考えてなかった」「ごめんね」と言われた。
17にもなる息子の我儘わがままを受け入れてくれた両親に心から感謝した。
「これからも側に居させてほしい」と告白。
恋人になった。
それから今も両親は向こうで働いて週末だけ家に帰って来る生活を続けている。そして、今に至る。
全部打ち明けた時、「怪我してほしくないし、見たくもない。だから、もう危ない事はしないで。」って涙ながらに言われた。
だから、それからは危ない誘いは断るし、絶対無闇に他人に暴力を振るわないっていう事を決めた。
          だって、”大切な人との大切な約束だから”
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