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4章
53.崩れ始めた七星教会
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グラジア大国に集結していた。そして現状をゆっくりと確認していた。
「はぁぁ」
「ため息は、幸せが逃げるぞ」
「はは……。幸せなんて、もうないでしょ」
「ははは、そうだな。でっ、どう動くつもりだ」
ロジャーは、澪に問う。澪はその言葉に、困った表情を浮かべる。
「普通なら、年長者のルーンに今後の方針を決めてもらいたいけど……」
「それは無理な話だな」
澪の言葉にルーンは反応する。左手で、無理無理とアピールしている。ルーンは次の年長者であるメルティアの方を見ながらつぶやく。
「メルティアは……」
「私?指揮官は、嫌よ。自由に行動させてほしいわ」
メルティアは資料を読みながら、指揮官はやりたくないと言う。
「そういうことだな、城ケ崎」
「勘弁してよね……。ロジャー」
この場に居る七星教会の人間は、各々勝手に行動することで有名だった。それをまとめていたロジャーは、すごいと澪は思っていた。
「はぁぁ。グラジア大国内の領土1割を、モンスターに奪われた。しかも、七星教会の最高メンバーが居ながらときた……」
「そうだな」
「でも、皆の体力もある程度…、回復したということは……」
「奪い開始に、行くということですね」
藤川百合絵は、そう言葉にする。そう、この結果になったのは、真王教団との戦いの影響が大きかった。連戦で戦うほど、厳しいものはなかった。だが、今は違う。
「モンスターと全面戦争を、始めましょう。そして、もう一度……、七星教会の力を世界に見せつけましょうか」
その言葉が、これからの世界にどれだけの影響を与えることができるのかは、ここに居る誰もが分からなかった。
一方世界は、着々と動き始めていた。
一番最初に動き始めた国はノール連邦だった。
「お父様、どうされましたか」
「来たか。フェール」
「はい。この場に参上いたしました」
「我が国は、グラジア大国と全面戦争を始めようとしている。世界最強国は、もはやグラジア大国ではない。我が、ノール連邦となる。そのためには、ユーニア国よりも先に動く必要がある。だから、お前にグラジア大国壊滅計画の最高指示を与える」
「…。かしこまりました。確実な勝利を我が手に……。女神の祝福があらんことを」
フェール・ノール。彼女はノール連邦独自のランク評価で、SSランクを持っている女性だった。
「一つ確認をしたいのですが……。よろしいでしょうか」
「なんだ……」
「今のグラジア大国は、軍事力の低下がかなりみられますが、一つだけ厄介な組織が居ます」
「……。七星教会か……」
「はい」
ノール連邦にも届いている、七星教会の最高幹部集結している。それが意味するのは、簡単に侵略ができないことを意味してもいた。
「そうだな……。王族武闘派と、武闘派の神山派を連れて行けば、大丈夫だろう」
「2つの武闘派を、借りて行ってもよろしいのでしょうか」
「ああ。確実な勝利のみ、期待する」
「仰せのままに。お父様」
フェールは、王宮の部屋を出る。そこに居たのは今年、科学武装学園に入学をした弟だった。
「フェール姉……」
「あら、エルメア。どうしたの」
フェールの弟エルメア・ノール。この国の科学武装師としてのランクはC。つまりレベル3で入学をした。
「帰ってきていたのね」
「うん。今世界が危ういって、言われているからね」
「そう…。修練は続けなさい。修練を止めたら、すぐに死んでしまうわ」
「はい。フェール姉」
「私はこれから、仕事に向かいます。しばらく会えませんが、強くなったエルメアを期待しておきます」
「はい」
エルメアは修練をしに、フェールの元を離れていく。それをフェールは眺め、その場を離れていく。
「この戦いに、勝者は居ない。この先にあるものは……」
その言葉は誰にも聞こえず、国家を動かす最悪の戦争の幕開けとなる。
「はぁぁ」
「ため息は、幸せが逃げるぞ」
「はは……。幸せなんて、もうないでしょ」
「ははは、そうだな。でっ、どう動くつもりだ」
ロジャーは、澪に問う。澪はその言葉に、困った表情を浮かべる。
「普通なら、年長者のルーンに今後の方針を決めてもらいたいけど……」
「それは無理な話だな」
澪の言葉にルーンは反応する。左手で、無理無理とアピールしている。ルーンは次の年長者であるメルティアの方を見ながらつぶやく。
「メルティアは……」
「私?指揮官は、嫌よ。自由に行動させてほしいわ」
メルティアは資料を読みながら、指揮官はやりたくないと言う。
「そういうことだな、城ケ崎」
「勘弁してよね……。ロジャー」
この場に居る七星教会の人間は、各々勝手に行動することで有名だった。それをまとめていたロジャーは、すごいと澪は思っていた。
「はぁぁ。グラジア大国内の領土1割を、モンスターに奪われた。しかも、七星教会の最高メンバーが居ながらときた……」
「そうだな」
「でも、皆の体力もある程度…、回復したということは……」
「奪い開始に、行くということですね」
藤川百合絵は、そう言葉にする。そう、この結果になったのは、真王教団との戦いの影響が大きかった。連戦で戦うほど、厳しいものはなかった。だが、今は違う。
「モンスターと全面戦争を、始めましょう。そして、もう一度……、七星教会の力を世界に見せつけましょうか」
その言葉が、これからの世界にどれだけの影響を与えることができるのかは、ここに居る誰もが分からなかった。
一方世界は、着々と動き始めていた。
一番最初に動き始めた国はノール連邦だった。
「お父様、どうされましたか」
「来たか。フェール」
「はい。この場に参上いたしました」
「我が国は、グラジア大国と全面戦争を始めようとしている。世界最強国は、もはやグラジア大国ではない。我が、ノール連邦となる。そのためには、ユーニア国よりも先に動く必要がある。だから、お前にグラジア大国壊滅計画の最高指示を与える」
「…。かしこまりました。確実な勝利を我が手に……。女神の祝福があらんことを」
フェール・ノール。彼女はノール連邦独自のランク評価で、SSランクを持っている女性だった。
「一つ確認をしたいのですが……。よろしいでしょうか」
「なんだ……」
「今のグラジア大国は、軍事力の低下がかなりみられますが、一つだけ厄介な組織が居ます」
「……。七星教会か……」
「はい」
ノール連邦にも届いている、七星教会の最高幹部集結している。それが意味するのは、簡単に侵略ができないことを意味してもいた。
「そうだな……。王族武闘派と、武闘派の神山派を連れて行けば、大丈夫だろう」
「2つの武闘派を、借りて行ってもよろしいのでしょうか」
「ああ。確実な勝利のみ、期待する」
「仰せのままに。お父様」
フェールは、王宮の部屋を出る。そこに居たのは今年、科学武装学園に入学をした弟だった。
「フェール姉……」
「あら、エルメア。どうしたの」
フェールの弟エルメア・ノール。この国の科学武装師としてのランクはC。つまりレベル3で入学をした。
「帰ってきていたのね」
「うん。今世界が危ういって、言われているからね」
「そう…。修練は続けなさい。修練を止めたら、すぐに死んでしまうわ」
「はい。フェール姉」
「私はこれから、仕事に向かいます。しばらく会えませんが、強くなったエルメアを期待しておきます」
「はい」
エルメアは修練をしに、フェールの元を離れていく。それをフェールは眺め、その場を離れていく。
「この戦いに、勝者は居ない。この先にあるものは……」
その言葉は誰にも聞こえず、国家を動かす最悪の戦争の幕開けとなる。
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