発展科学の異端者

ユウ

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4章

59.魔物との戦争 開幕 

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 戦争が始まるときは、いつも突然起きる。

「この魔物の戦争を、今終わりにしましょう」
「うおおおお」

 七星教会城ケ崎澪の言葉で、グラジア大国科学武装軍と七星教会が一致団結する。

「始めるわよ」
「ええ」

 城ケ崎澪がモンスターの群れに突撃する。

 もう、後には戻れない。これは、人類の威信を賭けて戦う。

「止まるな。進み続けるぞ」
「ここは私達ラオラ少佐部隊が相手をする。他は、澪様に続けぇぇぇぇええ」
「ラオラ。任せるぞ」

 城ケ崎澪は進む。その先にある真実を求めて……。

 場所は変わり、ユーニア国内にて

「号外。号外だあああ」
「なに?なに?」
「ノール連邦が、グラジア大国に宣戦布告をしたぞおお」
「ノール連邦が……。物騒な世の中ね」

 宿場にまで、町の人の声が響き渡る。それを、ベットの上で、聞いているものが居た。

「起きてる?」
「ああ」
「なら良かった。外の声は聞いたかしら。戦争が始まるっぽいわよ」
「ふん。暢気なものだな。私達には関係があるまい」

 ベットの上で横になる男は、興味なさそうに答える。もう一つのベットに女性が座る。

「あまりいい情報ではないけど、一つ最悪な情報があるわ」
「戦争以外にか」
「ええ。喜一の求める、夜の完成形について」
「……」

 喜一は、あまりいい表情をしていなかった。

「それで、それは誰だ」

 喜一の問いに対して冬香は、静かに語りだす。

 それを聞く喜一は、心の奥深くで、笑いだす。

 そして、場所はグラジア大国王都の真王教団の臨時支部について。

「リアト。今夜動き始めたみたいだ。そして最悪のパターンを引いたみたいだ」
「そのようですね。どうされますか」
「うむ。ここで戦うことは避けておきたかったが、戦うしかなさそうだな」
「ですが、アイの力を止めると全てが崩れます」

 クリスは悩む。リアトも答えを導き出せずにいた。

「その前に、メアがぶつかると思いますけど、いいですか」

 アイが、今の状況を分析して声をかけてきた。そしてその答えが、この戦いを大きく分ける問題でもあった。

「メアか……。あいつは、かなりまずいな。真王教団の中で一番やばいからなああ」

 アイが結界を続けながら、周りに誰がいるのか確認をする。

「アイ。君には結界を後2時間維持してくれ。その間、私が、軍を相手しておこう」
「クリス様が、出られるのは……」
「いいよ。全ては、我が真の王のために……ねっ」

 クリスが、ついに動き始める。それが、この戦いを終わりへと導く。

 場所は変わり、グラジア大国王都城壁にて

「うーん。意外と弱い子ばかりね」
「……。そうですね。メア様」
「……。面白くないね。どうしようかな……」

 そこで、メアは見つけてしまう。それは、零達にとって最悪な形となる。
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