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3章 婚約!?冒険編

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旅に出る直前まで、マーシャルとお父様は大泣きし、「行かないでぐれー」と大泣きしながら、お見送りされ(笑)ながらも、エルフ国から一番近い国、ミックス国へ向けて出発した。

ミックス国は、さまざまな種族が混じる国だ。
人族はもちろん、エルフも獣人も、ドワーフも、竜人もいるらしい。


途中で、馬車に乗り目指した。
入国には、身分証がいるのだけれど、前世の世界とは違い出生届けなんてものがない世界だから、もちろん身分証のない人もいる。
そういう人には、入国時(入領時)に銀貨3枚預けて入国し、中で身分証を作ってから、門番へ見せに行くと返してもらえる。


もちろん門番にも悪い人はいるようで、エルフの中にはさらわれた人もいたようだけど、皆無事に帰ってきている。
エルフの能力の高さには、ほんとうに脱帽よ。



冒険者ギルドやら、門番さんやらに絡まれたり、”僕たちとあそぼーよ”てきな誘いという名のナンパを受けたことは、1度や2度ではなかった。

そのだいたいが、アストおじさまがいないとき。
さすがにSランク冒険者が目を光らせているときは、そういった話しをしかけてくる人はいなかった。



そんなこんなで1年経った頃には、私はBランク冒険者になっていた。
上から順に、S・A・B・C・D・E・Fのランクがある。
最初はFランクスタートで、1年でBランクということは、4つ階級をあげたことになる。


このスピードは、アストおじさまに並ぶ出世スピードらしい。ヤッタね!


ちょうど1年たったとき、エルフ国へ帰郷し、数週間のんびりした。
それから、またすぐに旅に出た。


2度目の旅に出て、3か月でAランクにあがった。
さすがにこのころになると、私の名前も知れ渡ってきていて、”あそぼーよ”てきなナンパをされることはなくなった。

残り9ヶ月、私はアストおじさまと別の大陸に渡った。
そっちでは、私はまだ無名。
絡まれることもあったけど、私の実力を知ったら、とたんに減った。
日本みたいな国もあるようだった。
残念ながら、時間切れで行けなかったから、今度来たい。
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