実話！親ガチャ大失敗！夜逃げ中に生まれて捨てられ老夫婦に育てられた俺はワンオペ認知症介護で人生詰んでます！転生ざまぁはいつですか！

メンヘラストーカー編

19話

　２０２１年も一度だけメールが届いた。

おひさしぶりです
あえませんか

　　　　　○○←（本名）

　　　↑
　はい、あえませーーん！！
　なんで会えると思ってんじゃい！
　当然、無視した。


　俺がこの話を公開するのは、これ以上俺のようなお人好しに被害者になって欲しくないからだ。
　障害者だから受け入れよう、否定しない、責めない。
　これを徹底したら俺のように人生を破壊されます。

　こいつのために3年以上時間を費やし、その後1年半は俺のメンタルはうつ状態に近くなっていた。
　家に帰ると座るか寝るかして動けなくなる。
　最低限の活動は出来ていた。なんとか風呂には入れたし、外に行くと表情は出ていたはずだ。外からは悟られないように、最低限度の身だしなみを整えるようにした。

　それでも心は限界になっていた。大好きな読書もできなくなっていた。
　本を読んでも内容が頭に入ってこない。

　当時は「これではいけない」と考えても、すぐにヘラ君のことを考えてしまっていた。ここまでの3年間奪われた。
　3年もあればどれだけの事が出来たんだろう？

　父が生きている間に介護記録を世に出すこともできただろう。平成のうちに。
　本が売れないならば別の戦略をとるということも、3年もあれば余裕でできたはずだ。
　絵の勉強もしたかった。表紙ぐらいは自分で描きたかった。

　資格試験にでも挑んでみるか、と思ってテキストを買っても頭に入らない。おそらく鬱の初期症状だったんだろう。
　2021年2月介護記録を書き上げることができたが、それからもしばらくダウンしていた。

　頭にドロでも詰まっているかのような感覚になってくる。 
　隙間に砂が詰まって開かないドアのように。使えるはずだったものが、使えなくなっていく。新しい知識や情報を受け付けない。

　情報を脳が処理してくれない。
　常に焦らされているような感覚がありイラつく。
　明らかにおかしい妄想を並べられたら、こちらも対処の仕方がある。
　半端に病んでるので話が通じる瞬間もある。だが結局は元通り。病んだ行動パターンとなる。

　やっと通じた、やっぱり駄目でした。
　これが延々と繰り返される。
　俺のダメージが回復するのに1年以上かかった。母が施設で重度の肺炎（新型ではない）になって生死の境をさまよった。
　母が生きているうちに介護記録を世に出したい。
　２０２１年2月に何とか介護記録を出して、いくつか電子書籍を書き上げて、そこで一度燃え尽きた。