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魔族編
285話 妖精の一滴
しおりを挟む俺らは2人でバルムスの宿に行った。
「さすが、SSランクは住む所が違うな。」
「嫌味はよせ。実力じゃお前もSSランク、いや、それ以上だろうが。」
「俺はただのSランクの冒険者だ。」
「あくまでもしらを切るつもりか。まあ、いい。話をしようじゃないか。」
「妖精の一滴だろ?」
バルムスは驚いた。そして、ニヤリと笑った。
「お前には適わないな。そうだ、その事だ。それ以上いわなくてもわかるだろ?」
妖精の一滴とは怪我などを完治させると言われている伝説の薬草だ。
その薬草から取れる蜜は一滴で、それを飲むともんな傷もなくなり、さらに強化されるとも言われている。
「あんたこそ、これがどれくらい難しいかもわかっているだろ?」
「それくらいは承知の上だ。だが、お前はどうせ精霊語を話せるんだろ?」
妖精の一滴の由来は妖精が住む場所にしか生えないと言われているからだ。
妖精は精霊に区分され、視認は出来るが意思疎通は不可能とされている。
言語の複雑さは種族一と言われているほどだ。精霊族以外で精霊語が話せるのはこの世界に片手くらいの人数しかいないだろう.....。
もちろん、俺は使えるさ。
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