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神編
993話 二重人格
しおりを挟む「ちっ、やっぱり歯ごたえねぇな。」
「まあ、私たち2人が相手ですと分が悪いでしょう。」
リーグとペンスキーはガロンドの部隊を全滅させた。
「あ、あ、みなさん.....」
後ろにいたリーナだけは無傷のままだった。
「ぐすっ、ぐすっ」
「ん?あれは.....」
「お、おい、やばいぞ。」
「えぇ.....。私たちの考えが正しければリーナ・マスロード.....」
「逃げるそ!」
六閇の2人が泡を食って逃げようとしていた。
「待ちやがれ。」
ピーン
リーグとペンスキーの身体が動かなくなった。
「リーグ。」
「ペンスキー。」
「来世で会おうな。」
「えぇ。」
「死ね。」
ピュン
光線のようなものが2人に直撃した。
ドグォン
大地が地団駄を踏んでいるかのような揺れがガロンド全域に起こった。
彼女、リーナ・マスロードは二重人格である。怒り、悲しみ等の負の感情が高まると、もう一人の凶暴性が増した彼女が出てくるのである。
その人格が出ると、サポート魔法しか使えなかったリーナは一変、殺しの限りを尽くす殺傷性の高い魔法しか使えなくなるという、真逆な人へと変わるのであった。
しかし、この人格が出ている時のリーナは記憶が一切ない。
「あれ.....何これ。どうなってるんですか.....。」
更地となった光景が目の前に広がり、動揺していた。
「ガロンドの制圧に失敗。ペンスキーとリーグ死亡。」
「ちっ、何やってるんだあいつらは。」
「五朧のリーナ・マスロードがいる模様。」
「あいつか。別人格が出てきやがったのか。まあ、いい。」
「当分はやつも動けない。そこは撤退だ。」
「わかりました。」
リーナは別人格になると、魔力消費が激しくなり、しばらくは動けなくなる。
「疲れまし.....」
パタッ
「こちらガロンド。相討ちですが、どうにか堪えました。」
「わかった。安全な場所に運び、一刻も早く治療をしてやれ。」
「はっ。」
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