異世界でネットショッピングをして商いをしました。

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「こちらが500セットです。」

「ほぉ、本当に用意できたのか!!素晴らしい!これは、残りの代金だ受け取ってくれ。」

「え......金貨が見た感じ多い気がするんですけど?」


 アキラが受け取った金貨が入った袋には明らかに多い量が入っていた。


「これは息子を助けてくれた報酬とあのの代金だ。相応の値段だから受け取って欲しい。」

「万能薬の効果を知っているのですか?」

「息子に聞いた。10mほどの高さの木から落ちてそれを一瞬で治す薬などおいそれと見れるものじゃない。アキラ殿も数を持っていないだろうから、希少性も加味すれば一個金貨80枚はくだらないだろう。」

「(いやぁ、あれは1万円で買えるのに......。すごい罪悪感.....。)」


「いえ、これは受け取れません。実はこの万能薬は割と在庫があるのでこのような金額をいただくわけにはいきません。」

 アキラはこれは申し訳ないと思い正直に言った。


「はっはっは、そうか。本当に素直な男よのぉ。では、今度から一個金貨10枚で売ってはくれぬか?」

「(それでも1000万円かよ.......。)」


 あんまり値下げされなかったことにアキラはガッカリした。


「いえ、これも何かの縁です。金貨1枚でお譲りしますよ。」

「アキラ殿。悪いことは言わぬそのような商売をするな。在庫があるのなら市場へ出す量を調整せよ。今回のような万能薬は消耗品だ。なくなれば、また買う物などごまんといる。商売とはどれだけの利益を取れるかではないか?」

「正直に申し上げます。この万能薬は銀貨1枚で作れる代物です。それを金貨10枚で売ろうというのは気が引けるのです。」


 ネットショッピングのことは言わなかったが、1万円で入手出来ることを正直に話した。


「例え、銀貨1枚でこの万能薬が出来ようとも技術がなければできない事だ。通常、折れた骨を一瞬で治すには白金貨1枚は必要だ。治癒師にせよ、回復薬にせよそれくらいの金額が請求される。だから、お主が金貨1枚でそれを出来るようにするというのは買う側にはいい反面........これ以上は言わなくてもわかるだろう?」

「はい、わかりました。」


 安価で提供することによって、治癒師や回復薬を作る人に大きなダメージを与え、恨みやつらみを買うこととなる。


「では、金貨10枚で卸してくれ。」

「わかりました。ですが、少し条件をつけさせてください。卸すのは月に10個のみとさせてください。」

「わかった、その条件で取引をしてくれ。」
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